2009 Pink salmon

崩れ浜到着時は、晴れ間も見えたのだが。

日の出直後は、夏らしい日差しの中でカラフトマスを狙う。

日の出暫くは、海も比較的落ち着いていた。

アゲインストの風と共に、荒れ模様となってきた崩れ滝。

カラフトマスの雄 フレッシュランである今時期は、正にスプリンターである。

降雨の中、モイレウシ岩場での釣り風景。

カラフトマスの釣りを初めて経験したのが、記録を調べると2000年のこと。休むことなく9年間、お盆になると知床を訪れている事になる。もっとも、知床は釣り以外でも訪れる事も多いので、これまで何十回通った事だろうか。25年くらい前から毎年一度は、知床を訪れているけど、それだけ通うというのは、やはり釣り以外の魅力がある場所だからだ。それは、自然環境 であったり、独特の景観であったりするのだけど、釣りに関してもやはり他の地とは違い独特の雰囲気を味わえる場所だ。

今年では、通称「崩れ滝」と「モイレウシ」へ渡船で渡った。正直安くはない料金だけれども、渡しの値段だけとは僕は思っていない。サケマス釣り特有の殺伐とした釣り場の雰囲気は、そ こでは希薄な事が一番の理由だろう。お盆時期は、それなりに人も多いけど、他の有名ポイントに比べるまでもない。今年は、不景気のせいか初日は、渡り客が少なく、崩れ滝で下船したのは、僕と釣友の二人だけ。この時期の知床で釣り場を独占出来るというのは、なかなか体験出来ない事だと思う。

崩れ滝というポイントは、大きな石が点在する磯だ。文字通り、崩れた岩の合間を縫い、水が流れ落ちている。波打ち際も大きな石が点在していて、その間を渓水が流れ落ちるので、比較的広い範囲にカラフトマスが寄ってくる事になる場所だ。但し、釣り座は岩の上という事になる為、長目の磯タモが必要となる。もっとも、強靱なロッドとラインを使えば、カラフトマスなど簡単に抜いてしまえると思うけど、それはルアー師が行う釣りではないだろう。

今年の初日に渡った崩れ滝での釣りは、これまでの知床では、個人的には一番良かったのではないかと思う。8月後半や9月に入れば数釣りは簡単に出来るけど、例えギンピカであっても、岸寄りしたマスの引きは、フレッシュのそれとは違うものだ。カラフトマスの醍醐味は、スプリンターと形容されるスピード溢れるファイトだ。その時期にこの釣り場を独占出来、尚かつ沢山のカラフトマスを出会えたというのは、素直に嬉しいと感じる。

翌日は、下馬評ではイマイチ と言われているモイレウシへ渡った。正直なところ、河口周辺はまだ魚の寄りは少ない。それでも湾内には多くの魚が入っているようで、岩場では、数釣りが出来た釣り人も多かった様だ。自分的には、混んでいる場所で釣りたくないという思いがあり、岩場へは近づかなかったけど、あの岩場から沖にロングキャストする釣りは、過去に何度か良い釣りをした記憶がある。ただ、この岩場は水位が高い時は、少し危険なので初心者向けではない。また、僕が羆と出会ったのもこの岩場の事だ。釣り人が少ない時は、注意を要する場所でもある。