宮城島
伊計島でこの時期の観光情報として、八重岳(名護近く)の寒緋桜を勧められた。本来であれば1週間後くらいから見頃になるらしいのだが、その頃が連日観光客で混雑するとのことで、今時期であれば咲いている木もあるし、観光客も皆無であろうという話であった。
場所は名護や本部に近い。伊計島より本島へ出て高速道路で北上を行った。沖縄本島は北海道に比べれば面積も距離も少ない地なのだが、人口の集中は遙かに上で道路の交通量も多い。このため、思った以上に移動に時間がかかるものだ。
八重岳
寒緋桜はもともと緋寒桜と呼ばれていたらしい。ただ、彼岸桜と思われる事が多いらしく、最近は寒緋桜と呼ばれる、または書かれる事が多い様である。訪れた八重岳のそれは、まだ所々に開花が見られる程度だったけど、観光客も少なく十分楽しめた。ピンク色の濃い桜で八重岳の山麓にある為、冬、いちど気温が下がり、それから暖かい日に開花するそうだ。
今帰仁城
今帰仁と書いて「なきじん」と読む。北海道も難読地名は多いけど、沖縄をはじめ全国でも地名はルビがないと読めない場合が多い。流石に何度か沖縄を旅しているので、今帰仁をはじめとして金武を「きん」と読んだりする程度は判るようになってきた。
今帰仁城跡では好天に恵まれ、グスクから海を眺めると珊瑚礁特有のグリーンが眼下に望む事が出来た。この時期の沖縄は曇りや雨の日が多いのだが、昨年に引き続き、このところの旅は天候に恵まれる事が多い。もっとも、今回の旅は行き帰りで雪の影響を受けたのだが。
浜比嘉島
浜比嘉島は伊計島と同じく、海中道路を経由し、平安座島から東へ向かう橋を渡った島である。浜集落と比嘉集落があるので浜比嘉島という名前らしい。雰囲気的には少し重さを感じる島で、それは神々の住む島と言われていることも無関係ではないのかもしれない。
それはともかく、宿近くの海岸へ降りてみるとちょうどサンセットの時間であった。本島から近くの島であるけれど、やはり島の自然は素朴なのだ。夕日がとても美しい。もっとも、海中道路を渡った平安座島(へんざしま)は多くのタンクが並ぶ石油基地の島である。
ホテル浜比嘉島リゾートは、今回の旅で唯一のリゾートホテルである。個人的には沖縄は小さな宿が好ましいと思うのだが、色々な事情が重なり、その中でも比較的小規模なこの宿を選んだ。実際のところ、宿は快適で料理もこれまたアレンジしているけれど、イタリアンをベースにした料理が並んだ。味も良く、この辺りは評判通りの良い宿であると思う。
ただ、個人的にはバックパック1つで民宿を移り歩くなどという旅に憧れる。勿論、それは時間が許さないけれど、そうした旅は人との出会いや歩いて判る景色も楽しめるのだ。人間嫌いだと自分の事を思っているけれど、それは都会の話であるようだ。沖縄の時間とそうした人々との出会いは、楽しく心地よい。
勝連城
勝連城はその場所を知っていれば、海中道路を本島へ向かう途中にその姿をみつけることが出来る。小高い丘の上に築城されていることが多いグスクだけど、勝連城は駐車場から見上げても、かなり高い場所にそびえ立っている。また、このグスクだけは見学は無料となっている。ただ、このグスクは海中道路近くにあり、観光客も多く訪れる。グスクの階段も人で溢れる事もあるので、ひと気のない写真を撮影したいという事であれば、朝早くに訪れることをお勧めしたい。