2017 Spring ephemeral

靄がかかると、春でも冬の佇まい

渡島半島の日本海側では、カタクリが最盛期

広葉樹の多い道南地方は、この時期、林間にはカタクリやエゾエンゴサクなどのスプリング・エフェメラルが咲き乱れている。木々の葉が伸びる前に開花し、夏前に地上部は枯れ、次の春まで地下で過ごす種類の植物をスプリング・エフェメラルというらしい。

そんな蘊蓄はともかく、今時期の林間は明るく、春らしい季節である。そんな明るい林間に咲く花は、どれも可愛く美しい。

エゾエンゴサクも混じって咲いていた

道南の広葉樹林は、カタクリの群落で色づいている

数匹、こうした感じのイワナが釣れた

まだ、左手は完治しているわけではないのだが、リールを巻くレベルであれば問題はない。心配なのは、渓で転んで治りかけの指を痛める事である。そんな心配をするのであれば、自宅で静養していればと思うけど、この季節はやはりフィールドに出かけて春を満喫したいと思う。

山の斜面も湿り気があるのだろう。カエルが時折飛び跳ねている

アズマイチゲ キクザキイチゲの群落

この時期にエンレイソウが咲いているとは思っていなかったが、オオバナノエンレイソウなどは見かける事はなかった。ニセコ辺りだと雪が解けると、林間には白い花を咲かせているのだが、植生が少し異なるのかもしれない。替わりにアズマイチゲが目を楽しませてくれた。

既にエンレイソウが咲いていた

新緑もあと少しであろう

ギョウジャニンニクは少し遅かったが、斜面全体が畑である

ギョウジャニンニクはキノコと同じで、訪れるタイミングが難しい。標高や日当たりによって生育具合は違うと思うけど、それだけ色々な場所を知っているわけではない。それでもちょっとした斜面を探すと、まだ食べ頃のギョウジャニンニクを見つける事はたやすい。

上々のギョウジャニンニク

今回、ギョウジャニンニクを採取した場所は昨年の連休頃、イワナ狙いで入った流域に群生しているのを見つけ、釣友と1年後に狙おうと予定していた場所だ。残念ながら少し訪れるタイミングが遅かったのだが、その群落は見事である。川を遡行していくと、かすかにニンニク臭がするのを感じるほど、斜面はギョウジャニンニク畑となっている。

霞んでいる為、狩場山山系が海に浮かんでいるようにみえる

道央圏へ戻ると、山はまだ冬であった

「ギョウジャニンニクの醤油漬け」レシピはこちら(※漬け方は千差万別。あくまでも参考程度に)