2015 アメマス姿みせず

土曜日の波は凄まじく、釣りどころではなかった。

土曜日の波は凄まじく、釣りどころではなかった。

年末のこの時期にウミアメの釣行を兼ね、釣り仲間との忘年会を行うことが多い。この時期は忘年会と名前のつく飲み会は多いとけど、シーズンを通じてフィールドへ通っていると、一年の最後にフィールド近くで飲む酒は格別である。気心の知れた仲間と釣りや旅の話をしていると、ついつい酒の量も多くなってしまうものだ。その意味でこうした忘年会が釣り師の理想であり、望まれる酒席である。

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決して若くはない歳になると、年末の多忙な時期に夜通し運転をして道南へ向かう体力はない。十勝川の様なフィールドは、ホームリバーということもあり、特別に意欲が沸くのだけれども、道南のウミアメはかつての道東の様な魚影の濃さは望めず、また、群が居たとしても道央圏の釣り人が集結する混雑するフィールドでもある。平日にアタック出来れば、また話は違ってくるけれど、この時期に平日アタックはちょっと無理があるのが実情だ。

初日は朝食を食べ、高速道を南下した。フィールドへの到着は午後の早い時間であったけど、この時期定番の場所を訪れると、港内故に波は落ちているものの、強風が吹き荒れており、水も濁っている。それ以前に仲間が同じポイントを訪れた筈なのだが、到着時は無人であった。自分よりも何倍もウミアメに向き合っている釣友が移動したとなると、釣れていないのであろう。そのポイントでは竿を出すことはなく、漁港を探るべく、北上を行ったが、魚のコンタクトは1度もなかった。

ある意味、予想通りの展開なんだけど、天候は僅かながら回復に向かっているようで、奥尻島が見えている。その頭上で俗に言う「天使のはしご」が見えていた。珍しいものではないけれど、久しぶりに美しい光景であった。三脚を立て、カメラのファインダーを覗いていると、刻々とその姿が変化していく。その中で一番、細かな模様となった光景を写したのが下の写真である。

実際には、もっと明るい景色だけど、とにかく光を写したかったのだ。それ故、海や雲はかなりアンダーとなっているけど、その分、光の状態は良く記録されていると思う。

薄明光線 シャドウの階調を持ち上げたが、光を強調したく・・・。

薄明光線 シャドウの階調を持ち上げたが、光を強調したく・・・。

薄明光線 前の写真よりもバランスだけは良い。

薄明光線 前の写真よりもバランスだけは良い。

道南の某漁港 何度か訪れている釣り人であれば、場所がどこかは即答であろう。

道南の某漁港 何度か訪れている釣り人であれば、場所がどこかは即答であろう。

この港は、道南のアメマス定番のポイントである。有名な場所だから、場所を書いても問題はないとは思うけど、逆に言えば書く必要もないのだろうね。特徴ある岩の形をみれば、何度か訪れた事のある釣り人であれば、直ぐに判るのだから。

この漁港は、基本的に早朝のみの釣り場だ。特にルアーは絶対と言ってもいい。日中でも新しい群が入れば、ルアーでも釣りになるけど、古い群の場合は日中ではルアーへの反応は著しく低いのだ。逆にフライであれば、明るくなってからが勝負だろうか。その意味で時間で入れ替わる事の出来る良いポイントだと思う。

そんな今日のこの漁港は、全く反応はない。釣れなくても、ルアーをかする反応は出るものなのだが、釣友と共に全く反応がないということは、魚が居ないと判断せざるを得ない。もっとも、1日で変わる事も多いので、今日が駄目だから明日も駄目という話にはならない。回遊性の魚を狙う時はこれが大切なことで、逆に釣れたという情報で向かってみると、翌日はさっぱりという事もあるという事だ。

その意味で釣り情報などライブ情報じゃない限りは、僕は興味がない。最終的には運や勘の世界になるけれど、あまり意味のない情報に踊らされるよりも気分的には良いのかなと、僕は思っている。

前日より落ちたとはいえ、外洋はこのような感じ。漁港以外は釣りにならない。

前日より落ちたとはいえ、外洋はこのような感じ。漁港以外は釣りにならない。

朝マズメの反応がないと、正直この時期は半分終わった感がある。大抵の場合、外洋は大荒れの日が多く、漁港や一部のポイントを除いて釣りにならない事が多いからだ。島牧18番の様に消波堤により波が落ちるポイントは別だけど、僕は島牧では殆ど竿を振ることはない。釣り人が皆無という場所など、道央道南であるわけがないのだけど、広い海に釣り人が並んでいる光景は、僕にとっては目の毒でしかないのだ。

地形的に島牧の方が、瀬棚方面より波は落ちている。それでも、釣りは厳しい。そんな中でも竿を振っている強者はいる。

地形的に島牧の方が、瀬棚方面より波は落ちている。それでも、釣りは厳しい。そんな中でも竿を振っている強者はいる。

残念ながら、朝一の漁港を撤収後、二つの漁港を釣り歩いたけど、釣果は皆無。ただ、二つ目の漁港ではバイトしてきたけど、フッキングせず。この漁港ではそれ一回の反応しかなかったので、もしかするとサクラマスだったかもしれない。もっとも、釣り上げていないので、その点は何とも保証の限りではない。ホッケが食いついてきた可能性もゼロではないわけで、もしかするとは無意味な話なのかもしれないね。

その次の漁港は少なからず魚は居るようだ。2度ほどランディングしている釣り人が見えたのでね。この漁港でも入ってそうそうに、バイトしてきたけど、これは恐らく小型のアメマスであろう。それ以降は反応は全くなく、竿を出すつもりはないけれど、島牧海岸の様子をみて、今回の釣行は終了となった。しかし、この釣りはある意味で本当に過酷な釣りだと思う。釣れる時は釣れるんだろうけど、外すと坊主を喰らうのは珍しい事ではないのだから。そうした意味でここ近年は魚影が減少しているけど、十勝川で1日釣っていた方が間違いなく釣れると思う。

勿論、魚のコンディションはウミアメの方がずっと良い。但し、同じ大きさであれば、この時期の道南のアメマスよりも、道東の夏に太平洋岸で狙うアメマスの方が力は上だと思う。恐らくは、水温がアメマスに最適と言われる11度前後という事も関係してくるのかもしれない。あと、ベイトの数も違うのかな。でも、その意味では早春、オオナゴの時期は道南もパワー全開かもしれない。もっとも、その時期は他のフィールドが開幕するので、悩ましいところだね。いくらパワーがありそうと思っても、その時期はなかなかシビアだろうし。

これは過去の釣果 運が良ければ、こんな魚が釣れる。

これは過去の釣果 運が良ければ、こんな魚が釣れる。