2012 春の十勝川

とても3月末とは思えない。それだけ今年の十勝は寒かったという事なのだろう。

ぎりぎりまで遠征するかどうかを決めかねていた今回の十勝川遠征は、直前の予報で暴風雪にはならないと判断をした。それでも、仕事を終え、早々に走り出したのは、天候が崩れる前に現地へ向かいたかったからだ。長流枝のパーキングで仮眠をとり、夜明け前にポイントへ向かう。予報では、降雪は夜明け暫くしてからという事であったけど、薄明るい時間には既に雪がぱらついていた。

馬鹿でかいネットにスレンダーなアメマス。時期を考えると、コンディションは今ひとつであった。

フィールドは風もそれなりにある為、時折、吹雪模様となるものの、暴風雪とまではならない様だ。車からポイントまでの移動は、スノーシューを履いていても、かなり難儀である。積雪はアメダス上でも40cmを軽く超えている。河川敷では吹き溜まった場所も多く、右岸は地形的に影となる為、川ぎりぎりまで雪に覆われている。ポイントの移動も可能な限り、水際を歩きたいと思うけど、水深がある場所も多く、簡単にそれを許してはくれない。

早朝よりキャストを繰り返すが、予想以上に活性が低く、ファーストヒットは三時間以上の時間を要した。水温は茂岩で3.4℃。前日よりも1度以上低下している。低水温に強いアメマスとは言っても、降雪と水温低下がアメマスの活性を下げてしまうと思う。恐らく、ルアーを追ってまでは口を使わないのではないだろうか。それでも9時を過ぎた時間帯に連続で喰ってきた事もあるので、僅かながらでも、活性が上がったのかもしれない。もしかすると、上流から下ってきた偶然のバイトなのかもしれない。本当の理由は、僕には知る由も無いのだけれど。

スノーシューは、使用頻度と値段を考えると微妙な道具である。でも、これがないと積雪の多い年は釣りにならないのだ。

久しぶりにスノーシューが活躍してくれた釣行であったと思う。ただ、実際に単なる釣り人がこれを購入するというのは、少し躊躇してしまうかもしれない。使う場面は年に1度か2度。下手すると全く不要の年もあるのだから、当然だと思う。値段も決して安くは無い。それでも、僕が入手した頃よりも大分値段が下がってきたような気がする。僕のモデルは日本未発売の物で、アトラスのマークがあるけど、カベラス専用のモデルらしい。当時は送料払っても、個人輸入の方が断然安かった。

魚の色は春らしくなってきているが、太さがまだまだ。

少なくとも、木々の奥に見える雪原を歩かないと、川にたどり着けない。

雪の少ない年であれば、3月末であればポイント近くまで車を乗り入れる事が出来る十勝川だけど、今年はキャタピラでもないと全く無理な状態である。初冬までは、車で自由に移動出来る十勝川だけど、雪の多い春だけは入る事が出来る場所が限られてしまう。勿論、体力があれば雪原を自由に歩きと言いたいところだけど、思っている以上に地形に変化がある場所も多い。危険な場所も雪に埋まりという場合もある事は承知してアタックして欲しいものだ。