ニセコ高原のネマガリタケ2

旧国設ワイススキー場跡が僕のホームだけど、ニセコ山系はある程度の標高があれば何処にでもネマガリは生えている

先週に引き続き、ネマガリタケ(チシマザサ、ヒメタケ)の採取を目的にニセコ高原を訪れた。先週は豪雨且つタイミングが早いという感じではあったけど、この手の山菜は伸びるのも早い。先週も開けた場所ではネマガリタケの採取が出来たので、今回はタイミングがちょうどいいとの判断だ。ただ、外出自粛とアナウンスされている最中に、こうした野遊びがどうか?という話になる事もありそうだけどね。個人的には外出云々は人の流れを止めたいという都市部での話で、こうしたフィールドについては基本的には問題はないとは思う。

但し、現地でデイキャンプの様な宴会を行ったり、一台の車に複数同乗して向かったりなどという場合はかなり怪しいだろうし、地方の方は感染者が蔓延しているであろう札幌在住者を良くは思っていない。この為、遠征先で店に立ち寄ったりなどはしないし、行くなら単独でしか行く気もない。ただ、遭難などのリスクを考えると単独アタックも褒められた話ではないのだけど、とりあえずは感染症の対策が最優先だろうね。

話は横道にそれたけど、結果的に今回は個人的にはまずまずの収穫だったと思う。冷静に考えると伸びた若芽が殆ど皆無だったので、本当に出始めという感はあるけれど、その分、虫食いも少なく、上等なネマガリタケが採取出来たと思う。ただ、想定以上に日中の気温が上がり、吸血昆虫もかなり出始めている。到着時の涼しい時間は問題無かったけど、遅い時間にはちょっと山登りをする気にはなれない。

イワオヌプリの山頂だけが雲に覆われていた

イワオヌプリはニセコ山系の中で、もっとも若い活火山ということはともかく、比較的端正な姿の山が多いニセコの中で、独特の荒々しい男性的な山と感じる。写真は旧ワイススキー場の西側から撮影したもので、昔はよく訪れていたスキー場である。かつてのロッジなどは既に倒壊しているけれど、その山容は昔と変わっていない。

ワイスホルンは標高は1045mとそれほど高い山ではないけれど、ほぼ全山がネマガリタケで覆われているようで、登山道的には旧スキー場の第三リスト降り口くらいまでがネマガリを伐採しているようだ。Google Mapの航空写真を確認するとそれは顕著なのだが、そうした事情があり夏期に山頂へ到達するのは基本的には無理そうだ。何故無理かというと、下の写真にあるような竹藪を、山頂までの直線距離で500m進める人間がいるのか?という事。

ニセコも場所によりけりだろうけど、基本的に太く甘いネマガリダケの産地だと思う

僕は訪れた事はないけれど、ニセコ山系では神仙沼の周辺が抜群に太いネマガリタケが採れるそうだ。また、父親の知人に頂いた暑寒別産のネマガリタケも、太さは優に500円玉を超えていた。太いネマガリタケは食べ応えもあるし、柔ければ食感も楽しめる。ただ、タケノコも美味しいのは先端部分なので、単なる太さだけはあまり意味がなく、太く短く新鮮な物というのが前提ではある。

相変わらずの藪は、筋肉痛の原因になる

今回のタイミングは良かったようだ。

数が多いとは言えないけど、登山道脇にはコシアブラが生えている

ニセコ高原ではコシアブラの姿を少なからず見かける。但し、沢山採取出来るかというと、それはちょっと微妙だろう。もしかすると登山道だけを徘徊すれば、それなりにあるのかもしれない。個人が節度を持って、少し食べる分を採取するレベルでは生えているけど、タイミングも難しいから本命では割に合わない山菜とはいえる。

今回はほんの僅か摘んできたけど、相変わらず香りが良い山菜だと思う。実はコシアブラについては今年も採取しているけど、少し時期が早く、更に小さな芽を少し摘んだレベルなので、サイトにはその事実は公開していない。ただ、香りについては小さな芽とはいえ強烈で、天ぷら種としては個人的には最高の部類だと思う。

標高が高い為、筆穂のコシアブラも見かけた。

下山する道中、羊蹄山とアンヌプリを望む

タケノコの食べ方その1 炭火焼き(今回は成形炭だが・・)

普段であれば居酒屋さんに持ち込み炭火で焼いて貰う事が多いのだけど、緊急事態宣言での休業となっており、先週に引き続き、成形炭を用いてネマガリタケを焼いた。香りを楽しむという意味では、炭焼きが一番だと思う。

タケノコの食べ方その2 茹でてマヨネーズなどで

茹でたネマガリタケはそのままマヨネーズなどで食べても美味しい。特に鮮度の良いものは、こうした単純な食べ方が美味しいものだ。その他、煮付けや炒め物、味噌汁などで食べても美味しい。

タケノコの食べ方その3 天ぷら 量は食べられないけれど、個人的には一番美味しいと感じる。但し、揚げるのは生に限る。茹でたタケノコでも不味くはないけど、食感が変わってしまう。

個人的に一番美味しいと感じるのが、ネマガリタケの天ぷらである。生を使う事でシャリシャリとした食感が楽しめる事と、甘さが一番引き立つ調理法だと思う。ポイントは鮮度の良い生を使うという事で、茹でたネマガリタケでは魅力が半減する。

タケノコカッター 新潟のエーステクノ社の製品 僕にとっては必需品だね。

今日のルートはこんな感じ。丸腰で入ったら、間違いなく遭難している。

毎年の様に遭難者がでるのが、このネマガリタケの採取である。数メートル藪に入っただけで、道路は見えなくなるような藪の連続なので、何も考えないで入れば間違いなく遭難する。僕の場合は二台のGPSが鳴り物代わりの遭難防止策で、二台などは故障や電池切れに対する保険だ。ただ、多くの人が行っている鳴り物も有効だと思うので、一台欲しいと思う。

しかし、そういえば6月は道央道南のヤマメ解禁だね。流石に今年は人出は少なめだろうけど、ヤマメ釣り師が大人しくしているとも思えない。ま、ヤマメ釣り師に限らず、釣り人は魚が釣れるかどうかが判断基準なので、社会的にどうかというとあまり褒められた人種でへないのも確か。勿論、それは僕についても同じではあるのだけれども。

2 件のコメント

  • お穂さしぶりです。
    いやはや、立派なタケノコですね。
    こちらは、一応定年退職と嘱託再雇用に伴い、引っ越しなどで5月はドタバタでしたが、ちょうど天候も悪い週末が多くヤキモキせずに済みましたがね。
    はい、ヤマメ釣り師は大人しくしておれず、一泊で道南へ行ってまいりました。
    初日は天候にも恵まれ、AN川、AN川、翌日は雨の中FR川などで釣りをしてまいりました。
    昨年、今年は水が出ていないらしく川筋は変わっておりませんでしたが、川が浅くなったのと、ヤマメが小さくなったのが印象的な今年の解禁でした。
    しかし、緊急事態とはいえ、やはり週末くらいは山川に繰り出し良い空気を吸っていたいものです。
    幸い趣味は自転車、川釣り、僻地キャンプですので、今年も細々と続けていきたいと考えております。

    追記:マクンベツ以北の豊平川の河畔林は川岸を除きほぼ消滅しましたね、洪水対策のプール堀のためのようですが、暗い気持ちになります。

    • ZENさん

      ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。
      お仕事の方は一区切りと言ったところでしょうか。遊んで暮らせるとは申しませんが、ご定年される年齢から10年くらいは、まだまだ身体が動きますし、自由な時間も増えると思いますので楽しんで頂ければと思います。

      豊平川は暫く工事が続いていますが、下流域は醜い状態になりましたね。合流点付近はサイクリングロードから水面が見えるようになってしまいました。都市部の河川故、致し方ない理由もあるのでしょうが、感覚的には川を触りすぎです。

      緊急事態宣言については、飲食店やイベントなどへの休業や時短などの指示が出せるという意味では不要とは言いません。ただ、エビデンスが曖昧なままに運用をしていますし、無茶な事を平気で言うのも事実なので、自己責任で活動されるのは問題はないと思ってます。

      特に野外フィールドでの遊びは、ソロであればコロナに関しては問題はないと思います。でも、コロナに関してはというのがミソで、熊が出るような場所にソロで行くというのもどうしたものかと思いますので、それらを総合的に考えないといけませんね。

      まあ、とはいえ、野遊びはやめられません。釣りであろうと、自転車であろうと、山菜であろうと自宅に居るということが苦手な人種なのでしょう。