道南の渓流は川に沿った林道が設置されていることも多いのだが、林道本来の目的が薄れた今、豪雨による林道の破壊が進み、多くの林道は入口にゲートが設けられるようになった。とんでもない崩れ方をしている場所も少なくなく、安全を考えると当然ではあるのだけど、人が住まない家が傷むと同じ様に、廃道と化した林道は草木が生い茂り、数十年後にはそこに道があった事も判らなくなるのかもしれない。
今回訪れた渓流の最初の1本は、下流にある大きな砂防ダムに魚道が設けられており、魚の遡上も順調の様だ。その証拠に多くのサクラマスがヤマメを従え、浅瀬に群れていた。また、数は少ないものの、アメマスも最上流域まで遡上しているようだ。
流域のキノコを探しながらの遡行をしていた二本目の渓流で、流れを遮る大きな倒木の上流側にウスヒラタケが群生していた。目的はボリボリ(ナラタケ)なのだが、写真のような群生はウスヒラタケはとても絵になると思う。
一本目の渓流は、ヤマメやイワナ(アメマス)の他にニジマスが生息している。ニジマスに対してのスタンスは何度も書いているので、ここでは書かないけれど、この渓の場合は在来種であるサクラマス(ヤマメ)やイワナも健在であるので、今のところ大きな影響はなさそうである。
型は8寸を切るくらいなのだが、うっすらパーマークのあるイワナが多かった。普段アメマスを釣っている人間としては、こうした陸封されたイワナはある意味で新鮮である。
仲間はそれなりのボリボリを採取出来たようだが、僕は写真の様な幼菌や数本だけ出ているのを見つけたのみ。気温も20度をこえる天候が続いており、そろそろだとは思うけど結論としては、まだ少し早いと思う。
ラクヨウはようやく出てきたという感がある。早い年では8月の後半には出現する筈なのだが、気温が高い近年は昔の感覚では難しい様だ。道の駅などでもラクヨウが売られており、ようやく盛期を向かえたようだ。