2004 九州の大地に

北海道では福岡市というよりも、博多という地名の方が有名なのかもしれない。

北海道では福岡市というよりも、博多という地名の方が有名なのかもしれない。

Old Contentsに保管していたPDFを元に、写真を再レタッチして旅行記を再掲載すると同時に、古い写真の整理を行っていたところ、2004年にはじめて九州を旅行したときのフォルダが別の場所に紛れていたのを見つけた。10年以上前の旅行記を今更という気持ちもあるのだけど、写真だけでは旅の思い出も薄れると思い、当時を思い出しながら旅行記をまとめてみた。

この時は千歳空港から福岡まで、数少ない直行便で向かった記憶がある。ただ、今でもそうだが、日本の航空機は千歳を拠点に飛んでいるわけではない。東京便をみれば、早朝に出発するのは羽田空港であり、千歳からはその折り返しが第1便である。千歳と福岡の力関係は判らないけれど、いずれにせよ直行便は午後の身動きが取れない時間に福岡に到着となる。このときの経験から、旅行は前日の最終便に羽田なり大阪へ飛び、翌日の早い便で目的地へ向かう習慣が出来てしまったほどだ。

ところで、北海道に住んでいると、本州以南の地理が苦手な人間が多いと感じる。写真のキャプションにも書いたのだが博多という名称は知っていても、それが福岡の地域であるという事を判らない人間もいるのだ。もっとも、歴史的に見ると福岡と博多は明治時代に統合され、それ以来、福岡のいち地域となった歴史があるようで、祖父や祖母の世代であれば(かなり昔に他界しているが)、そう考えるのも不思議ではないかもしれない。

このときは宿は福岡駅近くに求めたのだけど、空港から数駅後がまさか博多だとは思わなかった。でも、博多はともかく、政令指定都市において、町の中心部からこれだけ空港にアクセスしやすい都市は無いような気がする。それだけ福岡空港は街に近く、利便性の高い空港だと思う。

湯布院に向かう途中からみた由布岳

湯布院に向かう途中からみた由布岳

九州旅行を計画して、行ってみたかったのは宮崎にある高千穂峡である。垂直の崖が続き、幾多の滝が流れ落ちているプロの写真を観て、行ってみたいと思ったのだ。それ故、この旅は高千穂へ向かう途中に宿を求めた感がある。初日の福岡は別として、初日に宿を求めたのは湯布院温泉。人気があることも頷けるのが、カフェや土産物屋の数がとても多い地であるということ。そうした温泉地を求める人も多いだろうけど、個人的にはもう少し静かで旅情を感じられる方が好きなのだが、一般的な観光であれば、湯布院はお勧めだとは思う。但し、バブルで賑わった温泉地と聞いているので、値段は少し高めかもしれないね。

金鱗湖 思えば外来魚ばかり泳いでいた様な気がする

金鱗湖 思えば外来魚ばかり泳いでいた様な気がする

湯布院温泉 洒落たカフェや土産物屋が並ぶ

湯布院温泉 洒落たカフェや土産物屋が並ぶ

湯布院温泉 洒落たカフェや土産物屋が並ぶ

湯布院温泉 洒落たカフェや土産物屋が並ぶ

湯布院温泉 洒落たカフェや土産物屋が並ぶ

湯布院温泉 洒落たカフェや土産物屋が並ぶ

ここは思い出せない やまなみハイウェイから逸れた場所だったと思うのだが

ここは思い出せない やまなみハイウェイから逸れた場所だったと思うのだが

はじめての九州旅行だから、何処に行くのも新鮮なんだけど、やまなみハイウェイのドライブは未だに思い出す。なだらかなドライブルートが山麓を走っており、途中の景観も北海道ではなかなか観る事の出来ないものばかり。くじゅうという地名にも惹かれるし、道路からみる山々も美しい。

北海道では見ることの出来ない大規模な二次林

北海道では見ることの出来ない大規模な二次林

やまなみハイウェイにて

やまなみハイウェイにて

くじゅう(九重)という名前の由来が判りそうな山並み しかし、九重町と書いて「ここのえちょう」と読ませる。

くじゅう(九重)という名前の由来が判りそうな山並み しかし、九重町と書いて「ここのえちょう」と読ませる。

長者原のパーキングにて

長者原のパーキングにて

高千穂峡は著名な景勝地で、それ故観光客の数も多い。それは致し方ない事なのだけど、そこを流れる川の水質は北海道に住んでいる身としては、あまり美しいと思えなかったのも事実だ。もっとも、梅雨時期であった為、増水気味ということもあるのかもしれない。それでも、渓谷を流れ落ちる滝は美しかった。

高千穂峡にて

高千穂峡にて

高千穂峡にて

高千穂峡にて

根子岳

根子岳

根子岳遠望

根子岳遠望

阿蘇から九重付近の地形は、なかなか興味深い

阿蘇から九重付近の地形は、なかなか興味深い

遠くに根子岳がみえる

遠くに根子岳がみえる

阿蘇は世界最大級のカルデラである。地形図や航空写真でみても、典型的なカルデラ地形が判る。でも、実際に外輪山をみると、その規模の大きさには本当に驚く。これだけの大きさのカルデラが出来た頃は、とてつもない火山活動が起きていたのだろうね。しかしながら、阿蘇山は活火山である。いつ何時、どのような噴火が起きたとしても、僕は不思議ではないと思うのだ。もっとも、日本は火山国。何処の地域でも火山はある国なので、それを避けて生きてはいけない。

阿蘇の外輪山

阿蘇の外輪山

杖立温泉わかのや2Fからの風景

杖立温泉わかのや2Fからの風景

杖立温泉を訪れたのは、旅程を考えたときに無理がない距離にあった温泉だから選んだと記憶している。しかし、訪れてみると、まさに昭和の温泉地という雰囲気が濃厚な温泉地であった。勿論、その昭和の匂いは良い意味で裏切られたと言ってもよい。夕食前に温泉街を散歩してみたけど、細い路地が無数にあり、そこにある看板も何か懐かしい。日本全国には似たような温泉地もあるのだろうけど、杖立温泉は湯治場として栄えたそうだ。その意味で歓楽的な要素も少なく、静かななごみを感じる温泉だったと思う。もっとも、こうした要素は、当時も既にそれなりの年齢であったから言える事であるとは思う。

杖立温泉は昭和の香りがする温泉地だ。

杖立温泉は昭和の香りがする温泉地だ。

温泉を流れる川で鮎狙いの釣り人がいた。

温泉を流れる川で鮎狙いの釣り人がいた。