2012 十勝川から茶路川へ

最終的に日曜日の未明、2m55cmまで水位が上昇したようだ。

早朝の道東道。同行したムラ氏より、十勝川の水位と濁度が上がっている事を告げられた。濁度の方は低いほど良いとはいうものの、釣りにはなる数値であった。しかし、水位が上昇傾向になっているのは、非常に気がかりである。降雨の影響を考えたが、ここまで水位が上昇するほど降ったのであれば、既に濁流と化している筈だ。恐らく、本支流に多くあるダムが放水量を増やしたのではないかと思う。春が訪れると、山の雪は雪代となって川に流れ込む。ダムの貯水量を調整するため、暖気と降雨のタイミングでそれが始まったのではないだろうか。

本当の理由は知る由もないのであるが、増水している事実は釣りの条件としては好ましいものではない。

水位が高いという事実は、ポイント選びにも影響を及ぼす。平水で岸からそれなりの深さがあるポイントは、危険であると同時に釣りにならない可能性が高い。もっとも、先週よりも減ったとはいえ、十勝川の河川敷には未だ多くの雪が残されている。アプローチという別の問題もあり、ムラ氏との相談の結果、例え混雑していても遠浅の場所があり、アプローチがしやすい旅来へ向かう事にする。

水量と濁りの中での偶然の一匹である。

予報では、曇りのち雨か雪。しかし、早朝から雨が降り続けた。

上の魚のアングル違い。背景はまだまだ残る川岸の雪である。

予想に反して、釣り人の車は現地には無かった。それ以前に十勝川全体が、釣り人の少ない1日であったと思う。天候やテレメータの数字を見れば、それも当然かとは思う。
現地では、やはりスノーシュー装着が望ましい。ウェーダーのみでもアプローチは可能であるけれど、まだまだ膝を超える残雪が残されている。3月末であるというのに、この雪の量は在住中も経験したころがない。

ポイントに到着すると、僕は当初から遠浅の場所でウェーディングを試みる。遠浅故、不安は少ないのだが水位が上がっているせいか、心なしかルアーによるブレイクポイントまで距離があるように思えた。朝のうちは沖でライズも認められたが、遠すぎて例えジグを打ち込んでも届く距離ではないのだ。魚からの反応は全く無く、時間だけが経過していく。そんな中、釣り始めて二時間くらいが経過した頃、沖のフォーリングで違和感を感じた。上がってきたのは、2尺を超える上々のアメマスであった。この時の事はBLOGにも記したが、これを逃したら後は無いとの意識が強くあった。それだけ今回の十勝川は、厳しいと思える状況であった。

茶路川河口とムラ氏。波の音を聞きながら、ロッドを振る。

渋い中でペンシルに食いついてきた。

十勝川を後にして向かったのは、音別川と茶路川の河口である。音別川の方は3月末だというのに、未だ河口が結氷しており河口と川の筋部分が開いているのみであった。氷はまだまだ厚く、雪代が入るまで完全に開くのかは判らない。例年、20日過ぎには最盛期を迎えているものだが、道東の今年の寒さがこんな場所にも影響している様だ。
反対に茶路川の方は既にシーズンが終焉に向かっているのか、釣り人の数はまばらである。音別川と違い、河口が直線的な場合が多く、道東在住時も十勝川の次に開幕が早かったと記憶しているが、近年訪れる事は無くなったのでその点は全く判らない。

かなり魚はスレている様な話を聞き、10g以下の小型スプーンや漁港でも活躍しているペンシルを中心にキャストを繰り返す。反応があったのは、ペンシルのみでありボイルが近づいてくると、僅かに違和感を感じた。何度かの違和感後についにバイト。残念ながら、それはバレてしまったけれど、ようやく喰ってきたのはスレと思えるようなファイトをみせた70upのアメマス。決して太いとは言えないけれど、時期を考えると上々の一匹であったと思う。

ちなみに最初のバレは、恐らくは阿寒湖のレギュレーション適合の為、ベリーのフックレス仕様であったからだと思う。すっぽ抜けたという感じでバレてしまったからね。ミノーのトゥイッチでは、ベリーへ食らいつく事が多いと思うけど、ペンシルのスローでは正直どちらへのフック装着が良いのか判らない。もっとも、場所は茶路川である。特別な理由が無ければ、市販状態である2カ所へのフックセットが無難であろう。もっとも、魚の為には1フックの方が良いのは間違いは無いところで、迷った場合はテールへのセットが良いのかなとは思っている。