2011 夏の八重山諸島

写真は[スナップ][パナリ][グルメ]の三つに分けて収録しています。パナリも基本的にスナップに入れたかったのですが、水中写真や島独特の景色があった為、別枠としました。撮影されたデータを自宅で補正しているわけですが、あまりやり過ぎるとポスターにあるように絶対にあり得ない色となってしまう為、そこまでの補正はしていないつもりです。ただ、人間には記憶色という物があり、本来の色より誇張された色を求める傾向にあります。この為、肉眼でこの色が実際に見えるのか?という事になると怪しい限りですが、滞在中殆ど装着していた偏光グラスを通してみた色に近づけているつもりではあります。ただ、海の色だけは実際に本当に綺麗です。北海道の暗い海も豊潤さを感じて大好きですが、沖縄の海も美ら海(ちゅらうみ)と言われるように実際に見てみると、とても良いものですね。

6月28日 東京から八重山へ

時間に余裕のある旅人であれば、飛行機の時間や便などを気にする必要はないと思う。でも、時間を有効に使いたいという事であれば、早朝のJTA羽田発の石垣直行便を利用するのが望ましい。但し、羽田発が6:25であり、僕の様に地方在住であれば前日夜の東京移動が必要だ。でも、この便に乗ると9時半には八重山の土を踏んでいるという事になるので、早起きや前泊が必要だとしても乗る価値はあると思う。

石垣から他の離島へ向かう予定であっても、空港から離島ターミナルまでの距離も知れているし、高速船も数多く出ているので殆どの場合、昼前には目的地に到着出来る筈だ(波照間は厳しいか)。

今回、初日は石垣島へ宿泊という事にしていた。日中は夏の石垣島を観光するという予定でいたけど、午前中は石垣市にて土産物を漁る事にした。土産など荷物になる物は初日に買い、宅送した方があとあと楽だからだ。観光客定番のアーケード街へ向かい、土産や家用の塩などを色々物色する。

何処の店でも土産物は宅送してくれるけど、沖縄の塩専門店である塩屋さん(まーすや)では、塩の宅配と一緒に他の店で買った物も一緒に送りますよと優しい事を言ってくれる。でも、安い高いは言いたくないけど、石垣から全国一律で700円という宅配料は安いと思う。ただ、こんな事を書いているからと言って、現地で極端な事はやめて欲しいものだ。安い塩1個を宅配にして、他の大量の荷物を送ってもらうとかね。サービスの一環として他の荷物も引き受けて頂いているわけで、それが主目的の人間が多くなれば、困ったことになるのだから。

昼食にソーキソバを食べ、午後より島内観光へ。残念な事に天気は曇り。数日前に通過した台風五号から伸びる雲がまだ切れていない様だ。川平湾や玉取崎、御神崎などの景勝地へ向かったけど青空は見えなかった。冬と違うのは、気温と風。当たり前だが気温は曇りでも高く、風が無いため波も少ない。特に気温と湿度は高く、北海道人の僕はとにかく暑く感じた。でも、暑さは不思議と慣れてくるものだね。それに風がないと言っても、海は多少の風は常に吹いているので、意外に過ごしやすい。

宿は離島ターミナル近くにあり、夜は徒歩で居酒屋へ。グルクンの空揚げや海ぶどうなどを食べた。グルクンは美味しい魚だし、海ぶどうも食感は面白い。ただ、不味くはないけど、特別旨いものではないというのが正直なところ。ただ、強いて言うなら酢味噌のタレが付いてきたけど、そのままドライで食べた方が旨い。海藻だから薄い塩味がするからね。無理に味付けすることはない。

6月29日 石垣から西表島へ

宿をチェックアウトし、離島ターミナルへ向かう。高速船の便数は多いけど、やはり事前に時間は調べておいた方が無難だ。今回はターミナルに着いた時間に出港してしまい、1時間近くもターミナルで時間を潰す事になってしまったからね。あと、厄介だったのが今回のツアーはレンタカー付だったのだけど、それは石垣島のみの話。他の離島でレンタカーを利用する場合は別途料金が発生してしまう。これは仕方ないけど滞在日程分、石垣島で借りた車両をどうするか。早々に返却も考えたのだけど、荷物が多い事と帰りに空港までのタクシーなどを考えると、結局は離島ターミナルの駐車場へ放置しておくことにした。ただ、日数が日数なので結構な額の料金となってしまったけどね。

さて、西表島の大原港までは約35分。但し、乗船した船は途中で新城島へ立ち寄った為、45分ほど掛かってしまった。この時はまさか新城島へ翌朝訪れる事になるとは思いもしなかったのだが。

上陸後、大原でレンタカーを借り、西表島初日は島内観光へ向かう。大原の集落を北上すると、仲間川(なかまがわ)、前良川(まいらがわ)、後良川(しいらがわ)を渡る。どの川もマングローブが発達しているが、通過時は大潮の干潮時間。何処の川もヒルギなどのマングローブ樹が独特の根を水面に出していた。特に後良川は河口域に大きな干潟が現れ、独特の風景だ。勿論、満潮時はまた違った景色となる。こうした川は是非、干満の二つの時間に訪れる位の余裕を持って旅をしたいものだ。

後良川を越え、なおも北上して海側に見えてくるのが由布島(ゆぶじま)だ。島全体が観光園となっており、基本は水牛車で島へ渡る。もっとも、非常に浅い海を隔てているだけなので、歩いて渡る事も可能だ。但し、徒歩でも入園料金は必要になる(徒歩500円、水牛車1500円)。水牛車自体、観光地そのののだとは思うけど、乗ってみてからの感想は一度は乗ってみた方が良い。非常にゆっくりなペースが離島らしい事と、好きか嫌いかはともかく、三線と唄を聞きながら海を眺めているのも心地よいからだ。

島内は水牛と一緒に記念写真などモロに観光地と言った感があるけど、島内を歩くのは楽しい。色とりどりの花や海岸に出ればヤドカリや蟹の姿が見える。あと、空いていればの話だけど由布島で昼食をとるのも悪くはない。というのも、西表島自体、店が非常に少ないからだ。コンビニで弁当でもと思っても、コンビニ自体が無いのだから食べられる時に食べておいた方が無難。但し、バス観光のツアー客が大挙として食事をする場所でもあるので、タイミングが悪いとここで昼食も厳しいかもしれない。いずれにしても、西表では昼食をどうするか事前に考えておいた方が無難だ。石垣のターミナルで弁当を買い、西表へ持ち込むという手もあるけど、気温湿度が高いのでアイスボックス等の用意がないとちょっと怖いね。

由布島を後に更に北へ向かうと、西表温泉。温泉を過ぎると、道路は西に進路を変え、島北部へ。やがて上原の集落を過ぎ、更に道を進むと浦内川に到着する。ここは上流にマリユドゥの滝などがある西表島最大の河川。冬にこの川はトレッキングしているので、この日はここで折り返し、宿のある南部の豊原へ向かう。宿はホテル ラ・ティーダ西表。コテージ形式の洒落た宿だ。この宿へ三泊したけど、朝は定番メニュー+日替わりで沖縄の郷土料理がつく。夕食は基本はイタリアンのコースだけど、箸で食べられるカジュアルな物。宿のHPをみると、野外でバーベキューという事も可能のようだ。個人的には、外で暑いのは嫌なので全てレストランでコースを食べたけど、イタリアンらしく素材の味が楽しめて宜しい。

このホテルはリゾートホテルらしく、ツアーの申し込みや相談もホテルで受け付けている。繁忙期以外はチェックイン時に宿でツアーを相談し、それからの予約でも遊びには事欠かないと思う。また、ホテル経由だと高いかなと思っていたツアー料金は、明細をみると思いのほか良心的であった。また、宿でツアーを申し込むと、ツアー代金は基本的にチェックアウト時の一括精算になるけど、シュノーケリングの用具レンタル代だけは現地で別途請求されたので、支払いやツアーの条件等は事前に確認しておく事。また、やはり最低限のお金は身につけて持っていく事だね。今回、宿で申し込んだツアーは、次の三つ。新城島(パナリ)のシュノーケリング、仲間川のサガリバナ早朝クルーズおよび午後半日のカヤックツアーだ。

6月30日 新城島(あらぐすくじま)のシュノーケリング

大原港へ10時過ぎに集合だけど、送迎はホテルに頼んでおいた。埠頭でガイド氏と合流し、石垣島行の高速船で新城島上地へ立ち寄って貰う。ちなみにツアーが無い場合は、新城島へは立ち寄らない。このため新城島へ向かう為には、数社ある業者のツアー参加が前提となる。新城島は大原港の真っ正面にある二つの島の総称で、上地島と下地島に分かれている。今回のツアーは上地島だったけど、下地島へ向かう場合は違った業者のツアーになるらしい。下地島は島全体が牧場になっているらしく、事実上の私有地でツアーも牧場の関連会社が取り扱っているとの事だ。

上地で最初に案内されるのは、かつての小学校を利用した休息所。グラウンド跡には草が生えているけど、この島はハブ類は生息していないとの事で安心出来る。休息所には簡易テントが張られているので、陽をよけて休む事も出来る。機材を借り、案内されたのは先ほど入港した港の横。防波堤が景観を悪くしているけど、水中をみれば港の隣なのに様々な珊瑚に溢れていた。様々な魚も群れていて、飽きることがない。一度はカマスが群れをなして泳ぎ去っていく姿も見えた。

1時間ほどシュノーケリングを楽しみ、昼食を頂く。昼食は弁当だと思っていたけど、今回のツアーでは、現地ガイドの方の自宅前でアーサ汁など素朴な島の料理を味わった。高級食材を使っているわけでもなく、特別な調理をしているわけじゃない。でも、こうした料理は理屈抜きに味わい深いし、旅の思い出になる。アーサ汁などは、海の香りが出ていて美味しかったね。変わった物と言えば、アダンで作ったゼリーかな。特別旨いとは思わないけど、食用にしてきた伝統はすごいね。

昼食後、上地島の集落を現地ガイドの方に案内して頂く。島の歴史やジュゴンの話、また御嶽(うたき、おん)の話をはじめ、先島諸島火番盛(さきしましょとうひばんむい):タカクニやクイヌパナなどの絶景ポイントもガイドして貰った。このクイヌパナは海も綺麗だし、下地や波照間島を望むことが出来る高台だけど、可能であれば昼頃に満潮となる日に訪れた方がお勧めだと思う。残念な事に僕が訪れた時は干潮時間の為、手前の浜が少し露出し過ぎていたのだ。それでも絶景なんだけど、水があれば更に美しいと思う。泳ぐにしても、水位が高い方が良いしね。また、先島諸島火番盛というのは国境の島であった為、波照間島-新城下地島-新城上地島-黒島-竹富島-石垣島というルートを、火と煙で異国船の状況を伝えた高台の事だそうだ。

ちなみに沖縄の信仰における御嶽についてだけど、新城島では御嶽の見学等は一切出来ない。敷地へ立ち入る事も写真撮影も不可である。この事は上陸した際、港に設置されている注意書きにも書いてある。観光する場合もその点については、留意されたい。なぜなら、この島に限らず御嶽は沖縄の信仰で神聖な場所であり、祭りもそれに基づいたもの。殆どの場合、観光客は異教徒である。興味本位に見学したり、立ち入る事を地元の方が快く思わないのは当然の事だと僕は思う。

集落の案内が終わり、午後からは北の浜へ向かう。こちらがシュノーケリングの本命の場所で、集落をタカクニ方面へ向かう途中、急斜面を降りた場所に広がる浜だ。浜と言っても、砂ではなく殆どが朽ちた珊瑚のかけらが打ち上がっている場所だけど、この場所は景観も美しいし、海も美しい。初心者である僕でも十分楽しめる場所で出来る事ならもっと遊んでいたかったね。

この島が一度に何人の観光客を受け入れているのかは判らないけれど、基本的に人は少なく、この島に来て人に酔うなんて事はなさそうだ。帰りの船は午後四時であったけど、僕は早めに陸へ上がり暫し休息。そんな時の風景が一番綺麗だと思う。早めに港に向かったけど、その頃の天気は正に南国。港なのに水の色が本当に綺麗なのだ。西表へ向かう船に乗り込むと、埠頭の上から島を案内して頂いたガイドさんが手を振っている姿が見えた。普段なら子供じゃあるまいしと思う僕だけど、色々ありがとうとこちらも手を振り返した。

7月1日 西表島 仲間川の早朝クルーズとカヤック

サガリバナという名前は、西表の宿で初めて聞いた名前だった。宿にはサガリバナの写真集も置いてあり、何とも言えない美しさが捉えられていた。その花を観賞するツアーの一つが、仲間川の早朝クルーズである。ツアー参加を決めてからサガリバナについて調べてみると、開花時期は今時期であるという事、夜に開花し朝になると落ちてしまうという事。だから、花を観賞するには開花してから花が落ちる時間までに現地へ向かわなくてはいけない。もっとも、八重山の朝は遅い。早朝というと三時や四時という時間を考えるのが北海道の釣り人だけど、八重山は明るくなるのが六時くらいなのでツアーの開始も5時40分にホテルロビーに送迎という感じだ。

そんなサガリバナだけど、今年は開花が遅れているそうだ。ガイドさんも全くみれない事はないと考えていると思うけど、幻に終わる可能性もあるので・・・など、花が見つかった時に盛り上がるように変なアナウンスをしている。僕は僕で見れる見れないは時の運的な考えでいるから、見れないと言われてもどうという事はないのだが、人によっては効果があるのかもしれないね。[幻の]という形容詞自体、簡単に使われすぎだと思っているしね(笑)。

そんなサガリバナ、落花して水面を埋め尽くすなんて写真集の様な光景は見られなかったけど、何カ所かでその独特の美しい花を咲かせていた。また、日が昇ると落花するとの話通り、目の前で一つ二つと落ちていく姿はせつない。まあ、人間の勝手な感情であるのだけどね。

ただ、今回の仲間川は大潮の満潮時と上流まで水があり、遊覧船がかなり上流まで進むことが出来た事も良かったのだと思う。また、そうした潮回りが悪い時期はカヤックでしか行けないかもしれない。これもタイミングの問題であるので、事前にサガリバナをみたいという事であれば開花状況と潮の干満は調べるかガイドさんへ相談しておいた方が良い。下手すると旅の日程を変更しなくてはいけない可能性もあるのでね。

昨日のパナリは満潮時の方が楽しいだろうと書いたけど、サガリバナを鑑賞する場合も早朝に満潮となる潮回りが宜しい。都合良く、朝も昼も潮位が高いという潮もあるけれど、そういう時期は今度はマングローブの根が今ひとつだったりとなかなか両立する事が難しい。もし優先させるとすると、楽をしよう(遊覧船でという事であれば)とすればサガリバナだろうね。夜から早朝に限られるという事なので、これにタイミングを合わせるのが無難だろう。勿論、サガリバナは別に見なくても良いというのであれば、日中に満潮を迎えるタイミングがいい潮だと思う。

早朝クルーズという事で宿に戻るのは、朝の八時過ぎくらい。朝食後、島北部の白浜までドライブへ行く。この島のドライブだけど、北海道の様に60kmであれば1時間なんて時間勘定では走れない。正確には走るべきではない。島の殆どが40km制限であるけど、取り締まりが行われているわけでもないので飛ばす気になれば幾らでも飛ばせる。でも野生動物が多いので無用な衝突を避けるということと、こうした狭い島では住民と同じゆっくりとしたペースで運転すべきなのだ。

余談だけど、人間の死亡事故は600日以上発生していない島の交通事故なのに、イリオモテヤマネコは10日との掲示があった。狙って見ることは出来ないけど、夜間など飛び出してくることも多いのだろうね。

そんな西表島も道路は端から端まで地図上では54kmある。小さな島と言っても、結構な距離で往復すれば二時間以上はかかる。途中、写真を撮影したり休んだりすれば、半日くらいは潰れてしまう距離がある。この白浜へ行ったのは、とにかく端まで行ってみたいという事がある。もっとも、白浜港から船で渡る舟浮という集落があるので、時間があれば行ってみたかったけど、午後からはカヤックが予定されているので諦めた。この白浜港も木の葉などのゴミは浮かんでいるけど、水は淡いグリーンに輝いている。水の中には小さな魚が群をなして泳いでいる素晴らしい場所であった。

さて、午後からのカヤックは早朝クルーズをした仲間川だ。朝とは異なり、干潮の為、遊覧船等は運行出来ないほど。カヤック等も自分ら以外は誰もいない貸し切り状態であった。そうした干潮の仲間川は非常に浅く、転覆しても溺れる恐れは殆ど無い。ルートを誤ると座礁しそうなくらいであった。

僕はボートは漕げるけど、カヤックに乗るのは初めてだ。ただ、遊ぶ程度であれば乗ってしまえば何とかなるものだ。ただ、西表の日差しでカヤックというのは、かなり厳しいというか服装には気をつけた方が良い。両腕や顔、首はたっぷり日焼け止め剤を塗っているし、日除け用のハットまで装着したから何とかなるとして、膝から下が炎天下に晒されるのは想定外であった。勿論、日焼け止めは使っているけど、真上からモロに陽を受けてしまうのだ。

こんな事は当たり前の事なんだと思うけど、夏の時期にカヤックにチャレンジという人であれば要注意。暑いので長ズボンとは言わないけど、何かしらの対策をしておかないと大変かも。日焼け止めを塗っても焼けるというのが、沖縄の紫外線。病院送りにならないよう、UV対策はお忘れ無く。ちなみに僕は少し赤くなったけど、何とか火傷はしませんでした。

このカヤックでは途中、干潟となった岸へ上陸し、多くのカニに驚き、鳥をみて過ごした。支流は特に面白く、マングローブ林では触れるような場所に木々が生い茂っている。このマングローブ林だけど、タイミングによっては船が係留されているかもしれない。これは台風対策で満潮時に支流のマングローブ林へ船を持ち込み、暴風から船を守る知恵だ。

夕方、ようやく水が増してきた仲間川の河口で蜃気楼をみた。水面に浮かんだのは、新城島だと思う。小規模な物だけど、不思議な光景ではあるものだね。宿への到着は4時過ぎのこと。夕食は8時に予約している為、時間はたっぷりある。夕方でも暑いのが南国だけど、流石に昼過ぎくらいの強烈な日差しは和らいでいる。そんなタイミングで西表温泉へ行ってみる事にした。

この西表温泉は、加温しているが本当の温泉だ。ただ、日中の入浴は夏期はどうでしょうかねえ。プールもあるので、水着持参で水遊びしながらというのが無難かも。僕は夕方に風呂のみ入浴してみたけど、暑い時期だけど気持ち良い温泉だった。ただ、露天風呂から見える風景は、南国らしく異様である。シダ類や熱帯性植物が密生している温泉など、そうそうあるものではないだろう。

7月2日 西表~石垣~那覇~羽田

この日が滞在最終日。午後一の便で那覇へ向かい、数時間の間を開けて夕方遅い便で羽田へ向かう予定である。数時間の間は、那覇市内を少し見ておこうと考えたからだ。この日、西表から石垣へ向かう高速船が途中で止まった。シーカヤックでも航路に居るのだろうかと思っていたけど、目の前には他の高速船が停船していた。何でも波照間島へ向かう船らしいのだが、エンジンが不調で船を入れ替えるとのアナウンスがあった。疾走していた時は感じなかったけど、停船すると結構なうねりが入っている。まあ、乗り移れるくらいだから大したことはないのだけど、あまり気持ちの良いものではない。

不調と言うだけあり、途中で後発の船に抜かされ30分遅れで石垣港へ到着する。この30分は余計で島で買い物等をする時間はなく、早々にレンタカーを返却しないといけない時間になっていた。また、トラブルは続くもので空港でチェックイン後に放送がかかり、僕の名前を呼んでいる。預けた荷物の中に、何か禁制品でも有ったかな?と思っていたけど、飛行機の空調吹き出し口が故障していて席を替わって欲しいそうだ。まあ、那覇までの1時間であり席はどうでも良いのだが、良くトラブル当たる日ではあったと思う。

那覇では昼食を食べ、時間が微妙ながら首里城へ。琉球王朝の歴史云々はともかく、この手の観光はやはり涼しい時期が良いような気がするな。また、同じ沖縄県だけど八重山諸島と沖縄本島は別物だと思う。飛行機で1時間も離れているのだから当然かもしれない。実際、八重山に住んでいる人も沖縄と言えば本島の事だと考えているようだ。沖縄本島も美ら海水族館など訪れてみたい場所はあるけれど、空港近くでも存在する米軍の敷地などをみると、ちょっと考えてしまうというのが本音だ。

そんな事を思った夏の八重山諸島の旅。昔は南国など訪れる事はないと思っていたけど、今回訪れた西表周辺の自然は、何度でも訪れたいと感じる魅力的な場所であった。