2018 オホーツクにて

初日は全道的に大荒れの1日だった

ここ数年の初釣りは、オホーツク海に面する網走湖のワカサギ釣りで開幕を迎える。かつてはクリスマス前後の土曜日に開幕と決まっていたのだが、過去に氷が薄い年があり、解禁が徐々に遅くなってきた感がある。今年の解禁は1月5日であり、大昔に比べると10日ほど遅い開幕となる。
僅か10日位と思う人も多いかもしれないけれど、この10日の違いは大きく、かつては4桁の釣果も珍しくはなかったのだ。

もっとも、今現在でも網走湖の魚影は濃く、誰もが数百匹の釣果を得ることはたやすい場所だ。他の釣り場所でも4桁の釣果を得ることが出来ることもあると思うけど、網走湖ほど安楽(駐車場からポイントは直ぐである)かつ、たやすい(解禁当初は棚が浅く、ポイントを見極めやすい)場所はないと思う。

2日目は天候も回復し、透き通った青空が

外道でアメマスが数本釣れた

網走湖でワカサギ以外の魚が釣れる事も多く、昔はトゲウオ類が多かったが、近年は数が減っているのか針に掛かる事は少なくなった様に思える。その他にウグイ、マブナ、アメマス、稀にサクラマスやニジマスも掛かる事があるが、現在1番多い外道はヌマガレイだろうか。ヌマガレイについては、底バリに来ることが殆どなので、置き竿をして離れる場合は底を十分に切って離れる事が必要だ。小型のヌマガレイであれば、竿を持って行かれる事は少ないとはいえ、数人並んで釣っている場合はお祭りの危険が増すからだ。

湖上で牡蠣を焼く 仲間との楽しいひとときである

網走湖のワカサギ 今年は型が良かったと思う

網走湖のワカサギは、湖水のみに生息する個体と、降海して遡上する個体が混じる。しかし、圧倒的に数が多いのは、海からの遡上個体であり、網走湖の型が特筆すべき大きさなのは、降海して成長しているからだ。チカと見間違うような個体も珍しくはなく、大型の雌はこの時期で既に抱卵していることが多い。好みもあると思うけど、この抱卵ワカサギを食べると、ほくほくした食感と甘さがあり、非常に美味である。

個人的には中型までは素揚げが好きで、大型は素焼きが良い。前者は好みで粉を振ってもいいのだが、素焼きはあまり食べられていないと思うので、大型の個体は試してみて欲しい。また、生でも焼けるが焼く前に半日ほど日干しした方が上手に焼けると思う。好みにより、塩をつけてと思うけど、ワカサギは甘みが強い魚なので、そのままの方が僕は美味しいと思う。

天都山側から呼人へ向かう途中 道路は圧雪アイスバーン

呼人の高台より、女満別方向の夕暮れ

濤沸湖と斜里岳

2日目、仲間と別れたあと、時間があったので濤沸湖まで車を走らせた。今時期は当然ながら草花はなく、枯れた葦やハマナスを目にするのみ。夏のオホーツクでは小清水原生花園など、短い夏に一気に咲く花々が楽しみであるけど、冬はこうした殺風景な景色が魅力的である。特に濤沸湖のあたりは湖水の水脈が複雑で、原野に色々な形を与えている。遠くには斜里岳や知床連山の山々が見え、もう少し先には流氷が姿を現す。

濤沸湖

濤沸湖のサンセット

撮影している時に何か感じる風景があるとすれば、今回は上の写真ということになる。僅かにゴーストが発生しているけど、濤沸湖の水面と背景全景がシルエットとなり、階調も残ってくれた。

濤沸湖のサンセット ハマナスのシルエット