2017 夏の道東行脚

西別川

大きな温度差のせいか、霧が出て、木漏れ日の中で竿を振っていた。

将来、降海するのかは判らないが、今の姿はイワナと変わらない。チップミノー5cm シンキングに出た西別川のアメマス

解禁後暫く時間があるが、ヤマメの魚影も濃かった。

例年5月後半から6月に訪れていた西別川だが、今年は諸般の事情で夏休みを取得したタイミングで訪れる事になった。7月のヤマメ解禁後は多くの釣り師が入る為、釣果に多くを求める事は出来ないと考えていた西別川だけど、予想に反して型はともかく、数は釣れたアタックとなった。

川に入る事の出来る橋などの前後は、やはり魚影は薄いと感じるけれど、複数の魚が固まっている場所も数多く、純粋に楽しいと感じたアタックだったと思う。この時期、大型の期待は殆ど出来ないけれど、40cmクラスが飛び出してくる事もあり、常に集中を強いられる釣り場かもしれない。

能取沖のブリジギング

初のジギング釣り 能取沖にて

午後便のため、帰港は夕方5時 まだまだ日は高い。

ルアー釣りの師匠、M氏は見事2尾のブリを仕留めた。

オフショアのジギングによるブリ釣りは積丹半島が有名だが、近年はオホーツク海も有望な釣り場として有名らしい。以前から誘われていたブリのジギングだが、この釣りはかなり体力勝負という面があり、これまでは遠慮していた釣りの1つだ。太平洋のウミアメ釣りの全盛期、後半はヘビーシンキングミノーの速引きとジャークを多用し、肘を壊していたという事もあり、もう若くはない自分に身体を酷使する釣りはやはり躊躇してしまうのだ。

そんなブリのジギングだが、今年はちょっとした誘いを受け、初めて能取沖でこの釣りに挑んでみた。結果的には暑い中で半日ロッドを振った・・・正確にはしゃくったけれども、僕のロッドにはブリが反応することはなかった。釣れなかった理由は腕につきると考えているけど、ある程度は運も左右する釣りだとは思う。群が濃ければ、僕の様な初心者の操作するジグに食らいついてくる事もあるのかもしれない。

そんなビギナーズラックに期待してロッドを振っていたけど、現実はそう甘くはない。しかし、同行したルアー釣りの師匠は渋い中で2本のブリを釣り上げているのだから、やはり最終的には腕がないという事になるのだ。リベンジを果たしたいという気持ちもあるけれど、この釣りで肘の状態が悪化しない事を祈るばかりだ。

知床の渓流

知床半島基部を流れる小渓流

このオショロコマは海の見える場所で釣り上げた。ルアーはブラックヒューリー1番

釣友と共に

生息密度は相変わらず高いが、痩せている個体も多い。

海と繋がっている場所では、ヤマメも稀に釣れる。

知床を流れる渓流には、ほぼ例外なくオショロコマが生息している。河川環境も昔に比べると悪化していることから、初めて訪れた頃とは魚影も薄くなっているとは思う。しかし、知床以外の川を知っていると、相変わらずオショロコマの魚影は濃いし、波打ち際から釣りになるのが知床のオショロコマ釣りだ。生息密度が高い為、相対的に魚体は小さく、大型に出会う事は難しい。それでも、タイミングが良ければ、良型のオショロコマと出会う事もあると思う。

阿寒湖 DEEP フィッシング

雄阿寒に陽が昇った

船上の釣景 この日は気温の上昇は控えめだったが、湖上の日差しは強かった。

今回は型は中型が多く、ファーストヒットのこの魚しか撮影を行わなかった。

雄阿寒岳はやはり絵になる山である

湖上に浮かぶヤイタイ島

阿寒湖の深場を狙う釣りは、水温の上がる夏の釣りである。ベイトであるワカサギの群が湖底のかけあがりに群れ、それを食べるアメマスもその場所に集まる為、それを狙うという安楽な釣りではある。訪れるタイミングが良ければ、それこそ何人もが同時にロッドを絞り込まれるという事も珍しくはない。

問題となるのは、この釣りは漁協の遊漁サービスであるボートフィッシングの利用が必要で、料金は半日30000円である。海の遊漁船でも現在では8000~10000円くらいが相場という事を考えると、6名乗船出来るこのサービスは決して高くはない。しかし、人数がそれなりに集まらなければ、個々の負担も多くなってしまうという事だろう。個人的には最低3名集まれば、アタックしても良いかなと思う。

今年の釣果は、乗船前に聞いた情報よりは良かったというところだろう。今年はワカサギが少なく(実際、漁協で販売しているワカサギの佃煮なども、欠品しているほど)、深場の釣りの条件が整っていないという事で事前の調査では、全く釣れなかったらしい。もっとも、数ヶ月前に予約を入れ、仲間が集まるイベントである。中止は考えられないし、実際に釣ってみないと結果は判らない。

実際、良かった時に比べると型も数も半分以下という結果となったけど、それでも開始から暫くはアタリも多く、同時に竿先が絞られるという事もあった。やはり、釣ってみないと判らないものだ。もっとも、深場の釣りは簡単に釣れる事もある反面、普通の釣り方では全く反応しない事もあり、毎年アタックしている仲間内だからこそという事もあるとは思っている。

尾岱沼ふれあいキャンプ場

今回テントを設営した別海町尾岱沼にある尾岱沼ふれあいキャンプ場も、訪れるのは本当に久しぶりの事だ。今回、道東の釣り旅では虹別や別海にあるキャンプ場も候補であったけど、このキャンプ場を選んだのは気温が低い地であるという事と、今のタイミングでは人も少ないであろうと考えたからだ。特に前者は初日から猛暑に襲われている道東においても、海岸線に位置するという事もあり、最高気温は30度を超えた日でも、夕方は気温が急激に低下していた。

今回のタイミングでの道東遠征は、避暑も少なからず旅の目的の1つであった。結果的に滞在中、日中の最高気温はとんでもないレベルまで上がった日が続き、避暑どころではないというのが正直な気持ちだけど、夜に関しては涼しい尾岱沼の気候は有り難かったと思っている。そんな尾岱沼のキャンプ場も、平日という事もあるだろうけど、空いていてのんびり過ごす事が出来たと思う。

今でもキャンプという行為を人前で好きとは言えない。若い頃は、「何が悲しくて、お金を払って土の上に寝なきゃならんのだ」と公言していた位だからね。まあ、それは区画が決められ、電源やバーベキュー台などの設置されているオートキャンプがアウトドアの代名詞の様に言われている風潮に、少し反感を抱いていたからなのだが、今回の様な自由気ままなキャンプであれば悪くないなとは思っている。

目の前は直ぐに海というロケーション

初日の夕焼け

自サイトからバンガロー方向を

キャンプ場から見える尾岱沼の夜景

キャンプ場最終日 早朝の朝日が美しかった。