二年ぶりに、網走湖のワカサギ釣りへ遠征した。札幌からの距離はルートにもよるけれど、約350kmある。高速道が整備されつつあるけれど、冬道を走る距離としては、やはり遠い地だ。
そんな網走湖はワカサギの魚影が濃く、特に解禁当初の呼人湾はワカサギに埋め尽くされている感がある。10年ほど前はクリスマス前後の土曜日に解禁されていた釣り場だけど、近年は結氷が遅く、正月明けにようやく解禁となる。
三連休の前日から車を走らせ、現地へ到着したのは午前1時半過ぎのこと。しかし、網走湖の人気は凄まじく、この時点で駐車場は三分の二は埋まっている状況であった。厳密には夜間の釣りは禁止されているのだが、実際には深夜から湖上にテントを張り、ランタンを照らしてワカサギを狙っている釣り人も多い。夜釣りの可否はともかく、湖上に光るテントの景色は夜景の様に美しい。そんな頭上には、冬の星座であるオリオン座が輝いていた。
晴れた網走湖は、どちらかと言えば暗い道東の雰囲気に反し、明るく、また空の色が美しい。オホーツクブルーの名に恥じない青が雪原に映える。しかし、気温は低く、夜明け頃で氷点下15度くらい。日中でも氷点下5度程度までしか上がらない。しかし、こんな天気でしかも無風であった初日と二日目は、例え外であっても素手で釣りが可能なほど、太陽の恩恵を受けることが出来る。もっとも、気温の絶対値は低いので、やはりテントはあった方が無難な釣り場なのかもしれない。
かつてのように、1日の釣りで1000匹の大台を釣ることは、難しくなっているけど、網走湖の魚影はやはり相変わらず濃いと言わざるを得ない。その資源量は、日本の多くの湖水へ発眼卵が出荷されている事からもうなずける。今回は二日半で初日が450前後、二日目が600匹、最終日は半日釣りをして300を僅かに切るくらい。三日間の合計では1300匹を超えた。もっとも、最盛期の網走湖では1日釣って推定だが1700匹前後を釣ったことがあるし、ベテラン勢であれば、更に大台である2000匹を超える猛者もいるのが網走湖である。
残念な事に現在では釣り場のエリアが狭くなった事と、解禁日がかつてよりも遅くなっているので、簡単に1000の大台へは届かない。それでも、網走湖は、非常に魚影の濃い釣り場であることには間違いはない。
この網走湖、現在では竿を出せるのが網走市内に近い呼人地区、あと湖南と呼ばれる女満別温泉近くで釣りが解禁されている。どちらが良いと、僕は言うほど通っていないけど、初めて行くのであれば、早い時期の呼人を勧めたい。駐車場を含めたキャパシティが大きいし、混雑していると言っても、少し歩けば周りに誰も居ない静かな場所で釣りを楽しむことが出来るからだ。また、女満別側は水深が深く、回遊ルートを地上の地形から目利きし、ポイントを慎重に選ぶ必要があるからだ。