事前の予報では、25日にかけて大荒の天気になるとの事であった。それでも、今シーズンのポイントの下見を兼ね、十勝川下流へ向かった。前日は冬タイヤの換装作業などもあり、出発したのは土曜日の午後のことであった。
雨模様であった道央圏を抜け、十勝へ入ると好天とは言えないものの、雲も低く、裏道を走ると剣山のシルエットが目に入ってきた。中腹には雲がかかっており、この時点でダメな予感はあったのだ。
昨年末の場所を中心にポイントを探ってみようと、十勝川下流に到着すると、道路は落ち葉や強風で折れたであろう小枝が散乱している。それだけの風が吹くと、十勝川下流域は実際に釣りにはならない。キャスティング云々よりも土岸である為、一気に濁りが入ってしまう。悪い事に茂岩の濁度計が閉局となっており、現地の様子は行った者でしか判らない。
釣り支度を終え、川を覗いてみると猛烈な濁りが入っている。恐らく透明度が10cm以下であろう。もっとも、沖合の底も濁っているかは判らない。但し、それは釣り人の願望であり、実際は川全体が濁っているのだろうね。
濁りに閉口しつつも、キャストを繰り返しながら川を下ってみた。水深の深い大河では、濁りは大敵であるものの魚さえ居れば、全く食わないというわけではない。でも、今回は西北西の風が想定以上に強かった。重量級のスプーンをフルキャストしても、全く飛距離が出ていない。それどころか、大袈裟に言えば、飛距離の倍はラインが出ているような状態だ。
川底の状態もあまり良くなく、泥が緩く、ウェーディングも事実上は出来ない為、バックスペースも限られている。そんな中でキャストを繰り返すことも骨が折れる作業なのだが、それでも2時間ほどは黙々とキャストを繰り返したと思う。最終的に、風でラインがガイドに引っかかり、ルアーをロストしたことがトリガーとなり、釣りの継続を断念した。
デポしていた車へ戻り、帰り支度を行いながらスマホで情報を仕入れていると、日勝峠も狩勝峠も降雪で真っ白となったようだ。冬タイヤへ履き替えてはいるものの、この時期の峠は中途半端な気温であり、シャーベット状になっている可能性が高い。高速も似たようなものであろう。
僕は躊躇することなく、豊似に車を向け、天馬街道を抜けるルートを選択した。途中の電光掲示板では野塚峠も凍結と出ていたけれど、結果的には気温が上がり、全て路面は出ていたのは幸いであった。日高路も十勝同様に天候は晴れ。強風は相変わらずだが、それでも十勝ほどの風は吹いていない様だ。門別から高速へ乗り、このまま順調に帰還と考えていたけど、苫小牧を過ぎた辺りから高速道路上は吹雪の様相となった。
やはり、大荒の1日となったようだ。