例年のこの時期は降雨タイミングにもよるけど、道東の河川で遡上アメマスを狙うと決まっていた。ところが昨年から海での魚影が薄れ、当然ながら河川に遡上する数も激減してしまった。今年の夏も何度か海を彷徨ってみたけど、釣果は全盛期に比べると話にならない。理由はともかく、この地のアメマスが激減してしまったのは間違いはないようだ。
この釣りは産卵が終わる頃から初冬の間に多くの釣り人が集まる。実際、この頃の方が魚はポイントに溜まり、釣りやすい事もあるのだろう。ルアーでも釣れるけれど、この時期はルースニングの釣果にはとても適わない。ある意味、フライマンの釣り場と言えるほどであった。
もっとも、釣れる魚は細い個体が多く、婚姻色を残した個体が殆どである。タイミング次第では光った遡上直後の個体もいるけれど、ルアー師である僕が一番楽しいと感じるのは、お盆を過ぎた増水後のフレッシュランである。産卵前故にウミアメの様な太い個体が多かったし、銀色に光る魚体は文句なしに美しい。また、これらのアメマスは流速の速い瀬につくことが多く、岩盤のスリットなどからルアーを引ったくるファイトはこの時期だけのものだ。
数年前にはそんな釣りが約束されていたけれど、昨年今年の海を考えると今年も期待出来そうにはない。勿論、釣り歩けば何処かに群は居るであろうけど、やはり個体数が少ないと釣果も激減してしまうのだ。
そんな事もあり、今年は早秋の遡上アメマスはアタックすら予定をしなかった。更に東へ向かえば、遡上個体も多いであろうけど、なかなか気持ちの切り替えが効かない。それに湿原流は今時期はまだ吸血昆虫が多く、やはり寒くなってから釣りたいと思うのだ。雰囲気もその方が好きであるしね。
そんな事もあり、勤め人にとって貴重な三連休も特に釣りに行く予定を立てていない。ニジマスなどの魚を釣らない僕にとって、釧路界隈の遡上アメマスを中止してしまうと、正直この時期は他に釣るものがないのだ。それも釣り師としてどうかなとは思うけれど、釣りは自分のスタイルで自分のタイミングでというスタンスだから、たまには何もしないオフのシーズンがあってもいいのかなとは思っている。三連休については、釣友からは軽いお誘いもあったのだけど、釧路界隈の現状を考えるとどうしてもアタックする気持ちになれない。
ただ、大雪山の紅葉がそろそろ良くなってきたという事もあり、写真撮影にでも行ってきたい・・・そう考えていたところ翌週も所用で旭川へ行く予定になっていることを思い出した。流石に2週連続同じ町へ向かうというのも面白くないので、あえなく大雪山も中止。さて、どうしたものか。埠頭でチカでも釣りましょうかね(笑)