2008 山陰の旅

12月1週目までは当初より十勝川を予定しており、その休養という意味で山陰地方に旅に出た。日本列島は逆くの字形になっており、山陰は西であるけれど緯度的には関東と大差はない。季節は冬。西日本とはいえ、日本海に面した山陰は北海道の冬と同様、波高い日が多い様だ。

羽田を経由して、往復共に利用したのが出雲空港。短期間の旅故に遠くへは行けない。従って、出雲周辺を限られた時間で回ってきただけなのだが、その短い時間でも歴史を感じる旅になった。

出雲と言えば、出雲大社とこの地の旅からこの神社を外すことは出来ない。僕自身は神や仏を信じぬ無宗教主義なのだが、神社仏閣を訪ねるのは嫌いではな い。寺院や仏像などの造形は見ていて凄いと思う事があるし、歴史を感じる事が出来る。ただ、無宗教とは書いたけれど、ある種の荘厳さや何か精神的な物を感 じるのは正直に言わなくてはならないだろう。

旅は出雲空港から出雲大社を見物し、立久恵峡という出雲市中心部からさほど遠くない[八光園]という宿へ宿泊した。翌日は、嘘だろうと思うほどの細道をカーナビに指示され、世界遺産の石見銀山へ。ここでは、遺跡なども見物したかったのだが時間的に断念せざるを得なかった。ただ、大森の町やこの日の宿泊地である温泉津温泉も石見銀山と共に栄えた歴史ある町だ。この町並みを歩いたのが今回の旅のハイライトだと思う。

温泉津温泉での宿は、[旅館のがわや]。昨日の[八光園]と 共に風情のある小さな宿だ。部屋や温泉、料理などは所謂高級旅館とは違うけれど、素朴さや土地の素材を使った夕食は共に満足出来た。翌日、温泉津温泉近く の沖泊という集落などに立ち寄ってみたけど、この周辺はリアス式の海岸で景色も良い。また、沖泊は銀山最盛期には銀を運ぶ船が入る天然の港だったようだ。 この辺りも北海道では考えられない歴史を持っている地である。

写真は、旅のスナップという事で掲載している。ある程度は、構えて撮影しているけれど、基本的には歩きながらバシャバシャとシャッターを押しているだけ。フレーミング云々の腕以前のレベルだけど、雰囲気だけを味わって頂ければ幸いだ。