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沖縄の寒緋桜

沖縄の寒緋桜

先日の沖縄旅行で八重岳の寒緋桜を見物していたとき、殆ど観光客は皆無であったのだけど、開花している桜の近くで若い二人の女性に出会った。

出会ったといっても、別にその出会いが僕の人生を変えるなんて訳がなく、単に記念写真の撮影を頼まれただけの話だ。韓国か中国のお嬢さんらしく、会話は英語。但し、僕は英語はさっぱり判らん。もっとも、写真を撮って欲しいという意味合いくらいは判るので、彼女が差し出したキヤノンの一眼レフを受け取り、撮影しようとしたところファインダーが全く見えない。

あれ?と一瞬思ったけど、ミラーアップされているからファインダーがみえないのだ。早い話が一眼レフなのに、常時LiveView撮影を行っているというわけだ。LiveViewそのものは否定はしないけれど、一眼レフで常時LiveViewを行う使用法はやはり疑問。初めて使ったカメラがデジカメという世代であれば、液晶を見ながら撮影が”当たり前”なのかもしれない。

でも、そうなると一眼レフの意味があまりないんだよね。レンズを通した抜けの良い光学像を確認出来るのが、一眼レフのメリットの1つ。だから、ファインダーを使わないのであれば、LiveViewオンリーのミラーレスでも買った方が幸せになれるというのが僕の意見だ。それなら一眼レフでもLiveViewで良いじゃん?と言われそうだけど、一眼レフはやはりベースがファインダーが売りの1つでもあるカメラ形式なのだから、常時LiveViewはやはり使い方に違和感やシステムの無駄を感じてしまう。

歴史のある一眼レフは、交換レンズが揃っているという意味では今でも魅力的なシステムだけど、今回出会った旅のネーチャン(先ほどはお嬢さんだったのにね:笑)がそんな事を考えているとは思えない。だって、LiveViewでのAFポイントがとんでもない端に設定されていて、とても人に写真撮影を頼む状態じゃないんだよね(笑)。も判らない人が撮影したら、桜と顔がフレームの真ん中にあっても、頭上のしかも端にある電柱に止まっている雀やカラスにピントがあうような設定なんだもの(笑)。

まあ、何とかボタン操作でAFポイントを変更し、撮影はことなきを得たけど、最近大手メーカーの一眼レフ販売戦略に恐れ入ると同時に、キヤノンもニコンも何だかんだ言っても保守的なままかなと思った次第。だって、本来はそういう旅人に合ったカメラを本気になって開発し提示すれば、売れると思うからね。でも、キヤノンやニコンがそれを行わないのは、過去資産があると同時に重荷になっている部分が大きいような気がする。でも、本音は利益の大きい一眼レフの市場を減らしたくないということでしょうか。でも、一眼レフの市場は無くなる事はないけれど、爆発的に誰しもが所有するという商品じゃないのも確か。デカいし、重いし、絞りって何じゃ?という人が使っても意味ないでしょうから。

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昔から一眼レフを使っている人に多いんだけど、ミラーレスという商品群が嫌いな人が少なからず居る。Facebookでその手の話になったとき、ミラーレスは流行だけで、所詮オモチャに過ぎないと断言した人間もいたくらいだ。でも、そういう意見を聞いて呆れてその後は何も言う気がなくなった。自分の考えが全てで、他は否定。こんな事を書くと、反感を買うかもしれないけど所謂団塊の世代に多い(勿論、全ての人ではない)発想のような気がするのだ。

もっと書くと、Window VS Macintosh、あるいは身近だとAndroidスマホ VS iPhone の図式の中で、自分の使っている物が一番で違う物は欠点だけを言うような人間ね。でも、今は知らんけど20年くらい前は、Apple製品の愛用者の方が排他的な考えを持つ人が多かった様な気がする。Macこそ理想でWindowsは糞だみたいな事を他人に吹聴しているタイプ・・・。

元の話から逸れてしまったけど、今回のLiveView事件?を経験し、製品の選択や使い方は千差万別だろうけど、歪んだ構図が見え隠れしていると強く感じた次第・・・。