2009 Lake Akan

薄日が湖水を輝かせている瞬間を残したかった

解禁区域最北の通称「砂浜」ポイントから雌阿寒を望む

顔に黄色さを残すが、体色は普通のアメマスに近い。個人的に好きなタイプのアメマスだ。

雄阿寒側の森を見ていると、日常を忘れてしまいそうになる。

阿寒湖の開幕は、5月1日と決まっている。釣り人にとって は、有り難い話なのかもしれないけれど、阿寒湖のアメマスにとっては迷惑な話なのかもしれない。この山上湖は、4月の後半に湖面を覆った氷を人為的に割る事により、湖水を開いているからだ。厳しく言えば、反自然行為であるのだが、観光地としての立場や良い意味での管理釣り場として此処を訪れる釣り人としては、目をつぶるしかないかとも思っている。

阿寒湖で釣りをするようになり、解禁後に訪れるのは例年5月中旬というのが毎年のパターンであった。GWの真っ最中 にこの湖水で釣りをしたのは、初めての経験だ。阿寒湖畔には多くの観光客が訪れており、釣り人も少し多いなと感じたけれど、観光客の数に比例しているとい うわけではなさそうだ。自由に休みが使える釣り師ばかりではないという事なのだろう。

阿寒湖で竿を出した二日間、例年訪れている時と違うのはワカサギの姿が皆無だった事だ。実際には居たのかもしれない けれど、一度たりとも僕はその姿を見ていない。アメマスにとってワカサギは、この時期、餌となる文字通りのベイトフィッシュである。故にワカサギが接岸す れば、アメマスもそれを追い接岸する。初日、2日目と船で渡った先は、南方より風を受ける条件下にあり、期待が持てる条件ではあった。しかし、大きな群はついに岸寄りせず、初日に僅かに群が通ったなと思える反応があった程度。ベイトがいなければ、風を受ける場所であっても魚は寄らない。その事実を身をもって経験した二日間だった。