2012 阿寒湖大島にて

阿寒湖は観光地であると同時に、背後に深い森が残る釣り場である。

先週は冬の様相であった阿寒湖周辺も、ようやく春の気配を感じられるようになった。それは国道沿いに咲く桜で有ったり、息吹く木々であったりするけれど、阿寒湖そのものはようやく春らしくなってきたというレベルである。勿論、日によっては気温も上がっているものの、今回の大島は常にアゲインストの風であり、気温も最低は3度を下回り、最高気温も10度少し。無風であれば、それなりなのだが、ウェーディングと風により徐々に体温を奪われた釣行であった。そんな阿寒湖でアメマスの活性は低い。厳寒であった先週よりは上向いているものの、水温が下がったままのこの季節は天候で大きく活性が変わるようだ。

大島は温泉街は殆ど見ることが出来ない。それ故、釣り場の雰囲気を味わうには良いポイントだと思う。

昼のいっとき風が弱まり、春らしいと感じた。しかし、湖上に立ち込んでいるといつしか風が強まり、釣り人は寒さとの戦いを強いられるのだ。そんな阿寒湖でも他の釣り場の様子を聞くと、良かったという答が返ってくる事が多い一日であった。もっとも、この良かったという言葉の裏は判らない。具体的な表現ではないので、釣り人により良くも悪くもなるからだ。こうして釣り場情報が一人歩きをしていくのだと思う。

黄色みは薄いが、鰓蓋の斑紋が明確な阿寒湖独特のアメマス。

渋かった今回の阿寒湖だが、流石に厳寒であった先週よりは反応は良い。もっとも、大きな群は皆無であり、時々寄ってくる群を釣るという状況であったと思う。早朝はルアーへの反応も悪くなかったが、後半は正直なところ釣れる気がしなかった。夕まずめに数本釣れたけど、リアクションバイトを誘発させるようなアクションを多用してようやくと言った感じがある。写真はまだ早い段階で釣れたアメマスだけど、一番の良型は立ち込んでいる為、即リリースして画像は残っていない。

一週間前とは違って雄阿寒の姿もあったが、向かい風の中で竿を振り続けると体温が奪われる。