2026 南西諸島の釣り

遠征のプロローグ

釣り遠征の始まりは石垣島 右手奥が平久保岬で個人的には石垣島で何度も見たくなる景色はこちら。石垣島では川平湾が有名だが、僕は平久保岬の素朴で美しい風景が好きだ。

先シーズン(2025年)久しぶりの沖縄釣行を終え思い出に浸っている暫くしたころ、南国釣行の願望が再燃してきた。特に今年2026年は現役最後の年である。来年以降も頑張れば遠征もできるとは思うけど節目に南西諸島を訪れてみたかった。

本来は数名でアタックするのが一番リーズナブルではあるのだけど、こうした遠征となると航空機や宿の手配、日程の調整がかなり厄介である。そんな裏事情もあり今回は自分の見立てと日程調整を行い、ソロで西表島への遠征を決行した。

ガイドは「マリンボックス西表」時代から何度かマングローブのガイドをお願いしている、「フィッシングサービスMOI」の米澤さん。昨年秋の段階でコンタクトを取り、潮汐を考え日程を決定。そして職場では3日間の有給休暇の申請を行っていた。この3日間というのは、僕らの世代ではかなり微妙というか取得しづらいのだが、何事も何とかなるものなのだ。

干立集落は静かで厳かであった

今回は昨年お世話になった民宿が自分の日程では予約が出来ず、初めて干立集落にあるホテル星立西表島さんを予約した。隣にある祖納集落にも過去に宿泊したことがあるのだけど、これら西表島西部の集落は歴史があり、静かな場所であることが多い。

上原地区は多くの宿や民宿、スーパーなどが集まり利便性は高いのだけど、結果的に今回は干立集落に宿を求めたのは正解であったと思う。集落は静かで、出会う人は温かく、夜は都会では味わえない星空が広がっていた。自然が色濃く残されており、鳥や蛙の鳴き声を身近に感じる。ゆっくりと時間が流れていく感覚はなかなか他では味わえないものだ。

ホテル星立西表島 ホテル前のビーチより撮影 歴史は感じさせるが西表島の中でリーズナブルな価格でホテルスタイルの宿は貴重だ。

昔は夕食を出す宿が多かったそうだけど、民宿を含め、夕食の提供を行っていない宿も増えてきたようだ。石垣島の市街地であれば食料調達に困ることはないけれど、西表島ではあらかじめ夕食の事を考えておかないと夕食難民になる可能性が高い。食堂代わりに居酒屋でと考えても、数少ない居酒屋は予約なしではまず入店できない。

コンビニは存在しないし、スーパーも朝は弁当やおにぎりが並んでいるけど、夕方まで残っている事はとても考えられない。集落に食事ができる店もあるけれど、攣りを終えて帰還した時間に営業している保証はない。今回宿泊した宿は別料金かつ事前の予約制ではあるものの、夕食を食べる事もできることも選んだ理由の1つだった。

西表島へ到着した日は夕日が美しかった

ホテル星立西表島 部屋の窓より携帯で撮影 サンセットと星夜

ホテル星立西表島 部屋の窓より携帯で撮影 月が無ければ美しい星夜写真になったと思うが、スマホの撮影でここまで写れば文句は無い

ホテル星立西表島 部屋の窓より携帯で撮影 これは時間帯を変えての撮影

マングローブ・フィッシング

昨年まではエレキを装着してアタックしたのだが、諸事情により今年は手こぎである

仲間川下流の支流にて 上原を拠点としているガイドさんなのだが、今回は想定外で大原地区の仲間川へアタックすることとなった

結果から言えばマングローブでは昨年よりも良かったとはいえ、貧果に終わったかなと思う。釣果は小型のマングローブジャック(ゴマフエダイ)と中型のチヌ(ナンヨウチヌ)だけであった。満潮で釣りを始め、夕方の干潮まで粘ったけれど、マングローブジャックの反応は釣り上げた1本とバレた1本のみ。それでもチヌはある区間では大きな群れとなっており、チヌに特化したタックルであれば釣果は伸びたと思う。

また、詳細は書けないけれど昨年まで使えていたエレキが使えず、手漕ぎであった為、広範囲を探る事が難しかった事も敗因の1つかもしれない。

マングローブ・フィッシング 仲間川にて 小型のマングローブジャック(ゴマフエダイ) 小型のポッパーに出

西表島 マングローブ・フィッシング ナンヨウチヌ この魚もポッパーで釣れた

西表島 ノコギリガザミ 干潮になったマングローブ河口の浅瀬を泳いでいるのを自分が見つけ、ガイドさんが捕獲したもの かなり大型のノコギリガザミでペットボトルとハサミを比べると巨大さが判る

リーフ ライト・キャスティング・ゲーム

西表島西部の祖納港を出港し、上原方面のリーフを探った1日であった

リーフでの釣りは過去を含め、1番の釣果に恵まれたと思う。釣れた数はまあまあではあるけれど、カスミアジ4本、カイワリ1本とアジ系の反応が五目釣りのリーフ・フィッシングとしては、満足できる結果だと思う。特にカスミアジの2本はライトゲームとしては良型であり、ランディングまでのファイトは正に南国のスプリンターに相応しい。

GTや大型のカスミアジ狙いの釣り人からみれば、子供みたいな魚かもしれないけれど、リーフエリアで行うライトゲームはタックルが繊細な事もあり(もちろん、GTなどの大型青物狙いのタックルと比べてはの話ではある。トラウト感覚のライトでは全くない。)、非常にスリリングな釣りだと思う。

今回、リールは全てシマノ製スピニングでサイズはC3000のXGモデル。ドラグは3kgに設定し挑んだけれど、ラインが出される状況ではハンドルを全く巻けなかった。これは大型リールにするかハンドル長を伸ばすしかないのだけど、ロッドを含め、強い引きに対応していくと既にそれはライトゲームではなくなる。

この釣りはロッドはシマノ番手では2番くらい。3番の方が安心してやりとり出来るだろうけど、小型のフエダイやハタ類にはオーバースペックだと思う。リールだけは4000番でも良いけれど、その分重くなるので個人的にはC3000クラスが良い。また、ローギアの方が巻き取りパワーは上がるけど、リトリーブを考えるとやはりXGが捨てがたい。結局、自分の狙いと考え方でフックやラインを含めたタックルを組み上げていくしかないけれど、中でも大切なのはバランスであろう。

その結果、捕れない魚も出てくるけど、潔くこの魚は無理と諦める事も大事だと思う。

西表島リーフ これはガイドさんが釣ったカスミアジ このときはこの魚を見れただけで(自分が釣っていなくても)良かったと感じていたのだが。

西表島リーフ イソフエフキ フエフキダイ系の魚は例外なくファイター揃い

カスミアジは釣って楽しい魚だし、独特の青色は本当に美しい。でも、リーフで釣れる魚はカラフルな魚が多く、例外なくトルクがありファイター揃いである。例え10cm程度でも甘く考えていると珊瑚の下に潜られ、ラインとルアーをロストしてしまう。小型魚でそれなので中型以上になるとかなり手強い相手である。ある意味、青物よりも厄介かもしれない。

ガイドさんに魚の名前を確認していないのだけど、細長いカツオのような魚がリーフで複数跳ねていたことがあった。ルアーを投入すると即ヒットしたのは良いとして、その後ろからとんでもないサイズのフエフキダイが追いかけてきた。自分が掛けているのは、魚名が判らないとはいえ40cm近くはある魚である。フエフキダイにすればベイトに過ぎないのかもしれないけど、丸呑みされた場合は間違いなく不幸な結果となってしまう。こんなシーンがあるから沖縄の釣りは心臓に悪い。

西表島リーフ アミメフエダイ リーフの定番魚

西表島リーフ カスミアジ この魚の美しさは写真では表現できない気がする。特に水中を泳いでいる姿は全身が真っ青に見えるのだ。こればかりは釣り人の特権だろう。このカスミアジが今回の1本目。小型の範囲だけどガチガチに締めたりドラグを滑らすパワーを持っている。

西表島リーフ カスミアジ 二本目のカスミアジは過去を含めて最大級であった。南国のスプリンターという別名を身にしみて感じた一匹である。

西表島リーフ 上の写真のカスミアジ 長さなどは計測していないけど、サイズ感は感じるメモリアル・フィッシュとなった。

西表島リーフ カスミアジ フッキングがスレ気味であった為、スリットへ向かった際は全くライン放出が止まらず、ガイドさんが船で追ってくれた。

西表島リーフ カイモンハタ この日はミーバイ系は比較的少なかった感がある。

この釣りで定番と言われるシンキングミノーが、上の写真に写っているジャークソニック。村田基氏のウォーターランドから発売されているヘビーシンキングミノーだが、確かに反応が良いミノーだとは思う。特にフォールさせて珊瑚などのストラクチャーを狙う場合は効果的なのだが、その分根掛かりの可能性も高くなる。村田氏も遠征時は数箱ほどジャークソニックを持っていくような話をしていたので、ロストも多いのだろうと思う。

個人的に自分の釣り方で反応が良いルアーは過去を含め、ラッキークラフトのワンダーである。元祖シンキングペンシルでサイズはオリジナルの80でも問題はないけれど、大型フックを装着する為、僕は95を多用した。使い方は只巻基本だけど、オフショアでは軽くストップアンドゴー気味に引くことが多い。

スローの只巻でもドッグウォーク的な動きをするけれど、軽いストップアンドゴーでその動きが強まる。完全なTOPゲームではないけれど、アジ系がバイトしてくると水面が割れ水しぶきが上がる。また、この時乗らなくても決して合わせず、リトリーブを続ける事で2回目、3回目のバイトも多かった。

スイッチの入ったカスミアジは、そうした食い方も珍しくないとのガイドさん談である。その意味で青物狙い向きと言えるかもしれないけれど、水深の浅いリーフエリアではフエフキダイやハタ類の反応も悪くはない。極論を言えばワンダーだけを使い続けても何とかなる気がする。それにしても湿原河川や沼、漁港や阿寒湖でも多用していたワンダーは自分にとっては本当に偉大なルアーだね。

西表島リーフ  駄津(ダツ) これはガイドさんが掛けてランディングしたもの。釣り味としてはファイターであるし、盛んにジャンプもする魚なのだが、ルアーもラインもぐしゃぐしゃになることが多く、また、鋭い歯(青色をしているのも異様)は危険であり、結果的に釣り人からは嫌われている。 自分も一本掛けたのだけど、幸運な事にファイト中にフックアウトした。

西表島リーフ カイワレ この魚に限らずアジ系はかなり魚臭さを感じる

西表島リーフ ムネアカクチビ 釣ったのは自分だが、ガイドさんが写真を撮らせて欲しいとの事でグリップが自分のと違う。

西表島リーフ これもムネアカクチビ 最初の魚よりも大型でランディングも苦労した

詳しいタックルデータを掲載しても意味がないので概要だけを書いておくけど、ラインはPE系2号をC3000に200m巻き、リーダーはナイロン40lb。ロッドは携帯性を考えなければ選択肢は多いけど、長さは6~7ftで1ozくらいのルアーをキャストできるロッドであれば何とかなりそうな気がする。ただ、青物に限らずリーフで釣れる魚は例外なくファイターなので、それなりのパワーはあった方が後悔はしないと思う。

僕は携帯性を重視し、持ち込んだロッドは全てパックロッド。マングローブではスコーピオン2602R-5と予備で2651R-5、リーフでは前述の2602R-5とWS 2702R-5の2本体制でメインは勿論WS 2702の方。ただ、スコーピオン 2602の方が若干短くその分、持ち重りしない為、ルアーによってはこちらの方がキャストしやすかった。

そんな事もあり、スコーピオンでPOP QUEENを使い水面をかき回していたところ、水面で良型魚がヒットした。遠目では口が黄色かったのでムネアカクチビの今日最大の良型だと思う。最初の一走りは何とか耐えていたその瞬間、派手な音がするわけでもなく竿が真っ二つに折れてしまった。バット側だけで何とか釣り上げようとしていたのだけど、やはり竿は棒じゃ釣れないという事が身にしみて判った次第。しかし、良い型だったなあ。

左スコーピオン2602R-5 右ワールドシャウラ ドリームツアーエディション 2702R-5 パワー的には両方リーフで使えるが今回はスコーピオンでトラブルが発生した(#3のフェルールではない場所からロッドが折れた。恐らく過去の釣行で僅かな傷が入っていたのだろう。保証切れだがパックロッドの場合はパーツがや安いのが救い)。

マギーガーラ号 大きなロウニンアジという意味らしい 故宮城氏時代から同名の船にはお世話になっている