2014年総括(前半)

11月 十勝川の帰り道に長沼で

11月 十勝川の帰り道に長沼で

早いもので既に12月中旬にさしかかろうとしているけど、今年は後半の忘年会をかねた日本海への遠征をのぞき、釣りの方は遠征予定はない。12月1週目は十勝川と思っていたけど、11月最終週とその前の週を合計するとちょうど20本の釣果を得られた。この数は数年前であれば悪くもなく良くもないというレベルだけど、今年や昨年の十勝川であれば上々の釣果だと思う。

80アップを狙うという意義はある川だけど、やはり11月と12月は厳しさが全く違うのだ。朝の冷え込みやライントラブルにおいても、11月が暖かい年であったから尚更のこと。ナイロンラインに換えればトラブルも減るけれど、恐らく釣果は同じ活性であったと仮定しても半分以下に落ちると思う。

それはさておき・・・

年末近くになったので、人並みに今年の釣りを振り返ってみることにしたい。1度では少し長すぎるエントリーとなるので、とりあえずは8月までの釣りを時系列で振り返ってみた。後半は日本海のウミアメ釣りが終わってから振り返ろうと思う。

1月

厳寒の網走湖

厳寒の網走湖

久しぶりに今年の釣りは網走湖で開幕戦を迎えた。トラウトアングラーの場合、日本海のアメマスという場合が多いのだろうけど、今年は仲間が久しぶりに渡道してワカサギを釣るという予定を聞いていたので、それに乗じた遠征となった。かつての網走湖はクリスマス前後の土曜日が解禁日であったけど、近年は結氷が遅れる事が多く、今年の開幕も正月明けの5日。

解禁当初は四桁釣果も珍しくなく、それは過去に何度か経験している。ただ、訪れたのは解禁より2週遅れた1月18日のこと。流石にそこまでの釣果は期待していなかったけど、仲間に場所を譲ったりして適当に釣っても4束は釣果が上がったから良いアタックだったと思う。ただ、この釣行の日、網走湖の湖畔では車載計では氷点下23度を記録していた。流氷接岸前にこれだけ寒くなるのも珍しいのだが。

網走湖のワカサギ

網走湖のワカサギ

2月

胆振沖のサクラマス海域

胆振沖のサクラマス海域

室蘭に住む釣友から誘われ、室蘭沖のオフショアフィッシングでサクラマスを釣った。本当はソウハチカレイの予定であったのだが、群が全く居ないと急遽サクラマスを狙う事になったのだ。胴調子の柔らかいグラスロッドでバケをしゃくったのだが、この釣り向きでは全く無かった。軽くしゃくってもロッドが柔く、バケが動かないのだ。そんな初めてのサクラマス釣りであったけど、釣果を得ることが出来たのは釣友のガイドと運があったからであろう。

胆振沖で釣れたサクラマス

胆振沖で釣れたサクラマス

4月

フレッシュ開幕戦は極東へ

フレッシュ開幕戦は極東へ

昨年の十勝川が不調だったこともあり、春も厳しい事が予想された十勝川。この為、春の鱒釣りの開幕戦は極東地方のアメマス釣りとなった。ところが予想外の不調に遭遇し、早朝早く、比較的調子の良かった十勝川河口へUターンを行った。僕が訪れたタイミングは釣果は良いとは言えなかったけど、何とか魚の顔は見ることが出来たので結果的に良しであろう。

極東がふるわず、十勝川まで引き返してきた

極東がふるわず、十勝川まで引き返してきた

5月

今年の阿寒湖は島の状況は上々だったと思う

今年の阿寒湖は島の状況は上々だったと思う

5月の阿寒湖を訪れたのは2週目のこと。解禁直後を狙う仲間も多いけど、僕は気温が少しでも上がる2週目以降にアタックすると決めている。それでも5月一杯は降雪の心配もある山上湖なので、場合によっては雪の中の釣りとなる事も多い。ただ、アメマスもそういった日は極めて反応は薄い。厳寒期でも釣れるアメマスだけど、やはり相対温度が下がると活性は著しく低くなる時期である。

そんな今年の阿寒湖は最初北岸へ渡船を行ったのだが、反応があったのは朝一番のみ。途中、反応が全くなくなり、大島へ渡船。これが当たった様で湖水へディープウェーディングを行い、沖を狙うフルキャスト。魚が溜まっていたのか悪くない反応があった。また、途中までは土曜日だというのに釣り人は僕1人で貸し切りであった。

阿寒湖のアメマス

阿寒湖のアメマス

年に1度だけ西別川を訪れる ちょうどオオバナノエンレイソウが咲く頃に

年に1度だけ西別川を訪れる ちょうどオオバナノエンレイソウが咲く頃に

西別川の最上流域だけは、今でも年に1度訪れる様にしている。本来は初夏の頃が気持ち良いのだが、7月を過ぎるとヤマメが解禁になる為か急激に魚影が少なくなるという現実もあり、釣行は全て5月後半から6月上旬にかけてである。この時期はアメマスも遡上物が流域に姿をみせることも多いのだが、近年は下流の捕獲施設より上流には遡上させないようにしていると聞いたことがある。

それでも釣り人の少ないこの季節は天候に恵まれれば、道東の渓流らしく楽しい釣が出来ると思う。また、居着きのアメマスでもそれなりの型物も生息しているので、ウルトラライトタックルでは少し荷が重いかもしれない。

西別川のアメマス

西別川のアメマス

7月

今年の然別湖は解禁直後の予定が強風で中止となってしまった

今年の然別湖は解禁直後の予定が強風で中止となってしまった

然別湖は現在は年に二度ほど特別解禁と称して釣りが出来る環境にある。一時期の全面禁漁より前進した状態ではあるけれど、この湖水で釣りをするには、それなりのコストを支払う必要がある。ただ、釣り人のプレッシャーを一定にするという意味ではボート(一部は上陸可)釣りに限定するという事を考えると、管理コストもかかるわけであり入漁料やボート代の負担は仕方がないことであろう。

この湖水はオショロコマ(ミヤベイワナ)とニジマス、ウグイやサクラマスなどが生息している。釣りの対象はオショロコマとニジマス、そしてサクラマスだ。釣り的にみたとき、ニジマスの方が楽しいと思うけど、僕が狙っているのはオショロコマのみ。但し、釣りという点で言えば、オショロコマは引きも弱く、また水温によっては深場を探る必要もあり、あまり面白いものではない。

僕がこの湖水を訪れるのは、湖水型オショロコマの美しい姿をみたいからである。特に深場に多いブルーバックと言われる背中が青いタイプは、体側の銀鱗に散らばっている赤いルビーのような朱点と共に非常に美しい魚である。

然別湖のオショロコマ

然別湖のオショロコマ

初夏の太平洋岸は海況こそ良かったが魚影が極端に少ない

初夏の太平洋岸は海況こそ良かったが魚影が極端に少ない

盛夏のアメマス釣りはもちろん太平洋岸のウミアメ釣りである。ところがここ数年、急激にアメマスの姿が減っているのが釧路から十勝にかけての海岸線である。理由は色々言われている様だが、本当のところはわからない。ただ、晩秋の頃に遡上するアメマスも非常に少なく、暫くは昔のような釣りが難しいであろう。

そんなタイミングにも関わらず、僕も数回サーフでフルキャストを繰り返したけれど、本命のアメマスどころか外道のサクラマスでさえロッドを曲げることはなかった。正確には40cm程度の小型アメマスは何本か釣れているのだが、ロッドをバッドから絞り込み、ドラグをならすようなアメマスが釣れないということだ。

勿論、少なくなったとはいえ何処かには居るであろう。ただ、その場所を探すのはかなり運に左右されるような気がする。写真のアメマスは釧路周辺の状況が悪すぎ、厚岸まで遠征して釣れたアメマスである。頭の傷は網によるものだろうか。ただ、釣れないお陰で昔から行きたいと思っていた十勝の海岸線を巡ることが出来た。

この地方の海岸線は広大なサーフが続いているけど、比較的自然が保たれているので海岸線は多くの花が咲き乱れている。北海道では小清水の原生花園が有名だけど、規模はそれに負けたとしても十勝海岸の原生花園は観光地化されていない為、訪れる人も殆どおらずゆっくりそれらの花を眺めるのも悪くない。

太平洋のアメマス

太平洋のアメマス

十勝の原生花園はハマナスの群落が特に見事である。

十勝の原生花園はハマナスの群落が特に見事である。

夏の阿寒湖

夏の阿寒湖

阿寒湖では渡船にお世話になることが多いけど、その渡船用の船をチャーターしてアタックするのが、夏の阿寒湖である。水温が上がる頃にワカサギの群を追うアメマスを狙った釣りである。この為、釣れるアメマスは長さよりも体高が高く丸々太っている個体ばかりである。

年によって釣果にムラはあるけれど、近年は使うルアーと釣り方が決まってきたので、行けば間違いなくある程度の数は釣れる様になった。そうなると狙いは大型ということになるけど、こればかりは運が左右されるので狙って釣るというわけにもいかない。

ワカサギを飽食しているのか、長さよりも幅が広いアメマスばかりだった

ワカサギを飽食しているのか、長さよりも幅が広いアメマスばかりだった

8月

知床半島を流れる渓流

知床半島を流れる渓流

今年の夏は休みの関係もあり、カラフトマスへのアタックはお盆前に行った。例年、数が出るのは8月下旬から9月に入ってからということは承知しているけど、僕は黒くなったカラフトマスには正直興味はない。沖合を回遊するギンピカのカラフトマスの釣り味を知ってしまうと、色づいた魚には興味が持てない。それだけフレッシュのカラフトマスはスプリンターなのだ。

ところが今年はカラフトマスの群がほぼ皆無状態であった。僅かに1匹、モイレウシ川の河口近くで姿を見ただけである。数釣りが出来る時期ではないけれど、先端部の何処かには群は岸よりしているというのが例年のパターンなのだが、今年については何処へ行ってもアタリどころか魚の跳ねすら目撃することもなかった。

そんな知床遠征であったけど、オショロコマだけは例年通りそれこそ溢れるほど川に生息していた。この魚もルアー向きとは言えないけれど、やはり赤い朱点は美しい魚だったね。

知床のオショロコマ

知床のオショロコマ

カラフトマスの姿は皆無であった

カラフトマスの姿は皆無であった

2014年12月21日追記 2014年総括(後編)はこちら

2 件のコメント

  • こんにちは。
    後半も楽しみにしております(笑)

    • 西別川さん、こんばんは

      後半は暫く出ませんよ。ある意味、ネタに事欠いて書いているような記事ですし。過去の思い出話は良いものですが、振り返ったところで糧になるわけじゃないですからね。

      特に私の場合は・・。