Huawei P9のカメラ画質

スマホなのにツインレンズ仕様のHuawea P9

スマートフォンをHuawei P9 へ切り替えて、２週間ちょっとが経過した。ヘビーユーザーではないので、スマホではメールを確認したり、SNSやWebで調べ物という使い方が主体だけど、スマホの機能として利用頻度も多いのがカメラだと思う。

Xperia Z1も発売当時はカメラ性能を売りにしていて、確かにそれまで使ってきた機種よりも写りは良かったと感じたけど、それは３年前の話で、少なくともコンデジよりは写りは劣っていたというのが僕の評価だった。

今回の機種については、ライカと共同開発云々という説明がなされていて、カメラを売りの一つにしていたけど、僕はある程度の画質であれば、スマホに多くは求めないというスタンスだ。でも、確かに常に持ち歩いている機器だから、何処でも写真が撮れるというメリットがあるし、SNSなどの投稿も即行えるのはデジカメには出来ないから、スマホが便利である事には間違いない。

ところが、このスマホを使ってみて、写りは想定以上に良好な事に気がついた。ネットのレビューなどでも、カメラ比較なんて事はしているけど、それはあくまでもスマホ同士の比較が殆どで、自分の使い方を考えるとあまり参考にならない。

そこで手元の機器である富士フイルムのX20、ニコンのAW130と、遠景撮影を行い画質を比較してみた。それが下の３枚の写真。カメラにより画角が違うので、厳密なテストでは勿論ないけれど、広角側で景色を撮影したという場合にどれくらい違うかは参考になる筈だ。

Fujifilm X20　クリックで実ファイル

NIKON AW130　クリックで実ファイル

Huawei P9　クリックで実ファイル

WBはオート、三脚を使用し、ピントは山の上の鉄塔を狙っている。ようするにレンズ中心の画質を比較しようというもの。色合いについては、絵作りやWBのアルゴリズムで変わってしまうので、個人的にはあまり気にしていない。後から補正で何とかなるレベルだからね。とはいえ、NIKONの色は一眼レフ時代からそうだったけど、色温度が高い方にシフトする傾向にあるようだね（結果的に黄ばむ傾向）。

比較しやすいように、等倍で切り取った画像を並べたのが下の写真。

等倍切り出し　クリックで720×540サイズ展開

RAWから現像するという前提であれば話は変わってくるけれど、JPEG出し専用機と考えた場合、AW130の画質はちょっと宜しくない。X20はハイクラスのコンデジに分類されるから、それとの比較はともかく、Huawei P9と比較しても、解像感、立体感が劣っている様に見えてしまうのだ。

ちなみにAW130は光学系が屈折系なので、画質には不利は不利。そういう原理的な事はさておき、感心したのがHuawei P9の描写力。ぱっと見の見かけが良いように、エッジへのシャープネスは多めだとは思うけど、出てきた絵がこれであれば無加工でも十分使えそうだ。

ちなみに、これは写真中心部だけど、レンズ周辺の画質はAW130は圧倒的に悪い。

撮影画像右端の等倍切り出し

これは、等倍まで拡大した場合の話なので、普通に写真を楽しむのであれば、「だから、どうした？」というレベル。ただ、Huawei P9のカメラはこのテストだけに限れば、AW130より写ると言えるかもしれない。勿論、これとて画像を拡大しての比較だから、だからどうした？とも言える結果だけど、少なくともHuawei P9のカメラは同じ様な条件であれば、廉価なコンデジと同等以上に写るカメラだとは言えると思う。

勿論、暗所などISO感度の上がる場合などは、センサーサイズやアーキテクチャ、ソフト面でのノイズリダクションなどにより性能差が出てくるので、違いはあると思う。但し、AW130が悪いと言っても、ポスターサイズで紙焼きするなどの使い方をしなければ通常は判らない。

それでも、JPEGの絵作りは、富士X20>Huawai P9>>AW130かなとは思う。勿論、好みもあるけれど、やはり防水カメラは画質が悪いという例かもしれない。でも、濡れてしまうような場所で使ったり、場合によっては水中撮影も出来るのだから、十二分に用途があるということだね。

防水カメラで画質も求めるとなると、それこそ同じNikonのNikon1 AW1なんてカメラになってしまうのだから、細かな部分の優劣など妥協するしかないのだ。

でも、そんな比較はともかく、現在のスマホは（流石に全ての機種が良いかは？だが）、確かに画質は馬鹿に出来ない水準に達していると思う。