2010年を境に前年割れが続いていたデジカメの出荷台数が、昨年2017年は増加に転じたらしい。ただ、一眼レフについては減少が続いているようで、逆にミラーレスは増加している。この状況は誰もが予想していることだけど、異なる点はミラーレスが主流となる時期の予想くらいだろう。
それはともかく、先日発表された富士フイルムのX-H1が量販店にデモ機として展示されていたのをみつけ、店頭で色々触ってみた。
同社では、同一センサー・同一画像処理エンジンを使っているカメラが多いので、画質面はどうでも宜しい(高画質なのは間違いないので、新機種のチェックは画質以外ということ)。
それを踏まえた上でチェックするとすれば、僕の場合は操作フィールなどのUI面とハードウェアに関してだ。
ハードウェアについては、[ボディ内手ぶれ補正]が目玉だろう。この機能搭載は喜ぶ人も多いと思う。でも、僕はこのボディ側の手ぶれ防止はそれほど重要視はしていない。手持ちのレンズは手ぶれ対応している為と、基本的な撮影対象が静物なので、条件が悪ければ三脚を使えばいいという考え方だからだ。
あるいはISO 6400 くらいまで感度を上げ、力業でブレを押さえ込むという手もある。この為、ボディ内のブレ補正については、あればあったでいいかな?というレベルだ。ボディ側のメリットとして、レンズを選ばないという事は理解しているけど、本当にこの機能が必要な望遠域はレンズへのブレ補正搭載が望ましい。
そんなこともあり、現段階では買う気も欲しいとも思わないけど、X-H1で良いなと思った点もあって、シャッターの静かさとショックの少なさは、X-T2などに比べるとかなり改善されていて完成度は高い。
ただ、売りのフェザータッチシャッターボタンは、展示機だけの感想では好きになれない。これはあくまでもフィールの問題なので、善し悪しではない。個人的にはストロークが長めで、接点の感触は明確だが、軽いという感触が好ましい。
また、露出補正のダイアルが無くなったのは個人的には残念だ。代わりにあるのがボディ上面のパネルで、確かに設定はひと目でわかる情報パネルではあると思う。でも、例えばX100Fの様に露出補正ダイヤルをCに合わせれば、電子ダイヤルで設定という操作もあったわけで、物理的なダイヤルが欲しかったところ。X Seriesのカメラはアナログ操作体系であった事に個性があったのだが、ここに来て、一般的な路線に流れていくのだろうか。
ボディ自体もX-T2に比べ少し大きくなっていると同時に、グリップも大型化されており、確かにフォールディング性能は上がっていると思う。でも、この部分は過去のモデルの方が好きだ。
望遠レンズを多用するけど、用途は風景主体なので、右手のフォールディングよりは、レンズを支える左手の方が重要だと感じる。それでも右手のフォールディングが必要であれば、サムレストなどで対応したいと感じる方だ。
だから、昔、X-T1が発売されたとき1度は買い求めた追加グリップも、この機種では無い方が軽くていいなと感じるけど、これは用途や人それぞれ。この部分は僕のカメラに対する好みが、過分に入っていると思うからね。
ただ、オプションの追加グリップについては、X-T1の頃から抱えている接合部の剛性の無さは、X-H1にも継承されているようだ。追加グリップ装着状態で三脚使用の場合、ボディとグリップ間がかなりぐらつく。このぐらつきが即ブレとなるかは別問題だけど、あまり気持ちがいい物ではない。望遠系レンズは三脚座が装備され、そちらを雲台に固定するだろうけど。
プロ用途でという事であれば、最初から大きさや重さは気にせず、ハイエンド一眼レフの様に、縦グリップ部も一体型にしてしまう手もあるとは思う。ただ、営業上そんな事をやったら、売れる層が限られてしまうだろうけども。
動画については、評価できない。評価出来ないというのは駄目という事ではなく、文字通り「動画機能の善し悪しを言うことは出来ない」ということ。スチル系のカメラで撮影する動画には興味がないのね。勿論、今では背景がフォーカスアウトした絵が撮れるということで、一眼レフやミラーレスの用途が広がっている事は理解している。でも、僕個人はオマケ機能としか考えていないので、使う事は殆どないだろうからノーコメントということ。
触ってみたX-H1については、価格がX-T2レベルまで落ちたなら考慮の余地もあるけれど、ボディ内のブレ補正やAF性能の向上だけでは僕は買わないな。実売ではX-T2に10万ほど開きがあるから、同じ予算をかけるなら、X-T2と交換レンズを揃える。
X-H1の価格は、今後徐々に値下がりすると思うけど、現時点ではソニーのα7Ⅲととたいして変わらないプライスだもの。ただ、これらを2台並べられて選べと言われたら、現時点では富士を選ぶとは思う。センサーが35mmとAPS-Cという違いを比べるのも乱暴だけれども、望遠のレンジが黙っていて伸びるのはありがたい。その意味ではマイクロフォーサーズは望遠特化で面白いと思う。もっとも、300mmを超えるような大口径レンズはそれなりの大きさと重さ、そして価格も覚悟しなければいけないのは変わらないのだけど。
ご無沙汰しております。
ルミックスGX8を購入し、一ヶ月が経ちましたが、色々鳥を撮ってみました。マイクロフォーサーズですので100〜400のmm(F4-5.6)のレンズで800mmの焦点距離を全て手持ちで撮影しておりますが、手ブレ防止機構(ボディとレンズ)と、AF機構には驚きです。書かれているようなレベルの話しではありませんが、
通常の高速連写、4K連写共ほぼ失敗なく取れます、特に条件悪い中での4K連写は便利ですね(800万画素におちますが私のレベルでは違いがありません)。
これから気候条件も安定してくるでしょうから、様々機能を使って見ようと思います。zen
ZENさん
予定通り、野鳥用のカメラシステムを組まれたようでうらやましい限りです。
私もXF100-400mmレンズを持ち歩きますが、通常は概算600mm、距離が必要な場合はテレコンを噛ませ、800mm相当で使っていますが、かなり暗くなるのが欠点です。野鳥の撮影の場合、種類によっては動き回る鳥を止める必要がありますので、明るいレンズで速いシャッターを切りたい場合もありますね。もっとも、それを突き詰めていくと、車を買う様な価格になっていきますね。何処で妥協するかでしょうが、光学製品は金がかかりますね。
ただ、趣味性のものとはいえ、何百万をお金を掛ける人がいるのも事実です。撮影に必要があり、そうしたシステムを組んでいるのでしょうが、こうした中にはあまり感心しない人種も多いです。風景でも鉄道でも鳥でも、まともな常識人が殆どでしょうが、カメラの世界は釣り以上に非常識な人間も居ますので注意ですね。
仰る通りと思います。
遊歩道ですれ違っても挨拶も返さない方もおりますね。
ブキ 道具に関しては、趣味の方が拘り半端無いようなところもあるとおもいますが、写真の世界は、の使い道ない方が知り合い同士お揃いで¥2.500.000コースの道具を揃えている集団も居ます。場所を占拠している。
MTBなら漕げなくなっても、あのシャッターは、押せますよ、リモコンまでありますし。
森林公園行かなくなったのもそういう心理かもしれません。
もっともH大博物館のシマエナガの拡大写真見ますと、フルサイズねえ、という気持ちも湧いてきます。
ところで、ご相談!
鳥を撮って一ヶ月、500枚程の写真をiphone→iCloudに無料で保存しておりましたが、有料になるとの事でPC本体を購入しようと思います。Book型が良いかと。
撮った写真の加工にもチャレンジですかね。
このサイト上ではよくないかと思いますので、直接メールで、機種なり、店なりご教示いただけませんでしょうか、よろしくお願い致します。zen
ZENさん
今の純正600mmクラスの大砲レンズ(F4)は、高級な軽自動車並の価格になりますね。まあ、このレベルのレンズを買えるというのも凄いです。まあ、半分道楽趣味ですから、買う買わないの判断は自由ですが、確かに画質を求めると、被写体によってはZOOM系ではやはり厳しく、大きなセンサーと大砲の組み合わせが必要になってくると思います。
拡大しての比較は確かにハイエンドセンサーとハイエンドレンズに叶いませんが、それを求めて何になるんだという妥協は必要かもしれません。その妥協点が何処なのかは、答えはありませんが、元々この手のレンズは報道/スポーツなどの本当のプロ用です。必要ならばトリミングはしますし、なんせ会社の経費で買いますからね。
それはさておき、PCですか。
申し訳ないのですが、僕はノートPC系は疎いです。理由は ①デスクトップよりも割高 ②ディスプレイ品質 ③内蔵ストレージ容量が少ない というのが理由です。
①はともかく、②についてですが、綺麗綺麗じゃないというレベルの話ではなく、パソコンで画像補正という話になると、ディスプレイ鑑賞であればsRGBという色域にどれだけ準拠しているのかという部分が重要になります。難しい話を書いても長くなるだけなので割愛しますが、要するにパソコンのモニタは製品や個体によって見える色が違うという事です。
この辺りの理屈は 「モニター(ディスプレイ)+カラーマネジメント」などで1度調べてみてください。
この辺りの補正や性能などは、専用モニタの方が強いんですよ。ノートの場合、こうした性能は普通は求められません。
③のストレージについては、とりあえずは1TBほどあれば十分だと思いますが、内蔵にしろ外付けにしろ、バックアップも必要になりますので、ノートの場合は必然的に外付けHDDという事になりますね。僕はタワーのデスクトップPCなので、何発かHDDを搭載している事と、1つはNASへ。もう1つは消したくない写真だけはDROP BOXに保管してます。
そのような訳でノートPCの製品自体は、僕もこれがお勧めとか、良い悪いは何とも言えないのです。ただ、「RAW現像 ノートPC」などで検索をかけると結構な情報が出てきます。例えば「https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1104030.html」とか。前述したURLの製品もみてみましたがスペック的には最低限これくらいあればという感じで、余裕があればメモリを追加して16GBほど欲しいですが、8GBでも動きます。
でも、モニタで可能な限り(私見も入りますが)モニタは非光沢のIPS方式の液晶を選んでください。あと、出来ればi1ディスプレイなどのキャリブレータがあればGOODでしょう。個人的にはキャリブレータは必須だと思っていますが、それなりの値段はするので難しいところですね。
追記
少しノートPCを調べてみましたが、個人的な意見では大手メーカー製は今ひとつですね。パソコンショップ、具体的にはドスパラやツクモ、あるいはマウスコンピュータの様なBTO発注の出来るノートが1番の様な気がします。モニタ性能は判りませんが、ノートの場合は選択肢がありませんので、そこは妥協も必要かもしれません。デスクトップであれば、EIZOかNECのカラーマネジメントモニタ(外し技でBenQから廉価ですが評判の良いカラマネ対応モニタもあります)を選べますが、ノートはそこまでの選択は出来ませんので。
ノートの中で強いて言えば、光沢になりますが、AppleのMacBook系はモニタ品質は良いと思います。但し、製品は割高です。画像処理のアプリについては、月払いになりますが、AdobeのPhotoshop&PhotoshopLightroomが月1000円ほどで使えます。
ということで、家電量販店などはパソコン売り場よりカメラ売り場で相談した方が良いです。昔はキャリブレータのデモを行っていましたので。パソコンそのものであれば、ツクモかドスパラで予算を含めて相談した方が最適解はあるかもしれません。家電量販店よりマニアックな店員さんがいますので。ただ、カラーマネジメントなどの話がわかるかどうかは?です。カメラ好きの詳しい店員さんなら、判る場合があるでしょうが、この手の話はデザイン業、印刷業、あとはカメラ業界(デジタルになってから)でしか使いませんので。札幌の場合だと○ックカメラより△ドバシカメラの方が、話しやすいかもしれません。
ちなみに色々書きましたが、私はというと自分で組立てしたタワーのデスクトップPCと24.1インチのNECモニタとの組み合わせです。それと4K動画という話になると、作業はデスクトップ一択です。スチルであればノートでも構いません。
こんなところでしょうか。
ご専門とはいえ、スゴイですね、用語は兎も角どうすれば良いのか大変よくわかりましたので当たってみます、この際ですので少し勉強致します。
ありがとうございます。
zen
ZENさん
カラーマネジメントは奥が深いのですが、EIZOのサイトがわかりやすいかもしれません。僕の場合は仕事柄、印刷系のこの技術の知識が必要なのですが、一般では以下のリンク周辺で十分です。
http://www.eizo.co.jp/eizolibrary/color_management/calibration/
様々な情報ありがとうございます。
全く知らなかった事だらけ、蒙を啓かれますね。
今日職場からの帰路△ドバシ寄りましたが、あらましを説明し、これが一番のお勧め、Lenovo ThinkPadE580でした(Lenovoかい、仕事と同じやないかい)!
CPUは、Core i7-8550U.メモリー16GB.グラフィックスAMD Radeon RX550 2GB.ディスプレイ15.6型FHD/IPS LED250nits 非光沢.1TBHDD.256SSD.てな事です。
17諭吉様。数値として良さげな感じですが、実感が伴わないため、ピンときません。困ったものです。Zen
その後、色々見ました、iiyamaなど写真に特化した製品がありますね、ThinkPadもこの辺りを店員さんにしっかり伝えられていなかった答えなのでしょう。
教えて頂いた周りの店回りを週末してまいります。
Zen
ZENさん
ネット情報でもわかりづらい内容かもしれませんが、ディスプレイというのは個体差やメーカー、機種によっても色が違いますし、最近のディスプレイは動画用に色温度がかなり高め(7000K以上とか)に設定されている事も多いようです。手っ取り早く言うと、青っぽい表示なのです。ただ、これが大部分であれば、それに合わせるという考え方もありますが、一般的にはsRGB(6500K、γ2.2、照度は100cd)で正確な色が出る前提で作業を行った方が宜しいと思います。
実際にはAdobe RGBという規格もあり、印刷業界では標準となっていますが、これについては一般ではお勧め出来ません。対応ディスプレイは色域が広く、例えばエメラルドグリーンなどは美しく表示出来ますが、こうした環境下で画像補正を行うと、Webなどでは彩度が低下し、なんだかなあという画像になる為です。何よりも自分の狙った画質ではありませんので。
余談ですが、私の使っているモニタもAdobe RGB対応です。でも、通常はsRGBモードの表示とキャリブレーションを行っています。必要ならば切り替えて使う事も出来るのがポイントで、こうした機能がある事も専用ディスプレイのメリットではありますが、これについてはノートのディスプレイでは無理な話なので余談ではあります。
こうした機能が無くても、外付けセンサーによるキャリブレーター、具体的にはi1 display等の商品で調整を行うと、モニタのプロファイルを作成してくれますので、マッチングがしやすくなります。ただ、こうした作業については、Macの方が先進性と歴史があり、マッチングしやすいのも事実です。Windowsもカラーマネジメントは実装していますが、OSレベルでの実装はMacの方が上です。ただ、ディスプレイのキャリブレーションとAdobe系のアプリであれば、問題はない筈です。
その後色々調べましたが、DAIV-NG5720S1-SH2
が良いかなと思います、ただ、クリエーターだの
プロ仕様などの文言が踊っているのが不安ですが。
Macbook proもご指摘のように性能・評価が高いし、格好が良い、しかし値段は二倍、手が止まります。
もう少し悩みます。Zen
ZENさん
DAIV-NG5720S1-SH2という機種については、性能的には全く問題ありません。ディスプレイの色域もsRGBに準拠しているようなので、通常は困る事はない筈です。ただ、大手メーカー品ではないので、不安を抱く気持ちもわかります。
サポートについては、大手メーカーとは次元が違うような気がしますが、僕はパソコンについてはハードウェアの明らかな故障以外はサポートを利用した事は殆どないので、何とも言えません。でも、大手メーカーでもサポートをアウトソーシングしているのか?というケースもあり、逆に中堅どころやショップブランドの方が安心出来る可能性はあります。
ディスプレイの調整については、キャリブレーターの利用を推奨しますが、製品としてはX-Rite社のi1(アイワン)シリーズが著名です。また、Datacolor社の製品の方が廉価な事が多いので、利用者もそれなりに多いようです。精度はi1の方が良いような気がしますが、それを求めるのはプロ市場なのでDatacolor社の製品でも大丈夫です。
X-Rite https://www.xrite.co.jp/products/i1/i1display-pro.html
datacolor http://www.datacolor.jp/products/monitorcalibration/spyder5express.html
似たような製品名でも出来る事に違いがありますが、ノートPCで写真用という事であれば、色温度6500K γ2.2がサポートされていれば問題ありません。将来的な事を考えると、X-Riteの方が汎用性はあると思いますが、値段も高いです。
Spyder5EXPRESSであれば、i1 display Proの半額程度なので、魅力的なプライスではあります。実際、これらの製品は私が買った時に比べて世代が異なるのでハードもソフトも判りかねますが、どちらもそれほど評判は悪くない様なので、予算や口コミで導入可否を考えて頂くのが宜しいかと思います。
デジタル写真が好きだと言っても、モニタのキャリブレーションをしている人は少数派です。でも、これを行わないと補正も何もあったものではないというのも事実で、導入するのであれば早いほうが間違いありません。
追記
X-Riteの製品ですが、ColorMunki Smileという製品がリリースされていました。設定は固定ですが、これでも十分かもしれませんね。値段も安いです。