今でも気温はそれなりに高いけれど、湿度は例年並みに下がり、朝晩は涼しくなってきた。そんな頃に収穫を迎えるトウモロコシを買い求めに、仁木町へ行ってきた。
お盆休み故に混雑も多いと考え、少し頭が重かったけど朝食を食べて早々に出発した。札樽道を使ったけど、海沿いは走らず赤井川を抜け、銀山を経由して目的の店である紅果園さんへ。お店は余市から向かえば一番遠い場所にある。仁木町は果樹園をはじめ、国道沿いには直売店も多い町並みなのだが、そうしたフルーツ街道を通り過ぎ、余市川を渡ったところにある。
こちらの店では昔ながらのトウモロコシも売られていて、これを売りにしている店でもある。正直なところ最近の所謂スーパースイートコーンは、確かに甘さはあるけれど、歯応えが無くなり、味も甘さだけが目立ち、トウモロコシの味が薄いので嫌いである。
写真のゴールデンクロスバンダムが盛んに栽培されていた後に出た品種くらいであれば、まだ特有のもちもち感もあったけど、ピーターコーンが出た位から、逆に不味い食べ物だと感じるようになったくらいだ。勿論、好みもある話ではあるけど、そうした甘さだけが目立つ品種のみが市場にあるというのもおかしな話だ。
ただ、今回のこのクロスバンダムは収穫して直ぐに食べないと、味が極端に落ちるそうだ。昔から、とうもろこしは”朝もぎ朝茹で”が良いと言われているのは、こうした品種の話で、最近の品種は数日おいても糖度が落ちていかないそうだ。逆に言えば、そうした特性があるから昔ながらの品種は産地消費しか望めないのだろうな。
この味が落ちる傾向も気温が高いと顕著らしく、涼しくなった頃には僅かに市場に流れるようだね。もっとも、札幌まで来るとは思えないがね。ちょっと距離はあるけど、こうした昔の味を味わいたいという事であれば、やはり産地まで向かうしかない。
海鮮であれば、お金さえ払えば札幌市内でも上等の物が食べられると思うけど、こうした作物はそういうわけにはいかないのだ。まあ、1本1000円でも売られるなら、茹でキビを大量に買い求めて、僕が売るがね(笑)