例年であればエノキタケのシーズン最盛期と言えるタイミングで初冬の渓流を訪れてみたけど、結果的に降雨が殆どなく新たなエノキタケの発生はかなり少ないと言える。それでも河畔林の倒木を探ると前回と同じくらいの採取は出来たので、キノコ採取としては良かったアタックだったと思う。
現地が明るくなったタイミングで到着した渓は、氷点下近くまで気温が下がり、水量が減っている為、僅かな水面から水蒸気が立ち上っていた。鮭の遡上もピークを迎えているようで、既に生涯を終えた鮭も多かった。
この時期のアメマス釣りは釣り場の状況を考えると、魚卵を考えた釣り方が有効であるものの、僕は数匹が反応してくれればとミノーを流すことが殆どだ。今回もアメマスについては中型の個体が朝一番でバイトしてくれた。残念ながら写真を撮影する前に、流れに戻ってしまったけど自分の投げるミノーに反応してくれた事には感謝だ。
鮭については内水面では釣ろうとロッドを振ったのであれば、リリースをしようが違法だし、個人的には鮭は釣りの対象魚に入っていないので、川でも海でも釣りたいとも思わない。
しかし、今回はアメマスの定位しているであろう鮭の後方、しかも瀬を横切らせたミノーを追いかけ食らいついてきたのが写真の鮭である。当然ながら早々に流れにお帰り頂いたが、別の雄を攻撃する感じで喰ってきたとは違う様な気がするし、そもそも食らいついてきたのは雌の鮭である。婚姻色は入っているものの、銀鱗をまとっていた個体なので、海で餌を食べていた習性が残っていたのかもしれない。
栽培したエノキタケと天然物の姿は大きく異なるエノキタケだけど、天然物でもかなり姿が異なるのもエノキタケである。形も色合いも違うので違う種なのかと感じる事も多い反面、柄の根元が黒くなる特徴はどの個体も持ち合わせている。
ナメコについては今回は2カ所で群生を見かけ、一つの群生は傘を開く直前のものであった。食味的には傘が開いた方が美味しいと思うけど、今回は傘が開く前と言っても大きなそれは5cm以上の大きさがあり、食べ応えもありそうだ。ちなみに写真に写っている白いキノコはブナシメジ(上の写真のもの)である。