道南の渓流を訪れるのは、一年ぶりの事だ。春の雪代時期に堰堤下にアメマスを求めて釣りをすることはあるけれど、純粋な渓流は本当に久しぶりだ。久しぶりに歩く渓流は、クリアな水と瀬音、そして落差のある流れは水墨画の世界であり、自然の芸術だと思う。ヤマメに関しては、マス増殖の放流もあり100%ネイティブとは言えないけれど、こと岩魚に関しては完全なるネイティブ・トラウトである。
そんな道南の渓流を歩いたのは、釣りが目的という事は勿論だけれども、周辺の山林で茸を採取しようと考えていたからだ。久しぶりの道南渓流は魅力たっぷりだったけど、今回は魚はそこそこ釣れれば良しで、頭の中は茸一色だった。釣りの場合は、結果を求めるあまり力みすぎると結果は散々という事が多いけれど、茸などの山菜はある程度の真剣さは必要のようだ。