まるで台風並の強風が吹き荒れた土曜日の十勝川は、風による強い濁りをもたらせた。大荒の週末であった北海道は、十勝も例外ではなく天気こそ晴れて いるものの、強い北風に翻弄され乾いた土手からまるで煙のように砂埃が舞い上がっていた。水面は波立ち、土底の十勝川の全てが赤茶けた濁りとなるのは時間 の問題だった。
そんな土曜日の明け方は風も弱く、水の色は上々で肝心のアメマスも嵐の前の荒食いなのか反応も良い。早朝の為、魚も岸寄りしているようでミ ノーへの反応も良く、ローテーションさえ守れば、キャスト毎に反応はある。ピックアップ寸前まで気が抜けないのは、アメマス釣りの常識ではあるけれど、反 応が良い場所だと意図的にピックアップで喰わせる余裕も出てくるものだ。
前夜のアルコールが完全に抜けず、重い頭で釣り場に向かった日曜日。風も弱まり、濁りも薄れているものの釣り場へ到着すると、水位が明らかに下がっていた。嫌な予感は当たるもので、それから昼までの間は数回反応があっただけで、魚の顔を見ることが出来なかった。昨日とはちょうど反対側のポイントを探ってみたのだけど、対岸側も反応が良い様子もない。魚群が移動してしまったのかは判らないけれど、僅か一日で好調だった1日前とは全く逆の結果となるとはね。でも、これが釣りだ。良い時もあれば、悪い時もあるということだろう。