十勝地方は晴れ、そして気温も上がる予報が出ていた。そんな十勝川へ夜明けと共に入ったけれど、気温は氷点下4度ほどまで下がったようだ。ガイドの凍結は僅かであったけど、リールを巻くとラインローラーが凍り付いた様でシャリシャリと小さな音が聞こえる。また、ほぼ無風のため朝霧がなかなか晴れず、独特の雰囲気の中でキャストの音が響き渡る。
久しぶりの平日釣行とはいえ、札幌圏にも近い(近くなったという表現が正しいのかも)十勝川は人が皆無というわけではない。それでも各自が思い思いの場所で竿を振ることが出来るのは、やはり平日故の素晴らしさであろう。
今回はルアー釣りの師匠M氏との同行アタックであった。少し離れていたので実物は見ていないけれど、50cmくらいの遡上物が出たようだ。この川はシーズンが終編に向かう頃、銀色に輝くアメマスが釣れることがあるのだ。比較的、小型のアメマスが多いけど、その遡上物の50upは羨ましい限りである。僕の釣り上げたアメマスは35cm程度の小型は遡上のそれだと思うけど、後は産卵が終わり、川を下っている所謂「くだり」アメマスばかりである。
今年四回目の十勝川アタックだけど、前回と今回は数は伸びないものの、型には恵まれているようだ。型については、大きく運が左右されると思っているけど、今回のアタックで群に遭遇したポイントについては、重量級のスプーンやジグをフルキャストし、沖合で掛かることが殆どであった。その意味ではルアー向きの場所だったと思う。ルアーでも18g程度のスプーンではブレイクゾーンに届かない。M氏と半日ほど竿を振り続けたけど、岸に近い場所であたったことは皆無であった。
写真をみれば判る通り、今回も左岸へアタックしている。でも、釣果はともかくとしても夕暮れの景色が楽しめるのは、左岸のメリットではある。ただ、昨今の十勝川は魚影も減少しているのは間違いはないようだ。また、2週に渡り、左岸を攻めてみたけど、思っている以上に釣り場の地形が変わっている。
堤防に囲まれた十勝川であっても、豊頃から下流は蛇行して十勝平野を流下している。この流れは原始河川のそれとは異なるけれど、例え掘られた水路であったとしても、その中で大水が出るたびに川は変化していくのだ。それを釣りに置き換えると、過去に魚が溜まったポイントであっても、今年はそこに魚がつく保証はないということである。また、干満による流れの変化も釣果に差が出る釣り場なので、そうした活性を含めポイントを見つけ、そして判断する必要はあるのかもしれない。