伊勢神宮は五年前に内宮のみを参拝していたのだけど、本来のお伊勢参りは外宮を参拝後、内宮を参拝するのが慣わしといわれていた。前回は時間の関係で内宮だけだったのだが、信心深くない自分にとっても中途半端は好ましいものとはいえない。そんな中、コロナ禍でマイレージのポイントが期限切れになりそうという事もあり、使わなければ損と1泊だけのある意味では強行軍といえるお伊勢参りをしてきた。
ここ数日は北海道でも猛暑日を記録するなど、全国的に暑さが続く中、日中の参拝は極力避けたいと考えていた。今回、結果的には外宮と内宮の両方を参拝したのだけど、最優先は前回訪れていない外宮である。この為、伊勢市の外宮にほど近い場所に宿を求めた。
伊勢神宮は早朝5時から参拝が出来るのだが、神楽殿にある授与所が開いているのは朝6時からである(それでも十分早いのだが、内宮近くにある赤福本店は朝5時から営業しているそうだ)。自分自身は5時半頃に宿を出て、1時間ほどで宿に戻ってきた感じだ。それでも6時半は既に日差しが強い為、帰りは結構な暑さを感じた。神宮の中は大木が生い茂る涼しげな場所ではあるけど、参道というか境内は広く、タイミングによっては日陰が全くないことも多かった。
訪れる季節や時間をある程度調整出来るのであれば、盛夏の参拝はかなり大変だと正直感じた。
全車がそうなっているかはわからないけれど、伊勢市駅前から乗った内宮行きのバスは、レトロなチンチン電車を模したカラーリングと内装になっていた。企業コラボでカラーリングは良くあるのだが、内装までレトロ感のあるバスは初めてだ。ドアが閉まり発車する直前には”チンチン”とベルの音がなるまでこだわっている。
外宮も伊勢駅までの参道はそれなりに栄えているのだが、内宮近くの「おはらい町通り」や「おかげ横町」は規模は一段上で、多くの土産物屋や飲食店が建ち並ぶ。赤福の本店があるのもこちらのエリアで、10時前に訪れた時はかなりの人が名物の餅を買い求めていた。こちらについては過去にも訪れて雰囲気はわかっているので、内宮参拝後は赤福の支店を訪れ、赤福氷(抹茶のかき氷 中に餅と餡が入っている)を食べ身体を冷やした。
今回は純日本旅館である紅葉軒さん(こうようけん)に今回宿泊したのだけど、伊勢市は街の規模は大きくはなく、宿泊は駅前のホテルでも可能なのだけど、朝夕の食事を考えると旅館の方がありがたい。それにこちらの旅館は創業が1897年という老舗であり、建物も歴史を感じさせ、とても心地よかった。料理も高級食材などはないけれど、土地の食材を美味しく頂けた。