八列とうきびを食す

道の駅三笠で売られている八列トウモロコシ

道の駅三笠で売られている八列トウモロコシ

夏から秋にかけての旬と言えば、トウキビ(トウモロコシ)もその一つだと思う。アスパラなどは今では年中入手が出来るけど、トウキビだけはこの時期を逃すと、缶詰か冷凍物でしか食べる事が出来ない。そんな事もあり、この時期はトウキビを食べる機会が多くなる。


このトウキビだけど、僕はスーパーで売られている様な品種は正直あまり好きでは無い。甘さはあるけど、粒が柔らかすぎて食感が好みではないのだ。特にピーターコーン銘柄が出た以降の品種は、特に駄目。それならば、その前のハニーバンダムの方が味わいがあったと思う。まあ、これについては好みもあるし、年々品種改良されているので、昔の味を食べたいとなると、それなりに努力が必要になってくるのだ。

多くの場合、昔の品種は収穫するとどんどん糖度が落ちてくるので、現地でしか入手出来ない。所謂、朝もぎトウモロコシという言葉もそれから来るのだろうね。要するに流通させたら、美味しくなくなってしまうということ。

そんな昔の品種が食べられる場所の一つが、三笠市にある道の駅。ここのトウキビは、八列トウキビと呼ばれる米国から導入された頃に近い品種の様で、八列に実が実るのでそう呼ばれているらしい。具体的な品種は判らないけど、道の駅では、このトウキビを炭火で焼いて売っている。値段は安くはないけど、炭と手間を考えると、仕方がないと思う。

仁木町にある紅果園さんのゴールデンクロスバンダム。

仁木町にある紅果園さんのゴールデンクロスバンダム。

もう一つの昔トウキビは、余市町の隣町、仁木町にある紅果園さんのゴールデンクロスバンダム種で、こちらは現地で茹でて売られている。タイミングによっては、生でも販売しているようなので、その場合は問い合わせしてからが無難であろう。暑い時期は糖度が下がるので、生は販売していないと聞く。

この二つは、なかなか食べる事が出来ない品種なので、昔の味を味わいたいのであれば、お勧めだね。但し、今の品種になれていると何じゃこりゃ?という可能性もあるので、そういう方にはお勧めはしません。

ちなみに、トウモロコシという大枠の中にスイートコーンという分類がなされているらしい。普段食べるのは全てスイートコーン系のようだ(実際には更に細かく分類されている)。飼料用のデントコーンは別枠、ポップコーンも別枠に分けられているようだ。何れにせよ、原種からは大きくかけ離れているのが、トウモロコシ類らしく、未だに祖先原種というのは見つかっていないらしい植物のようだね。まあ、こんな事は食べる分にはどうでも良い話だけども。