2019 行者と岩魚の渓

手前バイケイソウ、奥にギョウジャニンニク、蕾だがカタクリも。

今年の春は雪解けも早く、早い春になるかなと思っていた。しかし、四月になっても、朝は積雪となっていたりと、季節が足踏みをしているような年となった気がする。今回はロッドは積んでいったものの、基本的には走りのギョウジャニンニクの採取が目的であり、その合間に軽くロッドを振るという遠征となった。

この時期の道南で天然物のギョウジャニンニクを狙う場合、誤食する可能性があるとすれば、上の写真手前側のバイケイソウだろう。確かに似ている事は似ているけれど、袴の色や葉の形状が違うので特徴を覚えておけば大丈夫だろうとは思う。

食中毒の報道でよく言われるイヌサフランは、野草ではないので、山奥に民家があった跡とかじゃない限りは生えている自体があり得ない。スズランについては僕はなんともいえないけど、ギョウジャニンニクの生える場所で一度も見たことはないんだけどね。まあ、形で見分けると同時に切り口の香りも時々確認しているので、例え混生していたとしても、間違える事はないとは思うけど、過信は駄目だよね。

魚道が機能していると、ダム上でもアメマスが釣れる

ギョウジャニンニクはそこそこの収穫があり、移動した場所で軽く竿を振ってみた。僕の場合、軽くというのは文字通りであり、実釣時間は五分ほどだったと思う。リーダーを結ばず、PE直結をしたところロッドにミノーが絡んで、釣りは終了。

日帰りの予定なので、元々釣りの時間は厳しいと考えていた事と、一投目からパタパタと魚が釣れ、尚且つそこそこの個体であったので、それで結構満足してしまったのだ。ただ、大きなポイントなので、じっくり攻めれば、それなりの釣果になるかもしれない。

月末に道南を訪れる予定があるので、時間があれば竿を出してみようと思っている。もっとも、この手の釣りはタイミングが全てなので、今回パタパタと魚が釣れたとしても、次回釣れる保証はないのだけども。

海は波が高かったが、天気は回復に向かった

斑点はイワナなのだが、降海しているのかは判断できない。

一枚目のアメマスよりも遙かに大きく、何を荒食いしているのか腹がパンパンに膨れている。魚道が設置されている川なので降海・遡上も比較的自由だと思うものの、岩魚然とした個体であった。岩魚であればかなりの良型だが、アメマスとすれば中型クラスだ。

岩魚とアメマスの違い云々の知識は勿論あるけれど、僕は見た目の判断はしない。特に斑点の大きさについては、降海しても岩魚のような個体もいるので、斑点が大きければアメマスという判断は正直当てにならない。

食べ頃かつ上等な太さのギョウジャニンニク

今回は八雲まで南下し、それから北上しながら過去に入った事のある場所を中心に、安楽場所ばかりを探ってみた。流石に訪れるのが遅いという場所は、一カ所も無かった。早すぎという場所もあったけど、全く駄目というわけではなく、そこそこの数は安定して収穫はできている。

流石に場所は書けないが、こんな道路沿いの斜面に太いギョウジャニンニクが群生しているのだ

流石にネットに具体的な場所は書けないし、僕も本命では行く事はないけど、まずこの時期に外さない場所が写真の道路際の斜面だ。枯れたイタドリや他の草木も生えているけど、春先はこの間から上々のギョウジャニンニクが生えている。ヒグマの心配もないので本当に安楽なのだが、採取する人が増えたら、即枯渇するだろう。

黒松内付近 春めいてきているが、まだまだ雪が多い

いきつけの居酒屋さんにギョウジャニンニクを持ち込み、ラム肉と一緒に炒めてもらう。美味

ギョウジャニンニクはジンギスカンに投入して味わう仲間も多く、実際に美味しいと思う。ただ、羊肉の臭いとギョウジャニンニクの臭いを考えると、僕は自宅でそれを食べる事は殆どない。もっとも、今回は道南産なので、香りはそこそこだとは思うけどね。

絶対に避けたいと思うのは根釧産のそれで、本当にニンニク臭が強い。生えている斜面に近づいただけで、その臭いが漂っている事も多いくらいだ。冗談抜きに・・・。

上の写真は採取したばかりのギョウジャニンニクを、行きつけの居酒屋さんに持ち込み、ラムステーキをアレンジして、ギョウジャニンニクを入れて炒めてもらったもの。味付けは塩・胡椒だけ。ジンギスカンのタレをぶっかけるというのも、味的にはアリだろうけど、そんな事をするなら、最初からジンギスカンで食べれば良いので、僕的にはNGだ。

袴外しで一時間半ほど。そこそこの量はあるけど、僕の作り方で醤油漬を作ると、下の写真の量にしかならない

好みもあるだろうけど、上の写真で言えば白い茎が長いギョウジャニンニクほど、醤油漬に向いていると思うし、食べていて美味しい。何でも、暖かい地方だけど、遅くまで雪が残るような場所に生えるそれは、こうした個体が多いという話だ。確かに道南でGWくらいに採れるギョウジャニンニクはそうだったと思う。あくまでも好みなので、葉が好きという人であれば、その限りではない。

上等の醤油と味醂を半々。一度、沸騰させ、火と止め、まだ熱いタイミングで洗ったネギを投入するのがコツ。