2015年6月28日に自宅を出発し、移動日を含め5泊6日の八重山諸島の旅に出かけた。昨年は時間がとれず、八重山を訪れる事は出来なかったので二年ぶりということになる。最後に訪れたのは新空港が出来た直後で、その時も急激な観光客の増加を感じたけれど、今年は更に訪れる人は増えているようで、離島桟橋などではこれまでは見たことのなかった人混みであった。
宿やレンタカーの予約も直前ではとりづらく、特にレンタカーなどは従来はこんなに安くて良いのか?と思える値段だったけど、需要増が原因なのか本土並に上がったようだ。これについては、適正な価格になっただけであり、地元への経済効果を考えると好ましい事なのかもしれない。
そんな八重山諸島では移動日前後は石垣島へ宿泊したものの、残りの日程は西表島へ渡り、祖内を拠点に山や海、そして釣りを楽しんできた。釣りの風景については、別ページで公開するので、このページでは主に西表島のスナップ写真を掲載している。
浦内川の写真はマングローブのクルーズ船から撮影したものだ。マングローブの景色は過去に何度も訪れているので、それを熱心に見物するという事はしないのだが、今回は浦内川上流の滝を再訪する予定であった。ただ、今年の沖縄は空梅雨であったらしく、気温も例年よりもかなり高い。湿度も高く、滝へのトレッキングルートは汗が噴き出てくる。日差しもつよく、日焼け止めは塗っているものの、汗でそれが流れ、結果としてサンバーンを起こした場所もある。その意味で日中の活動は釣りを含めて、かなり厳しかった滞在だったと思う。
海でシュノーケリングでもしていれば、暑さはしのげたかもしれない。でも、この日差しの強さにやられた観光客も多かったのではないだろうか。
祖内は西表島の西部地区にある集落である。西表島でも古い集落で、その歴史は500年をこえるらしい。その祖内から白浜へ向かう途中で夕暮れを迎えた。東部地区では島影となるサンセットも、西部地区では場所を選べば水平線に沈む夕日をみることが出来る。
もっとも、西表島は島の殆どが森林に覆われており、常に島の周辺には雲があることも多い。夏至の今ごろは熱帯と言ってもいい気候故、島とその周辺で雲が発生する。それ故、水平線上に雲があるのも日常の事であり、天候は晴れでも夕焼けは見えても、沈む太陽は見えない場合もある。
由布島は仲間川のマングローブクルーズと並び、西表島観光の定番といえる場所だ。日帰りツアーでは間違いなくセレクトされる場所であり、駐車場には多くの観光客を乗せたバスが集結する。自分も観光客であるけれど、その土地に宿泊するメリットとしてツアー客の来る前にその場所を訪れる事が出来るということだろう。今回は朝1便の水牛車へ乗り、スタッフしかいない由布島をゆっくり回る事が出来た。
もっとも、この由布島は島内全てが熱帯植物園となっており、移植種も数多く植えられている。その意味で西表島の自然とは少し離れているとは思うのだが、青空の下で本物の熱帯植物を観察出来る意義は大きいと思う。また、島内のレストランが設置されており、場所的に利便性は高いのだが多くの場合、ツアー客もここで昼食を取ることが多く、そうした時間に当たってしまうと時間のロスにも繋がるかもしれない。
オオゴマダラは島内ではそれほど珍しい蝶ではないものの、花などに停まることが少なく、観光ついでの撮影では結構厄介な蝶なのかもしれない。由布島では人の手で増殖も行われているのか、園内の蝶々園(訪れた時は工事中で閉鎖されていた)近くでは、沢山のオオゴマダラが舞っていた。この種はかなり大型の種なので、ゆらゆら飛んでいる姿は本当に優雅である。
西表島の海岸を道路沿いに走ると、珊瑚礁の美しさは石垣島の方が美しいと思うかもしれない。でも、西表島は網取など船でしか行けない場所が残されており、そうした場所は海も珊瑚も本当に美しい。石西礁湖では珊瑚もかなり死滅しているけど、網取や崎山などのそれは別世界だ。もっとも、陸路からは簡単に行ける場所ではない。
6月下旬から7月上旬にかけて、八重山諸島ではサガリバナの開花を迎える。夜に開花し、太陽が昇ると落花する花なので、早朝暗い時間からカヤックで川を上るツアーが多い。でも、祖内の集落には民家の庭にサガリバナが咲いていた。もっとも、陸地故に落花し、水面を流れるサガリバナは残念ながら見ることは出来ないけれど、開花したそれを見るだけであれば集落のサガリバナで十分だ。