2026 阿寒湖の夏

早朝のいっとき青空も見えた阿寒湖だが、湖上では僅かな降雨に見舞われた。それでも、気温も低く快適な1日であった。

スコーピオン2701FFとバンフォードC3000HG 初心者向けとしては高く、上級者は素通りするような中堅タックルではあるものの阿寒湖の釣りでは必要以上の性能を持つ。

恒例となっている阿寒湖の深場を狙う釣りは、観光客で混雑する三連休の初日に敢行された。もっとも、混雑は道路であったり、宿であったりするだけで貸し切りで行う遊漁ボートは湖畔の喧噪とは無関係ではある。

今年の参加者は自分を含めて4名。コスト的な事を考えると乗船MAXの6名を集めた方が安くあがるけど、5時から12時まで釣って船代は30000円である。これに遊漁券を合わせても一人あたり10000円に満たない(2026年現在で遊漁ボート代 30000円/4名=7500円/1名 + 遊漁料1500円 合計9000円)。昨今の様々な価格の値上がりを考えると、遊び代として安いとは言えないけれど釣りとしては高くはないとは思う。

今回は自分を含めて4名の仲間が集まった。6名までは乗船出来るが、これくらいの人数がベターなのかもしれない。

この時期の釣りはポイント的には北岸の砂浜(ポイント名としての砂浜)の沖合で、チュウルイ島が真横に見える位置関係である。地形図にも記述されているけれど、湖底の地形が山の様に盛り上がっている場所があり、そのかけあがりを回遊するワカサギを狙ってアメマスが集まる場所を狙う。

魚は間違いなく居る場所で釣ることになるので、安楽かつ釣れて当たり前の釣りではある。極端な話、キャストしなくても釣れるので釣り初心者や子供にも楽しめる釣りであるといえる。反面、河川の釣り、特に渓流釣りの様にポイントを歩きながら探るという楽しみは薄いのも事実だ。そんなことを言い出すと南西諸島のリーフフィッシングはどうなのか?という話にもなるのだけど、同じボートの釣りではあるものの、アンカーを入れてポイントを固定する阿寒湖の深場釣りと、風や潮で流れながらキャスティングを行う釣りは別物だ。

もっとも、この阿寒湖の釣りが本当に楽しくなかったら釣行などしていない。この釣りの楽しさは渋くなってきた時に如何に口を使わせるかのゲーム性だろう。その意味で全くの無反応は困るにしても、温泉街の宿で朝食を終えた頃の時間帯くらいが個人的には好きだったりする。手を替え品を替え、あるいはアクションを変えて喰わせた時は達成感があるのだ。

阿寒湖のアメマス 近年、虫よりもワカサギを飽食しているようで太っている個体が多い

基本的に釣れたアメマスを船上に取り込む事はしない。25lbのリーダーをセットしているので、最後はリーダーをつかみ、魚を抜き上げフックを外す

使っているタックルの違いが大きいと思うのだけど、僕はこの釣りのランディングでネットを使う事は希である。水面まで寄せた後はリーダーをつかみ抜き上げ、フックを外してリリース完了という流れなので、手返しが早い事と魚に触れないという自己満足ではある。

前提として魚を抜いても絶対に切れないリーダーと、曲がらない(折れは論外)フックは必須条件ではある。ある意味で道東仕様のタックルといえるけど、阿寒湖のボート釣りでラインとフックは殆どの場合問題になることはない。具体的にはPE系のメインライン1.2号(PE系と書いたのはファイヤーラインはPEとは少し異なるので)、リーダーは基本ナイロンで25lbくらい。もっともリーダーについては16lbくらいでも強度的には全く問題はないと思う。フックは使うルアーによって異なるけど、ソルト用の2か1番くらいが無難だろうか。

魚影が濃いのでダブルヒットも珍しくもない

プライヤーでも用は足りるのだが、意外にお勧めなのがフックリムーバー。写真はスタジオオーシャンマークの製品だが、高額なので他社の類似品で十分。注意点としてシングルフック向きとトリプルフック向きがあるということ。写真のそれはシングルフック用のターンモードとトリプルフック用のロックモードがある。

プライヤーでも事足りると自分も考えているけど、元々フックリムーバーを買ったのは南国用として揃えたという理由がある。歯が鋭い魚ばかりなので指を魚の口から離しておくことが安全だと考えたからだ。その意味でもっと大きな(長い)フックリムーバーが良いような気がするのだけど、使っているモデルはスタジオオーシャンマーク HR130Sというモデルで、シャフト部分のリーチ長が135mmという仕様のもの。このサイズだと携帯性と今回のようなアメマス釣りでも活躍出来るのがいい。

個人的な考え方としてルアーの色はアトラクター的というか非リアルな色を好むのだが、この時期の阿寒湖についてはワカサギ的なカラーも効くのは事実だ。まあ、色よりもサイズや動きの可能性もあるのだけれども。

何度か書いたことがあるのだけどルアーのカラーというか塗装について、僕は白やイエロー、オレンジや赤金など派手めの物を多く購入し、所謂リアル系カラーは滅多に買うことはない。元々、湿原系河川での釣りが多かったので上からの視認性重視だったからだ。それでも他の釣り場でも自然界にないカラーを多用することが多い。もっとも、例外はあって阿寒湖で言えばワカサギに模したカラーを使う場合はある。

実際、それが釣れるとこのカラーは効くということになるのだけど、僕はサイズやアクションの方が重要じゃないのかなと思ったりもしている。でも、結局のところルアーは釣れると信じなければ駄目なブツでもある。カラーの違いやリアル系なのかアトラクター系なのかも含め、色々試してみて自分の納得できる釣りを模索するしかないのかなとは思う。

釧路湿原美術館にて 佐々木榮松画伯の絵画、魚拓、紹介記事などが展示されている

作家、開高健の作品「私の釣魚大全」には実名で、矢口高雄氏の漫画「釣キチ三平」には鳴鶴先生(めいかくせんせい)のモデルとなった佐々木栄松(ささきえいしょう)画伯の作品を中心に展示が行われているのが釧路湿原美術館である。

場所は阿寒湖から釧路へ向かう途中、道の駅 阿寒丹頂の里と道路を挟んで向かい側にある。新聞報道で開高健と佐々木栄松氏の手紙が紹介されていて、その展示を行うとのことで立ち寄ってみたのだけど、展示は来月くらいからを予定していて、現時点では公開していないとのことであった。

それでも、道東地方の釣りや開高作品、釣りキチ三平などを読んで育った人間としては訪れて良かったと感じている。佐々木栄松氏については著作も読んだことはあるのだけど、それは釣りに関するものであって本職の洋画家としての作品を目にするのは恥ずかしながら初めてのことだ。絵画についての素養は少ない身故に絵を語ることはできないけれど、湿原を題材にした数々の作品は自分の中で刺さるものがあった。絵画のほかにもイトウ釣り関係の展示もしているので、古い世代には楽しめる美術館だと思う。

※この美術館は写真撮影およびSNSなどの公開も可という運営ポリシーである。それ故、管内で撮影した写真を掲載している。

釧路湿原美術館にて 「湿原の魚」 佐々木榮松 作

釧路湿原美術館にて 佐々木榮松画伯手書きの釣り場ポスター 十勝川支流の利別川や阿寒川下流、標津川もイトウの釣り場であったことが記載されている古き良き時代の北海道を感じる

2026 夏の阿寒湖