2017 紅葉の富良野

宿の窓から 富良野岳

富良野や美瑛は道外の観光客から人気の地で、混雑しているイメージしかなかった為、これまで通過することはあっても、この土地をじっくり観光する機会がなかった。10月の三連休も紅葉のタイミングで訪れるのも少し躊躇したものの、盛夏のシーズンに比べれば訪れる人は少ないだろうと初めて富良野に宿を求めて旅をしてみた。

まあ、旅といっても本当に近場なのだが、住んでいる土地を離れ、景色や街を楽しむのも立派な旅行だとは思う。

十勝岳望岳台の紅葉

今回の旅で1番狙っていたのが、十勝岳の紅葉である。行き来する道路沿いも色とりどりに染まった木々が見れたけど、本命だったのが十勝岳望岳台だ。白金温泉より山頂側にあり、標高は900mをこえる。前方に十勝岳を望むことが出来る場所で駐車場も整備されているけれど、この駐車場は10時過ぎの段階で満車を通り越し、路肩に駐車している車も多かった。まあ、紅葉の名所であることと三連休の中日にのこのこ出かけていく方が甘いのだ。もっとも、何とか駐車場脇に駐車は出来たのは助かったと思う。

十勝岳望岳台の紅葉

十勝岳望岳台の紅葉

十勝岳望岳台の紅葉

十勝岳望岳台から大雪山を

白金青い池

青い池はMacの壁紙に採用されてから有名となり、観光ガイドにも掲載されるほどの観光地となっている。僕も全く興味がないわけではないけれど、池そのものは美瑛川に設置された堰堤に水が溜まった人工物である。それ故、わざわざ青い池を目的に出かけようという気持ちはなく、今回は通り道に位置しているので、気が向けば立ち寄ろうかと考えていたのだ。

結果的には寄ってみたけど、望岳台方面から車を走らせていなかったら、恐らく立ち寄る事はなかったと思う。それだけ対向車側の車が凄かったのだ。池を後にしたのは昼少し前のタイミングだったけど、駐車場入口を先頭に2kmほどの大渋滞を引き起こしていた。
僕は望岳台方面から下ってきて、青い池駐車場近くにパーキングエリアが設置されており、ここに車を停め、歩いて池に向かった。駐車場までは300mほど余計に歩く事になるけれど、あの渋滞を耐えるよりはずっとマシだ。

この青い池だけど、由来その他を考えなければ確かに面白い色をしている。ただ、池自体は小さく、アクセス出来る場所も左岸側に限られている為、面白みには欠ける気がする。訪れるタイミング、気候、レンズ、フレーミングの組み合わせはこうした場所でも無限だろうけれど、基本的には青い水と立ち枯れた木々。バックの木々が紅葉しているという時期ではあったけど、個人的には道東の原野などの方が撮影していて楽しい。

白金青い池

白金 青い池

白金 青い池

四季彩の丘にて

四季彩の丘は、美瑛観光では必ず紹介される観光場所の様だ。美瑛特有のなだらかな丘に様々な花が植えられており、この時期でも色とりどりの花が咲き乱れていた。こうした景色は綺麗だと思うけど、個人的には花の景色はそれほど魅力を感じなかったかもしれない。それよりも、高台から見える遠景の丘の方が好きだ。結局、僕にとっての魅力は、その土地の変化と畑の造形なのだろう。勿論、四季彩の丘にある花に魅力を感じても構わない。鮮やかな花の景色を否定はしていないし、花そのものはとても美しいのだから。

四季彩の丘にて

四季彩の丘にて 花が咲く丘よりも、こうした景色の方が僕の好みである。

四季彩の丘にて

拓真館にて

富良野や美瑛の景色を全国区にした理由の一つに、写真家の前田真三氏の撮影する作品であることは間違いはない。その彼の作品を展示、販売している場所が拓真館である。この地の風景を彼の感性で切り取っており、その作品に多くの人が魅力を感じたものだ。この拓真館の作品で素晴らしいと感じた作品は、夏の景色よりも雪が積もった冬の1ショット。雪原と丘の組み合わせは白い雪を様々な色に変える。そんな優しい階調を切り取る感性はやはり素晴らしい。

拓真館にて

シューパロ湖にて

シューパロ湖は、大夕張ダムによって出現したダム湖である。しかし、その後、大夕張ダム下流に夕張シューパロダムが作られ、元のダムである大夕張ダムの堰堤をも湖水に沈める拡張工事が行われた。この結果、ダムの水域が拡大され、従来のシューパロ湖岸にあった木々も水没し、結果は湖岸に枯れた木々が並び、背後の紅葉との違和感を感じる景色が写真のそれである。

シューパロ湖にて

増毛 寿司のまつくら 特上生ちらし

留萌~増毛間が廃止となった後も、増毛は多くの観光客が訪れているようだ。この周辺は甘エビの産地という事もあり、旭川や札幌方面から新鮮でエビを目当てにくる観光客も多い様だ。国稀酒造なども観光に力を入れており、酒蔵での直売を始め、酒蔵そのものが博物館的な開放を行っている。

小平町鬼鹿 藤田水産で購入した「一杯たこ」

日本海を北上し、留萌をこえると道北日本海独特の雰囲気が出てくる。サロベツまで走ると、景色は変わるのだが、基本的に海岸丘陵はあるものの高い山がなく、殺風景な海岸線を走ることになる。一般的には何もないという事になるのだけど、個人的には好きな景色であるし、ドライブするには気分が乗ってくる場所である。

そんな場所沿いに藤田水産の直売所があり、タコの加工品が売られている。コンビニでも入手出来る様な品々だけど、ここの加工品はひと味違う。元々、タコ漁の盛んな土地柄であり、タコの旨味をうまく引き出している珍味がお勧めだ。

富良野「炉ばた」お通しの野菜てんぷら

富良野には宿泊したこともない為、夜の一杯も全く情報がない。ネット情報はあまり信用出来ないのだけど、その中でも外す事はないだろうという店は事前に何軒かピックアップしておいた。こんな時、宿のチェックイン時に手書きの地図を渡され、飲み食い処を何軒か紹介された中にピックアップしていた店の名前があがっていたので、今回は「炉ばた」さんにお邪魔した次第。

内陸部ということもあり、刺身などは一切頼んでいないので、そうした物の味は判らないけど、土地の野菜を使った料理はとても美味しく、味付けも好みでした。大将も気さくで話し好きで、ほっとします。昭和の雰囲気が強く漂う店内の雰囲気も良かったです。まあ、昭和云々は年配の人以外は理解出来ないことかもしれないけれども。

富良野「炉ばた」おかませサラダ

富良野「炉ばた」ソウハチの焼き物

富良野「炉ばた」ザンギ

FURANO NATULUX HOTEL 朝食の牛乳

富良野と言えば、昔はスキー場近くにある富良野プリンスホテルが有名で、今でも人気がある宿なのかもしれない。ただ、個人的に夕食まで宿で食べるというのは、日本旅館ではそれを望むけど、ホテル泊では朝食以外はパスしたいという気持ちが強い。それよりも繁華街に宿泊し、夕食は街に繰り出すという方が個人的に望ましい。

そんな事もあり、今回の宿泊は富良野駅前にある FURANO NATULUX HOTEL という宿である。富良野の地で四代続いている宿の様で、その意味では老舗だろう。ホテルの機能性に、旅館のホスピタリティを融合させた宿というような事が、部屋のガイドに書かれていた。個人的には調度品やサービスは心地よかった良い宿であった。

FURANO NATULUX HOTEL 和定食

Restaurant Niji

Restaurant Niji

Restaurant Niji で食べたハンバーグセット