2013 荒れる日本海にて

僅かに染まった道南の夕暮れ

僅かに染まった道南の夕暮れ

十勝川の釣りが終わり、年末近いこの時期は、忘年会をかねて道南を訪れることが多い。釣友と1年の釣りを振り返り、来年の釣りを語るのだ。もっとも、温泉に入るだけというわけではなく、シーズン開幕となるウミアメを狙う遠征でもある。

季節はモノトーンの世界となった

季節はモノトーンの世界となった

毎年のワンパターンであるが、早朝は漁港を狙い、とりあえず型をみて坊主を回避しようというアタックが多い。ところが今年は漁港へ群れが入っていないようだ。雪の量も少なく、シーズンが遅れているということなのだろうか。いずれにせよ、今回の漁港アタックは釣友どもども、僅かなアタリはあったものの、釣果無し。このアタリも小型だと思われるので、本格的なシーズンインはもう少し先の様だ。もっとも、群れ次第の釣りだから、今日が駄目でも明日は一気にという事も考えられるので、こればかりは通うしかないのだろうね。

大時化とまではいかないが、釣りになる波ではない。

大時化とまではいかないが、釣りになる波ではない。

この季節は北海道だけに限らず、日本海から東シナ海までの北に海がある地域は、風が強く、天候がすぐれない。凪の日は月に数えるほどしかなく、遠征組にとっては運が左右される釣りだと思う。

晴れ間がみえても、それは僅かな時間である。

晴れ間がみえても、それは僅かな時間である。

今日は時折晴れ間がみえ、次の瞬間横殴りのブリザードとなる一日であったと思う。晴れていても、風上に真っ黒な雲が近づいてくると、風が強まり、白い物が見えてくると一気に荒れてくるのだ。

ファーストヒットは小型のサクラマスであった。

ファーストヒットは小型のサクラマスであった。

ようやく治りかけた肘が重くなった頃、目の前で魚が跳ねた。しかも、三連続で跳ねている。こうした跳ねはアメマスではなくサクラマスである。釣友も僕もファーストヒットはアメマスならぬサクラマスであった。まだ12月の為、魚体は小さい。ただ、体高あるそれは小型であっても、海で育ったサクラマスの体型をしている。

アメマス狙いでサクラマスというのは、正直外道と言えるのだが、この魚は食べて美味しい魚である。ただ、今回の魚は正直なところ小型過ぎるのでリリースしようと思ったのだが、釣友が食べた方がいいとキープを勧めてくれたのでこの魚はありがたく頂く事にした。

風が強まると同時に、横殴りの雪となる。

風が強まると同時に、横殴りの雪となる。

道南とはいえ、日本海側は降雪も多い場所である。ただ、海岸線は風が強く、雪が積もらず、吹き飛んでしまっている場所も多い。故にシーズン中でも車で入れる事も多いのだが、時々吹きだまりとなる事もあり、進入には注意を要する。

アメマスとはいえない。海岩魚であろう。

アメマスとはいえない。海岩魚であろう。

結局、今回釣れたアメマス・・・小型過ぎてアメマスとは言いたくないのだが、これ1匹だけである。漁港の二回ほどあった反応もこれに似た型なのかもしれない。何れにしても、ウミアメは最低40cm、出来れば50cmはないと有り難みがない。かといって、島牧のような人の多い場所で釣りをするのも気が引けてしまうのだ。