2019 初冬の道東にて

冬の道東らしい朝焼け

価値観の問題ではあるものの、現在の十勝や釧路付近にアメマスを狙いに遠征を行うのは、正直お勧めはできない。かつての魚影は嘘のようにアメマスの生息数は激減しているし、十勝川の様な大河の場合は何処に群れが居るのかが問題となるからだ。

地元の釣り人ならまだしも、遠征でそれをクリアするのは正直厳しいものがある。情報が入ったとしても、日にちどころか時間でも状況は変化するのが釣りだ。

それでも毎年、この川に顔を出すのは大河特有の釣りが楽しいからだ。この川でしか使わないロッドや、この川のみで使う重量級のスプーンやジグを振り回す楽しみがある。もっとも、全く反応が無ければ、心が折れそうになるのも事実であり、その意味で修行の様な釣りと言えるかもしれない。

魚影と釣り人の数は比例するようだ

十勝や釧路界隈のアメマスは、一時期のパラダイスの様な魚影が嘘のように魚が減少している。一過性の事であればともかく、この状況が数年続くと魚影に比例するのが釣り人の数である。十勝川も同様で土曜日に釣り人と認めた人影は二人のみであった。

朝一番で入ったポイントでガイドの凍結が緩んできた頃、ピックアップ寸前にアメマスの追いを認めた。続くキャストでバイトしてきたのが写真のアメマスだけど、最初の追ってきたアメマスとは別個体である。別個体の判断は、追いを認めたアメマスは明らかにサイズが小さかったからだ。

このポイントには複数のアメマスが溜まっていた様で、リリース後のキャストでもピックアップして水面を切ったスプーンにジャンプして喰ってくるというアメマスがいた。このアメマスが今回の最大であったけど、流石にそうしたアメマスをフッキングさせる腕は持ち合わせていない。

朝陽の時間に出たのが幸いであった

釣れたアメマスは中型で50cmに満たないし、産卵後の個体故細さも目立つものだけど、不思議と昔から十勝川のアメマスは白っぽいアメマスが多かった様な気がする。それはともかく、写真に写っているスプーンはDAIWAのマソー30gである(恐らくは既に生産中止)。

僕の釣りでは、この川では最低で18g、常用は22gと26gあたりで流石に30gは常用はしないけど、流れのある深場では非常に有効である。但し、こうした重量級のルアーをキャストできるタックルが、必須ではあるけれども。

警戒はしているが、こちらを威嚇したりはしない

ハマナスはローズヒップだけ残っていた

白糠にて この時期の霧は珍しい

かつては、お盆過ぎの遡上時期に通った茶路川だけど、晩秋から初冬の頃はルースニングによるアメマス釣りが盛んで、ポイント毎に釣り人が並んでいたものだ。しかし、昨今の魚影の減少で今では釣り人に出会う事も少ない。

茶路川 かつての魚影が信じられない

この時期の積雪は十勝としては珍しい

帯広ではなく、釧路に宿を求めた。夕食はつぶ焼きのみである。