宗像大社

宗像大社 辺津宮 二の鳥居
福岡、日田、鷹島(長崎県)、島原に宿泊するなど、(九州旅行としては)移動距離を欲張りすぎた感があり、その土地を深掘りする余裕がない旅ではあった。宿泊以外の明確な目的も希薄ではあるものの、途中の著名な神社には立ち寄ろうとの考えはあった。そして、最初に訪れたのが世界文化遺産である宗像大社である。
日本神話にも登場するという宗像大社の歴史、時折報道される沖ノ島の神秘性(現在でも女人禁制、一般人の上陸制限~全面禁止)は、北海道に住んでいても見聞きした事があり、これまでの九州旅行で立ち寄らなかったのも不思議なくらいなのだが、神社仏閣や歴史の重みを感じたのは歳を重ねてからなので致し方ない事なのかもしれない。

宗像大社 辺津宮

宗像大社 辺津宮

宗像大社 辺津宮 直書きで頂いた御朱印

道の駅むなかた 海産物や農産物の販売や土産物など観光客や地元の方で賑わっていた
旅行へ行くと道の駅に立ち寄る事が多い。勿論、場所により玉石混交であることも否定はできないけれど、写真の道の駅むなかたは物産品の品揃えなどがなかなか見事で、観光で立ち寄っても上質な土産物が並んでいたと思う。
日田 高塚愛宕地蔵尊(たかつかあたごじぞうそん)

高塚愛宕地蔵尊
高塚愛宕地蔵尊は日田市中心部から車で20分程度走った場所にある神仏混淆の地蔵尊で、鳥居があり境内には天照大神が祀られているものの、地蔵が並んでおりお寺の鐘もある寺院の雰囲気が強い場所である。現在では仏教と神道は別の宗教として明確に分かれていて、お寺と神社は中身も違うものだけど、明治時代前は神仏混淆が普通だと聞く。
過去の旅でいえば岩手県の平泉近くにある達谷窟(たっこくのいわや)で立派な鳥居を見かけたし、家康を祀る日光東照宮などは神社であるにもかかわらず、五重塔が建っていたりする。その意味で古い寺院はその名残が残されている事が多いのかもしれない。

高塚愛宕地蔵尊

高塚愛宕地蔵尊 多くの地蔵が並んで壮観である

高塚愛宕地蔵尊

高塚愛宕地蔵尊 空海(弘法大師)と天照大神が並んで祀られている 神仏混淆(しんぶつこんこう)が残る

高塚愛宕地蔵尊 御朱印 神仏混淆の為、神社、寺どちらの御朱印帳でも問題はないようだ
日田

日田温泉 はなの樹 RIVER TERRACE サッポロビール日田工場の生ビールがホテル内で飲める
日田は20年以上前に初めて九州を旅したときに少しだけ立ち寄った地で、日田は天領であり古くから栄えた地であると知った記憶がある。そんな日田に宿泊したのは閃いたという理由が一番なのだけど、自分の中で過去の旅をアップデートしたいという気持ちもあったのかもしれない。
歴史のある街なので木製品も数多く売られていたり、日常生活でいえば味噌や醤油の老舗も多い。ちなみに九州の醤油は甘くて苦手という人も多いけれど、僕は刺身だとしてもその地で食べるのであれば地元の醤油を使う。食は好みと言われるけれど、結局は慣れもあるし、食わず嫌いであることも多いのかもしれない。宿によっては関東で使われる醤油が添えられることも多いけれど、地元の味も味わう余裕は持ちたいところだ。
今回は醤油は廉価なものを買い求めたけど、一点だけ恐らくここでしか売られていないであろう鮎魚醤を買い求めてみた。魚醤といえば匂いが強かったりと癖があるものが多いけれど、この鮎魚醤はそうした香りが皆無であり、味もこくは感じるものの変な癖も少ない調味料である。強いてデメリットをあげれば、醤油に比べて非常に高価であるということ。

日田の老舗 原次郎左衛門 醤油と味噌を販売しているが、今回は鮎魚醤を買い求めた

日田で買い求めた鮎魚醤 この瓶一本で1037円と安くはないものの、個人で使う用途で調味料代をケチるのはナンセンスであろう。

日田 おおやま大久保台梅林公園にて
日田の宿で梅園の話を聞き、翌日その梅園を訪れてみた。既に散り始めではあったけど、北海道の梅が約二ヶ月後に咲くことを考えると花が咲いているだけで癒やされる。この梅園は私有地の梅園を開花時期に開放しているという事だが、本来の目的は名産品である梅酒や梅干しの原料栽培である。

梅酒蔵おおやま敷地に咲いていた紅梅
棚田といろは島

大浦の棚田

大浦の棚田
平地の少ない唐津から伊万里の間は多くの棚田が存在する。残念ながら田植え前であり、田に水が張られていなかった。もっとも、観光客である僕が景色だけのことを勝手に言っているだけで、その地形で稲作を行う苦労を考えると景色は些細なことだ。
また、地元価格ではあるものの、棚田米と称して5キロで3800円前後の価格で売られていた(銘柄次第だけど700円から1000円ほど安い)。品種は判らないものの、栽培する苦労が価格に反映されているわけではないようだ。

いろは島

いろは島
いろは島は前回は霧で景色は今ひとつであった。今回は晴天とは言えないものの、まずまずの絶景を楽しめたと思う。
鹿島 祐徳稲荷神社

佐賀県 祐徳稲荷神社
総本山である京都の伏見稲荷大社はともかく、日本三大稲荷の一つが佐賀県鹿島に鎮座する祐徳稲荷神社と言われている。三大の一つは間違いなく伏見稲荷大社なのだが、他の二つが何処か正式に決まっているものではないらしい。もっとも、祐徳稲荷神社の公式WEBには、自ら日本三大稲荷と名乗っているので話はややこしくなる。もっとも、日本三大というのは社格の話ではないので名乗ったもの勝ちとなるのかもしれない。
でも、話は横道にそれるけど稲荷神社の総本山である伏見稲荷大社とて、出雲大社に言わせると大社は出雲のみという事になるようなので、このあたりの話は元からどろどろである。もっとも、出雲大社の正式名称は「いづもおおやしろ」であるので、伏見稲荷大社(ふしみいなり”たいしゃ”)は文字が同じだけだと言い張る事も出来そうな気もする。
祐徳稲荷神社が日本三大稲荷なのかはともかく、この神社が広く信仰され多くの参拝客が訪れるのは事実である。6月頃になると参道などに数多くの風鈴が飾られ、風になびく清涼感のある音色は心和む。大昔から行われていると思えば、コロナ禍がきっかけで人々を癒やし元気づけられる事をと始まったそうだ。年々飾られる風鈴の数が増え、今では3000個ほどあるらしい。
その意味では旅中では夏から秋に訪れるべき神社だと思うけど、三月の今回、木々の葉が茂っていない時期の境内は御本殿がはっきりと見え、寒い時期は時期のお参りも決して悪くはない。

佐賀県 祐徳稲荷神社 浜川へ佇んでいたサギ

佐賀県 祐徳稲荷神社 楼門

佐賀県 祐徳稲荷神社 楼門 相変わらず見事な造形である

佐賀県 祐徳稲荷神社 神楽殿付近から御本殿を

佐賀県 祐徳稲荷神社 御本殿 この時期は木々の葉が伸びていないので、御本殿全容が見渡せる

佐賀県 祐徳稲荷神社 訪れたこの日は例大祭であったようで、平日にも関わらず、本殿には多くの人が集まっていた

佐賀県 祐徳稲荷神社 奥の院へ続く千本鳥居

祐徳稲荷神社 御朱印 書き置きもあるが、こちらの神社では直書きする神職が複数おられるようで、参拝毎に御朱印の字が変わる。
【雲仙・島原】

雲仙 普賢岳
雲仙温泉は過去に1度訪れたことがある。その頃は大きな被害のあった前回噴火の記憶があり、日本は北から南まで火山国であることを強く感じた。調べてみると1990年だから社会人になって五年たった頃である。今年が定年なので本当に大昔の話なのだが、今でもTV中継中に火砕流に巻き込まれ殉職したシーンを覚えている。そんな島原半島だけど過去の噴火は島原大変庇護迷惑として伝承されている通り、過去から大きな被害をもたらしてきた地である。

雲仙 普賢岳中腹の展望台より熊本・天草方面を望む

島原にて 左側が島原大変で山体崩壊した眉山、右が普賢岳。三月とはいえ気温が下がり、僅かだが冠雪していた。

島原にて 海望荘から島原港のサンライズを

島原にて 島原半島と熊本側を結ぶ航路は複数あり、有明海沿いを走るより効率的である。船体に熊本のキャラであるくまモンが描かれている。
食の楽しみ
【福岡 水炊き 橙】

福岡 水炊き橙さん お通し

福岡 水炊き橙さん 鶏の水炊き
九州の食文化は北海道からの旅行者にとって、とても新鮮であり驚きもある地である。水炊きも同様で北海道で水炊きを食べる事は殆どないし、福岡の水炊きのように鶏を煮出した水炊きは初めての経験だった。
結論からいうと鶏肉も野菜はとても美味しかったし、特に店で3度提供される徐々に濃厚となるスープが美味で、スープに少し浮かぶ上質の鶏から出る鶏油(ちーゆ)の香りも素晴らしかった。

福岡 水炊き橙さん 鶏の水炊き ポン酢で頂く

福岡 水炊き橙さん 鶏つくね

福岡 水炊き 橙さん 延べ三回スープが提供されるのだけど、味の変化が楽しめる
【日田温泉 はなの樹 River Terrace】

日田温泉 はなの樹 RIVER TERRACE 六種盛り ・うざく ・濃い甘酢あんかけ ・えび五色揚げあられ ・竹の子しらがけ ・グリーンピースすり流し ・かぼす鰤

はなの樹 RIVER TERRACE 土瓶蒸し
土瓶蒸しの悪いところは蕎麦前のヌキと同じように、液体が酒の肴になるところだ。つまり、酒が進んでしまうということ。土瓶蒸しとしては具はシンプルであったけど、逆に味で勝負的な潔さを感じた。土瓶蒸しに限らずこちらの宿で食べた夕食はどれも美味しく、下の写真も自分好みの味で満足。

はなの樹 RIVER TERRACE 冠地どりと野菜の治部煮

はなの樹 RIVER TERRACE 鰆の杉板柚餡焼

はなの樹 RIVER TERRACE おおいわ和牛溶岩焼~原木しいたけと共に~

はなの樹 RIVER TERRACE ひなまつり特製バラ寿司
【鷹島 旅館吉乃や】

松浦市 鷹島 旅亭 吉乃や 趣のある旅館で今回はリピート利用
この島に立ち寄ったのは二回目であり、宿も同じ吉乃やさん。リピートした理由はリーズナブルな価格で美味しい海鮮を頂けるからだ。リーズナブルに頂けるのは島で魚の養殖が盛んという事もある。味は最上の天然物にはかなわないかもしれないけど、現在の養殖物は味の面でも競争力のあるものばかりだ。
また、この宿のお風呂は温泉ではないものの、大きな家族風呂形式となっており、浴槽からは宿の前に広がる阿翁浦港(あおううらこう)を眺められる。個人的には大好きな宿なのだが、最近は人手不足でランチ営業はやめてしまったそうだ。
この鷹島を含む松浦市はアジの漁獲も多く、アジフライの聖地として売り出している。この島も同様で主にランチでアジフライを前面に出している店も多い。道の駅敷地内にはアジフライのモニュメントまで設置されている。

松浦市 鷹島 旅亭 吉乃や 刺身盛り合わせ 鷹島では魚の養殖が盛ん。それ故、安く美味しい刺身を堪能出来るのだ。

松浦市 鷹島 旅亭 吉乃や 鰤の兜煮

松浦市 鷹島 旅亭 吉乃や 人手が足りず、ランチ営業は行っていないらしい。以前はランチで有名であったアジフライ
【竹崎がに 園】

竹崎かに 園(その)牡蠣フライ定食(有料でご飯を蟹飯へ変更)
竹崎ガニで有名なのが太良町で数年前に訪れた時も蟹を食べるチャンスはあったのだけど、蟹があまり捕れない為、蟹の価格が上がって気軽に食べるレベルではないプライスになってしまっていた。北海道の蟹事情とそれは同じで、ある意味ホッとするのだけど、結局は需要と供給(海の生産量)のバランスが崩れているのだろう。自然環境の変化もあるかもしれないけど、いずれにしても天然物の海産物の宿命であるような気がする。
反対に牡蠣のような食材は比較的価格が安定しており、蟹に比べるとリーズナブルである。ただ、写真の牡蠣だけどメニュー上は結構なプライスだと感じていたのだけど、出てきた個数をみて価格は妥当だと感じた。
ただ、「焼き牡蠣一盛り」という提供は大人数ではいいのだけど、一人でこれを頼んだら結構厳しいので、数個レベルの焼き牡蠣も提供してくれるとありがたいのだけども。まあ、今の時代なので事前調査は必須ということだろうね。
でも、こちらのお店、基本的にボリュームが多い様に感じる。上の写真はご飯を有料の蟹飯に買えたものだからなのかもしれないけど、味噌汁椀と比べて茶碗の大きさと盛りの良さは判って貰えると思う。若者にはありがたいボリュームではあるものの、体重をコントロールしている身としては明らかに多い。困った事に牡蠣フライも蟹飯も美味しいから残すということが出来ないのだ。

竹崎かに 園(その)焼きガキ
【島原 海望荘】

島原 旅館 海望荘

旅館 海望荘 お造り 鯛皮の湯引きが美味であった
海望荘さんで食べた夕食で特に面白かったのが、酢を入れた味付けの鯛兜煮。確かに僅かに酸味を感じるのだけど、とても美味しく感じた。生臭さもなく兜というかアラの部分の美味しさを引き出していた。また、お造りの鯛の皮湯引きもとても美味であった。

旅館 海望荘 イカとタコ

旅館 海望荘 鯛の兜煮 島原の味付けらしく、酢が加えられていたが、その為か生臭さは一切なく非常に美味であった
エピローグ

羽田空港にて 旅の終わりはいつも羽田の夕焼けの様な気がする
現役としては恐らく最後の旅行になるであろうなど感傷的な気持ちになった羽田空港の夕焼けだけど、普段も移動日の最後はこうした時間の航空機を予約することが多く、何度も目にした光景だ。もっとも、数ヶ月後に現役時代最後の遠征も計画しているので、精一杯楽しんでこようと思う。
