阿蘇の風景
過去に阿蘇を訪れたのはすべて初夏の頃・・・というよりも、梅雨の時期であった為、山麓は霧に覆われ、阿蘇のカルデラを観光するには残念な結果となっていた。そんな悔しさもあり、秋に時間を作り、念願の晴れた阿蘇を観光することが出来たのが、今回の旅行記である。
阿蘇のカルデラは世界最大級であり、カルデラの内側には町があり、鉄道も走っている。そんな阿蘇だがれっきとした活火山である。このカルデラも外側はなだらかな斜面になっている場所が多い反面、内側のそれは崖となっており、険しい地形が続く。そんな外輪山の内側にある山の一つが根子岳(ねこだけ)。独特のぎざぎざな稜線が特徴の山だ。何度か阿蘇を訪れていると、この山を見ると阿蘇に来たんだという気持ちになる。
阿蘇山中岳は、現在でも活発に活動している火山であり、火口には水が溜まり、火口湖となっている。この年は中岳を訪れた際も天気に恵まれ、阿蘇山上より有料道路で火口近くまで登った。火口近くは活火山らしく、多くのシェルターが設置されているものの、火口壁まで遊歩道が設けられていた。到着時にそんな観察をしていたのだけど、到着まもなく「火山ガスの規制値を超えた為、全員待避」という放送がかかった。
全員待避であるから、売店などの商売人も勿論下山しなければならない。次々とシャッターが閉まり、既に遊歩道を歩いている観光客に、拡声器で避難する様に呼びかけているのだ。数年越しでようやく観光するチャンスであったのだが、こればかりはしかたがない。そんな下山途中に遊覧ヘリのノボリが目に入った。値段を聞いてみると、乗る前は高いと感じたのだが、ここまで来たのだからと奮発して搭乗すると、空の上から火口原をみて感動したものだ。高いと感じたヘリの遊覧だが、これはお勧めである。
黒川温泉
はじめて黒川温泉を訪れてから、この温泉が好きになり、このときで訪れたのは三回目である。最初に二回は山みず木というこれまたお気に入りの宿に、二年連続で宿泊したのだけど、今回の旅は計画から実行までの期間が短く、泊まりたくても予約がとれない状況であった。ただ、黒川温泉というのは、全ての宿で宿泊して失敗する事はないと感じている温泉で、温泉街にある宿全てで風呂に力を入れ、また、それを全面に出して集客を実現している温泉だからだ。
それ故、このときに泊まった宿、黒川温泉 和らくさんも良い宿だったと感じたし、癒やされたものだ。
黒川温泉は先に書いた通り、風呂に力を入れ、それを売りにしている温泉地である。だから、例えば湯布院温泉の様な洒落た感じは軽薄で、それよりも昭和の香りがする温泉を演出している感がある。建物も和風でそれは例え洋菓子店であっても同様だ。そうした雰囲気は例え意識して演出されているとしても心地よい。そう感じる温泉地である。
久木野温泉 華もみじ
阿蘇山は広く、火山であるため、温泉の数も多い地である。雄大な景色を含め、北海道に似ている地域なのかもしれない。
この日の宿は、南阿蘇村 久木野温泉 華もみじさん。ただ、今でも評判は良い宿のようだけど、僕が宿泊したころと料理などはベクトルが変わったように思える。それが良い悪いという話ではないのだけど、これから下の料理写真と今現在は違う可能性があることは書いておきたい。