道東は、事実上日本の東端であり、一番朝が早い地域である。この時期、4時半前には太陽が昇り、1日が始まる。釣り師にとっては、睡眠不足に悩ませられるシーズンの到来である。まだまだ、山には雪が残り、桜の開花もまだまだ先であるけど、冷涼な大地には湿原が広がり、アメマスの魚影も道内屈指の濃さを誇る。そんな道東の釣りも5月の連休を迎える頃、終盤戦となるシーズンが多いようだ。
ハイ・プレッシャーの釣り場では、薄暗い時間帯がある意味ベストの時間と言えるけど、釣り人の少ないエリアで釣りをしていると、太陽が昇り、水面に朝日が差し込んでからの方が活性が高くなると思う。今回の遠征でも、そう感じたけれど、薄暗い時間に喰ってくるアメマスも勿論いる。厄介なのが、この時間に写真を撮影しようとすると、ストロボが必要になってくるのだ。スタジオの様にセッティングされたストロボ撮影は、素晴らしいと思うけど、コンデジのストロボ撮影は正直極力避けたいと僕は思う。
風蓮湖の畔に位置する今回の宿は、野鳥や鹿などの宝庫である。望遠レンズを対岸に向けると、湖岸近くで餌を食べている鹿の群れに出くわした。普段は道路近くに出没する蝦夷鹿だけど、こうした景色を見ると、景色に溶け込んでいるなと感じる。それでも、一昔前から比べると、鹿の生息数は非常に多くなっているそうだ。
十勝川を訪れても丹頂の姿を見かけるけど、やはり広大な湿原や湖沼に囲まれたフィールドで丹頂をみると、モノトーンの額縁に囲まれ、黒と白、そして名前の由来である赤い頭がとても映えるものだ。長い脚で歩く姿は優雅そのものであると思う。
止水、もしくは流れの緩い場所では、リップレスミノーを使う場合が多い。動きをみていると、決して釣れそうとは思えないけれど、実際には僕の定番ルアーとなっている。過去に漁港やサーフ、リーフや湖沼の釣りでも大活躍しているのが、この手のルアーである。ただ、好き嫌いはハッキリ分かれるかもしれないね。リトリーブ抵抗が少ないので、それを嫌う釣り人も多いという事なんだろう。でも、飛んで潜らないという性格を考えると、湖では一つくらい持っていっても損はしないと思う。