例年では、今時期に釧路から東の地方がシーズン最盛期を迎 える。今年は、雪解けと共に川を覆う氷も落ちるのが早く、既に河口の釣りもシーズン終盤の雰囲気が強い。どの釣り場も周辺の雪は殆ど消え失せており、雪代も既にピークを終えた感がある。そんな春めいた今年の河口域の釣りで厚岸を流れる川を訪れた。国道脇に車を停め、目の前の土手を見ると黄色い花が群落と なっていた。近づくと、それは福寿草であった。自分の中では、残雪の間からというイメージが強く、全く雪の無い土手にそれが咲いているとは想像しなかったのだ。
今回の遠征で釣果は多くを語れない。何れも釣り場も期待していた型も数も今ひとつだ。例年通りに時が流れるとは思わないけど、年々、春のアメマス釣りが難しいと感じるようになっている。もっとも、そこは道東であり、余程の事が無ければ魚に出会えないという事はない。今回も釣果は少ないながらも、独特の雰囲気の中で竿を振ることが出来て良かったと思うのだ。数釣りが目的であれば、釣りの手段も選ばず、こんな遠くまで遠征はしない。湿原と原野、あるいは人工物であっても広い牧場など、ひと気の少ない大陸的な雰囲気に包まれているから通うのだ。