2016 新緑の道東渓流2

途中で通過した夜の屈斜路湖

途中で通過した夜の屈斜路湖

今年は阿寒湖を訪れたついでに、西別川の上流を訪れている。しかし、毎年恒例の西別詣は5月最終週と決めており、今年はどうするかと考えていたけど、天候にも恵まれそうな予報が出ており、覚悟を決めて、道東までも長距離を徹夜で走り抜けた。

日中の気温は高くなることが予想されていたけど、道東の内陸部は夏でも朝の気温が下がる。かなり前の話だが、6月に訪れた時は朝の気温が氷点下となり、日中は朝の気温は嘘のように30度に迫る最高気温を記録する。そんな寒暖差のある土地が道東である。

今回のアタックでも早朝は5度近くまで気温が下がり、車から出ても寒いと感じるほどだ。考えなくてはならないのが、釣りの服装というか装備である。山岳の様に命の危険があるような場所は別の結論となるけれど、こうした場合は僕は寒さを我慢する方を選ぶ。勿論、限度はあるけれど、晴天下で直ぐに気温が上がる事が予想される為、ジャケットやフリースは邪魔になるだけなのだ。結果からいうと、これは正解だったのだが、早朝1時間くらいは手が凍えてしまった。

道東の夜明けは早く、また鳥の鳴き声が凄い。

道東の夜明けは早く、また鳥の鳴き声が凄い。

西別川上流域

西別川上流域

近年はアメマスの魚影も薄くなった気がする。

近年はアメマスの魚影も薄くなった気がする。

釧路周辺は顕著だけど、道東のアメマスも一昔前からみると、魚影が減少しているように思える。勿論、まだまだ釣れる場所は釣れるのだが、かなり特殊な場所というか、辺鄙な釣り人は殆ど入らないような場所に限られるような気がする。もっとも、西別川の場合は下流に設置されているウライの状況で遡上するアメマスの数に影響を及ぼす様だ。但し、最上流域のアメマスは遡上群というよりも、川に居着きのアメマスが多い。結局のところは魚影の減少理由は判らない。釣り人のプレッシャーも勿論あるだろうけれど、入渓しやすい場所の魚影は薄いと感じる。

河原がなく、瀬が連続する流れ

河原がなく、瀬が連続する流れ

禁漁中のヤマメ しかし、激しくミノーを追う為、釣れてしまう。

禁漁中のヤマメ しかし、激しくミノーを追う為、釣れてしまう。

道東地方は5月と6月がヤマメの禁漁期である。それ故、こうしたヤマメの写真を掲載するのは、釣る気が無かったとしても控えた方が良いという意見もあるのかもしれない。しかし、西別川は基本的にはアメマス狙いの川である事と、北海道の禁漁は降海する銀毛ヤマメ(要するにサクラマスの子)を保護する為のものだ。だからと言って、銀毛以外なら釣って良いと言うつもりはないけれど、釣れてしまった場合の写真くらい良いのかなとは思っている。

梅花藻も愛らしいが、対岸には振れると激痛を伴うイラクサが密生している

梅花藻も愛らしいが、対岸には振れると激痛を伴うイラクサが密生している

梅花藻の花

梅花藻の花

先日とは別流域に入っても、やはり梅花藻は増えている様だ。もっとも、これは限られた上流域の話で、川底が砂に埋まった中流から下流域では正直期待は出来ないと思う。

梅花藻の花

梅花藻の花

この2週間で梅花藻の開花が本格化したようで、水面には小さな白い花が川の流れに揺れているのがみえる。こうした場所に趣味性の高いカメラを持ち込みたいと思うけど、水没や(釣りの時は)持ち運びが邪魔という理由もあり、実現出来ていない。

梅花藻の花

梅花藻の花

梅花藻の花

梅花藻の花

川を上がると、牧場が広がる。

川を上がると、牧場が広がる。

野付半島 丹頂

野付半島 丹頂

野付半島 ナラワラ

野付半島 ナラワラ

釣りの帰りに立ち寄った尾岱沼(野付半島)は、道東の中でも好きな場所の一つで、その理由の一つとして地形の美しさ、その地形・地域からくる植生の面白さ。また、夏を中心とした花々が咲き乱れる場所だからだ。有名なエゾカンゾウはあと半月後くらいだと思うけど、今回もセンダイハギが咲き始めを迎え、クロユリは最盛期。ハマナスはまだまだ先だと思うけど、ナラワラの駐車場付近で開花しているハマナスを見つけた。地形的な物なのか、パーキングが近くにあるというのが理由なのかは判らないけれど、開花を促すなにかしらの理由があるのだろうね。

ハマナスの花は先端部の原生花園はおそか、十勝の海岸でも一輪とも咲いている花を見かける事はなかったのだから。

野付半島 遠景に阿寒の山々がみえる

野付半島 遠景に阿寒の山々がみえる

野付半島 センダイハギ

野付半島 センダイハギ

野付半島 エゾノタチツボスミレ

野付半島 エゾノタチツボスミレ

野付半島 ある意味、奇跡的に咲いていたハマナス

野付半島 ある意味、奇跡的に咲いていたハマナス