アメマスという魚は地域によって生息域が異なり、道東や道北では夏は海へ降海し、冬は河川に遡上して越冬を行う。反対に道央や道南では夏は河川に遡上している事が多く、冬は降海するという生活パターンが多い。この為、夏の淡水域でアメマスを狙うとなると道央や道南という事になるけれど、元々の個体数はさほど多いとはいえない。
河川残留型のアメマスはイワナと呼ばれていて最上流域に生息することが多いものの、北海道は水温の関係か河口近くでもイワナの姿を見ることが出来る場所も多い。イワナの一種であるオショロコマは、知床などでは河口の波打ち際近くでも生息しているほどである。しかし、アメマスについては比較的流れがゆったりしている河川に多いような気がする。例外は産卵遡上した個体で、ガンガン瀬などに定位している事が多く、暴力的なパワーを誇っており、かつての道東では初秋の狙いはこうした遡上群であった。