2010 春の十勝川

十勝川のランドマーク 厚い雲と雨が断続的に降っていた。
春の大型としては上々の太い魚体。大型ネットの為、魚が小さく見えてしまう。
この時期は、まだまだモノトーンの世界。木々が芽吹く頃、アメマス釣りも終焉を迎える。

ようやく開幕と言った感のある、今回の十勝川遠征。昨年は一週目の週末にアタックしているから、二週間も遅い事になる。開幕が遅かった為、本流域で釣るのは今回が最初で最後となりそうだ。次回は、雪が解け雪代が収まった頃に竿を出すことが出来ればと思っている。

三連休前日の夜、仲間の送別会が札幌で行われた為、翌朝は軽い二日酔いで出発は限りなく9時に近かった。当初、移動日にとも考えていたけれ ど、翌日は荒天の予報であり、短い時間でも釣っておいた方が良いと思い直した。結果的にこれが正解で、二日目は早朝に入ったポイントに魚がおらず、初日の 午後の釣果が遠征の全てであった。

初日、混雑する道東道を池田で降り、先発しているShinya氏へ連絡を取る。既に釣果はBLOGに記されていたのだが、問題は現時点の様子だ。返ってきた答えは、「今は釣れていない」である。それでも、敢えて合流を決めたのは他の釣り人が全く居ないということだった。粘れば一本くらいは出だろうという考えもあった。竿を振り始めて暫くした時、中型が顔を出してくれた。いつの釣りでも、最初の一匹を釣るまでが期待と不安が混じった凝縮された時間だと感じる。

その後、かなりの時間がただ流れ去っていった。要するに釣れないのである。Shinya氏の様子を見ていても、芳しいとは言えない様だ。忘れた頃に50cm前後を追加し、下流へ移動する。先にこのポイントで釣っていたShinya氏から「浅いようで、ルアーを三個ロストした」との事を思い出し、沖狙いに徹する。その狙いが当たったかどうかは、何とも言えないけれど、沖の同じ場所から二度ほどアメマスのコンタクトがあった。一度目が写真のアメマスで、久しぶりの大台である72cmの雄。十勝川の場合、秋は産卵後であり、春も越冬後の痩せた魚体が多いのだが、この時期としては上々の太いアメマスは素直に嬉しかった。しかし、その直後のバイトはとれなかった。油断していた事もあるのだと思う。フォーリ ングで喰ったそれは、一瞬ドラグを慣らし、次の瞬間のフックアウト。逃がした魚は大きいとは言うけれども・・・。