秋の気配

空の雲は秋の気配を感じる

空の雲は秋の気配を感じる

土曜日の夜は、今は離ればなれになっている古い十勝時代の仲間が帯広に集まり、BARの店主も交え、昔話やお互い歳をとったなどという話に花が咲き、午前2時に解散するというロングランの酒席であった。僕は時間調整の為に5時から呑んでいるので、9時間も酒を飲んでいることになる。


集まった仲間は境遇も全く違うし、仕事も基本的に全く関係がない。その当時、お店で出会ったというのが唯一の接点だろう。でも、奇遇な事に昨夜のメンバーは還暦を迎えたBARのマスターを除き、生まれは同じ年なのだ。だから、昨日の席はある意味で理想的な同窓会だったと思う。普段であれば、午前2時などとても耐えられず、BARのカウンターで爆睡しているところだけど、昨夜は多少の眠さはあったにしても、あの長時間飽きもせず、最後まで酒を呑み、話をしていたと思う。流石にこの時間まで呑み、早朝に目が覚めるわけはない。それでも8時に起床し、9時には出発したのだから良い酒だったんだろうね。

基本的に日曜日は釣りをしない主義なんだけど、せっかくの十勝なので近場で竿を振ろうと思っていたけど、9時に宿を出発は正直遅すぎである。まあ、夏枯れという部分もあるし、時期的にはカラフトマスが本命の頃である。川はそれほど期待出来るわけじゃない。ニジマス狙いであれば、大丈夫だと思うけど、狙ってニジマスは釣れない人間だからね。やはり、この時期はカラフトマスが本命なのだ。

ただ、今年の夏は西表島へ行くために夏休みは使ってしまった為、例年恒例のカラフトマス遠征はちょっと出来ない。それは西表島へ行くと決めたときに判っていた事なので仕方はないけど、そういう年に限ってカラフトマスが好調だという。まあ、釣りへ行ける云々の話でいえば、金曜日の午後に半休を入れれば何とかはなるのだが、僕にとっては今時期からせいぜいお盆までが旬。でも、出来れば出来るだけ早い方がいい。人は少ないし、魚はフレッシュそのものだからね。

まあ、それはさておき、9時に出発して直帰すれば、昼過ぎくらいには帰宅出来たんだけど、何を思ったのか上士幌を経由し、三国峠を通り、そのまま日本海へ抜けて帰還した。札幌から帯広は約200kmというところだけど、今日の走行距離は470km(笑)。殆ど知床から帰るのと変わらない距離を走り抜けてきたのだ。それも、安い海鮮丼でも食べて帰ろうかというくだらない理由でだ。ガソリン代を考えると、美味しいけど高い生ちらしなどを食べた方が安上がりである。

ただね。お金だけじゃ得られないものもドライブには多いんだよね。十勝から上川を経由し、日本海へ抜けるとなると風景も大きく変わる。何度も立ち寄った事のある三国峠も、あの深い森を見るだけで僕は価値があると思う。単に通過するだけでは、勿体ない場所があるのだ。もっとも、今回はお盆時期ということもあり、めぼしい場所には多くの車があったので、立ち寄った場所も札幌近くになってからだ。

そんな一枚が茨戸の河川敷で撮影した今日のサンセット。気温も一段下がり、空の雲もそろそろ秋を感じさせるそれであった。カラフトマスと前後するように、そろそろアメマスの遡上もはじまる頃である。今後の雨には注意が必要だね。