ニッカウヰスキーの蒸留所が余市にあるのは、当たり前だが酒飲みの僕にとっては、数十年前に酒を飲み始めてから承知している。工場見学も出来る余市蒸留所だけど、この方面へ行くのは車で行くことが殆どであり、試飲を考えるとドライバーが立ち寄るわけにはいかない。
勿論、見学だけであれば問題はないのだけど、試飲の機会がある見学において、それを飲まないのはちょっと考えられない。そんな事もあり、今回初めてJRとバスを乗り継ぎ、蒸留所の見学にしてみた。バスが絡んでいるのは、崖崩れの為、小沢と銀山の間が不通となっており、ダイヤに大幅な遅延が生じていたからだ。
この蒸留所で楽しみであったのは、ポットスチルなどの機材などではなく、その敷地そのものの景色だ。独特の建物は異国情緒に溢れているからね。今回は天気にも恵まれ(本州では大災害なので、気が引けるが・・・)、歩ける範囲は十二分に楽しめた。
試飲については、それなりに楽しみではあったけど、僕はかなりのスコッチ派人間であり、それも島系が好きという人間なので、余市のモルトがどうのこうのを言う気持ちは薄い。勿論、樽によっては過去に飲んだ限りは非常に上質な熟成深い味わいであり、美味しい云々の観点では十二分に合格である。
ただ、ウイスキーの場合はその歴史や個性が第一なので、多くの賞をとったからと言って、国産を愛飲するようにはならないのだ。だからと言って、排除したりするつもりはなく、普通に美味しく楽しめれば、それでいいのかなとは思っている。
特に国産ではニッカの品質というか商品は、とても好ましく思っている。大昔から同じ値段だと、ニッカの方がモルトの香りが強かったしね。まあ、それはともかく、試飲で飲んだのが、ピーティ&ソルティと銘打たれたシングルモルト。これは無料の試飲ではなく、有償だけど15mlで350円だったかな。少なすぎるので、ダブルで飲んだけど、個人的には荒々しいモルトで好みではあった。