2012 山上湖から太平洋へ

朝は青空が広がっていた夏の阿寒湖

今年はルアーへの反応は今ひとつ。それでも魚は居るので粘れば。

ポイントは数カ所あるが、最初はこんな場所で

ここ数年、夏の定番となった阿寒湖のディープゾーン・フィッシング。昨年のタイミングは大当たりで、数え切れないアメマスの姿を見ることが出来たけど、今年の反応は今ひとつ。恐らく、魚の入り方がまだ少ないのだと思うけど、それでも複数のアメマスが姿を見せてくれた。このディープゾーンの釣りは、今時期から8月中旬くらいまでは楽しめる様だけど、当然ながら船が必要という事で単独ではちょっと懐に痛い釣りになってしまうのが欠点だろう。気の合う仲間内で楽しく釣るのが一番だと思う。または、家族で行くのも良いかもしれないね。僕はキャストするけれど、最悪ルアーを真下に落として着底させ、適当に巻いていれば釣れてしまう釣りだから誰にも楽しむ事が出来る。但し、自然相手の遊びだから釣果を保証出来るかと言われると、それはちょっと厳しいだろう。現に今回はルアーに対しては、かなり厳しい条件だった。

普通のリトリーブでは直ぐに見切られてしまう為、ジグを投入したり、ペンシルを投入したり、ジギングの様にアクションを加えてみたりなど、何かの拍子で口を使って貰うという感じの釣りを強いられた。それでも、こういう釣りも面白いものだと久しぶりに感じたね。ルアーのセレクト及びリトリーブとアクションが決まった時は本当に嬉しいものだ。その意味では昨年よりも充実していたかもしれない。

同じ道東だが内陸と海岸線沿いの気候は、全く違うのだ。

写真では判らないが、背中は見事なグリーンバック。

阿寒湖を後にして向かったのは、釧路近辺のサーフである。先週に引き続いてのアメマス狙いの釣りだ。三連休の中日と最終日に竿を振ってみたけど、基本的にまだ魚の岸寄りは少ないようだ。岸際でも釣れない事はないけれど、基本は小型のアメマスばかりだ。この為、魚群が何処に居るのか広大なサーフを探し当てなければならない。まだまだ走りという時期であるため、サーフ全体にアメマスが溢れているなんて事はない。但し、当たれば連発もあるので根気よく、体力の続く限り竿を出しているのが重要だ。

この地にこのメンバーが揃ったのは、三年ぶりだろうか。

やはり、この時期のアメマスが、一番エキサイティングだと感じる。

数は伸びないものの、今回は何本かの大型がバイトしてきた。ところが最後のランディングで全てフックアウト。この時期のサーフ(もっとも、地形によるとは思うが)が面白いのは、喰ってきた瞬間とランディングのスリリングさだと僕は思っている。ただ、実際問題として60cmを超えるアメマスをランディングするのは、かなり運が左右される。波の高さ(ある程度は欲しい)やサーフの傾斜、フッキング位置がマッチしないとランディングが難しいのだ。それだけ大型のアメマスは重たい。

今回の遠征で、僕は掛けた全ての大型のランディングは失敗に終わった。勿論、残念であるけれど、僕も友人も同じように失敗を繰り返していると、一種の悟りに似た気持ちを抱いたのも確かだ。寄せてから、後は運次第。逃げられたら仕方ないと正直思うのだ。勿論、ランディング出来る事もあるけど、このサーフについてはこの釣り最大の難しさがランディングであることは間違いはないと思う。単独釣行では、かなり難しいのは間違いはない。ラインやロッドが幾ら丈夫でも、無理な力を加えるとアメマスが身切れを起こしてしまうのだ。

恐らく、トリプルフックで挑めばランディング率も上がると思うけど、それは僕的には出来ない相談だ。持ち帰るのであれば、それでも構わないと思うけど、遊び(リリース前提の釣り)でそれは僕には出来ないのだ。大きな魚を釣りたいと僕も思っているけど、自分のルールを決めておかないと何でもありになってしまうからね。

そんなアメマス釣りであったけど、今回はかつて何度も一緒に釣りをしたであろう僕の師匠が三年ぶりに凱旋というタイミングであったので、久しぶりに僕とShinya氏、師匠の三名がサーフに集まった事になる。過去にも三人揃うと不思議に良い釣りが出来たと記憶している。これは両人の釣りの技量に僕が乗っているという理由だろうけど、今回も三人揃ったとたんに大型の姿がサーフに現れたから、ジンクスは生きている様だ。

最終日、明け方から暫くは渋い状況が続いたけど、途中でかなりの群に当たった。常に誰かの竿が曲がっているという状況が1時間くらい続いたであろうか。但し、先のランディングの難しさもあり、釣り上げた数はぐっと減る。それでも途中は最高に楽しかったね。1オンスを超えるルアーを力の限り遠投し、XG仕様(Extra Hi Gear)のリールで超高速リトリーブし、途中のショートジャークでドカッと喰ってくる。太平洋のウミアメ釣りで最高のひとときであったと思う。思い出に残る遠征となった。