2014 阿寒の春

阿寒湖 大島にて。渡った時は低い雲が立ちこめモノトーンの世界。蕗の薹をみると安堵感を感じた。

阿寒湖 大島にて。渡った時は低い雲が立ちこめモノトーンの世界。蕗の薹をみると安堵感を感じた。(撮影X20)

週末だけ天候は下り坂で気温も低いというタイミングで、阿寒湖へアタックしてみた。帰宅後、阿寒湖畔のアメダスを確認したところ釣行日は最高気温が7.2度しかなかったようだ。風も強めに吹いており、湖面も波立っている。雲は低く垂れ下がり、雨粒が落ちてきても不思議ではない1日だったと思う。

晴れていれば明るい雰囲気のある阿寒湖だが、雄阿寒岳は裾野が僅かにみえる暗い曇天の釣り場は、残雪の影響もあり雰囲気は冬である。そんな阿寒湖も足下をみると、蕗の薹が春を告げていた。

土曜日なのに大島は貸し切りであった

土曜日なのに大島は貸し切りであった (撮影 TG-2)

この日は当初、砂浜へ渡船したのだが、到着暫くは反応があったものの徐々に魚が離れていった様だ。バレも多く、大型かと思えるバイトも多かったのだが、それらは全て寄せの途中でフックアウト。阿寒湖のルールであるバーブレスの影響は否定出来ないとは思うけど、内緒でバーブフックを使おうとは思わない。それでキャッチしたところで、虚しさを感じてしまうのは間違いないからだ。

阿寒のアメマスは、えら蓋や頭上まで模様のある個体が多いようだ。

阿寒のアメマスは、えら蓋や頭上まで模様のある個体が多いようだ。(撮影TG-2)

阿寒湖のアメマスは、全国的に金色アメマスといった独特の体色が有名になったけど、全ての個体がそうだというわけではない。個人的には、普通の体色をしたアメマスの方が好きだけど、これは好みであろう。ただ、金色のアメマスや普通の体色をしていても、この湖水のアメマスはエラブタや頭部にもハッキリとした模様がある個体が多いと感じる。

 

曇天、風と波は魚の活性を上げてくれる。

曇天、風と波は魚の活性を上げてくれる。(撮影TG-2)

これくらいがアベレージであろうか。

これくらいがアベレージであろうか。 (撮影TG-2)

阿寒湖最北近くである通称”砂浜”

阿寒湖最北近くのポイントである通称”砂浜” (撮影TG-2)

砂浜では朝一番だけの反応だったが、良型が多かったようだ。

砂浜では朝一番だけの反応だったが、良型が多かったようだ。 (撮影TG-2)

今回のアタックで良型は全てバレ、キャッチした中ではこれが一番の良型であっただろうか。50cm前後だけど、このサイズが顔を出してくれれば、まずは満足すべきだとは思う。勿論、大型がいないわけではなく、阿寒湖に通っている釣り人はグッドサイズをキャッチしている。

螺湾川沿いのミズバショウ

螺湾川沿いのミズバショウ (撮影X-T1)

雌阿寒と阿寒富士の麓に位置するオンネトーは、阿寒の景勝地の1つ。大抵は湖岸沿いのパーキングで湖水を眺め、帰って行くのだけど、湖岸の遊歩道を歩いたり、あるいは砂利道だけど螺湾に抜ける林道(一応は道道だが)を走るとミズバショウの群落があり、それを眺めるのも楽しい時期である。

帰還する日は晴天の阿寒湖(ボッケ)

帰還する日は晴天の阿寒湖 ボッケ (撮影X-T1)

帰還日である日曜日は、前日の曇天が嘘のように、雲一つない晴天であった。風もなく、湖水は鏡のように静かであり、時折アメマスの跳ねる音が静寂を打ち破る。ただ、こういう日はアメマスの活性が低い場合が多く、早朝からアタックした宿の主人は「全然だめ」という事であった。観光向けの天気は勿論晴天だけど、アメマスはやはり多少荒れている日が釣れるし、アメマス釣りらしいという事だろう。

帰りに立ち寄ったオンネトー 逆光で輝く木々の葉を。

帰りに立ち寄ったオンネトー 逆光で輝く木々の葉を。 (撮影X-T1)

帰りに立ち寄ったオンネトー 光の加減で一部だけ輝いている。

帰りに立ち寄ったオンネトー 光の加減で一部だけ輝いている。 (撮影X-T1)

オンネトーの湖水は、天候や時間によって変化する。その意味では、晴れた日に朝から晩まで湖水を眺めるという旅も良さそうだ。もっとも、水を見ていると竿を出したくなるのが釣り師である。ただ、オンネトーは酸性度が強く、魚は生息していない。

帰りに立ち寄ったオンネトー 湖面に映る木々が美しい

帰りに立ち寄ったオンネトー 湖面に映る木々が美しい (撮影X-T1)

阿寒湖の釣りの帰り、意識して通る道が富良野へ向かう国道38号線である。東大演習林脇に数多くの桜が植えられ、咲く時期が遅いため、新緑と残雪の残る芦別岳の組み合わせがここで見られるからだ。

富良野 38号線沿いの桜並木と芦別岳

富良野 38号線沿いの桜並木と芦別岳 (撮影X-T1)