小田原は隣町に研修所がある為、昔から訪れている場所なのだけど小田原城を訪れたのは初めてのことであった。考えるに若い時分では城や草木にあまり興味がなかったという事もあるのかもしれない。今回は同じ神奈川でも横浜よりの場所へ出張したのだけど、出張折り返しの金曜日は早めに解散となった為、アジサイが見頃と報道されていた小田原城を訪れてみた。
現在の小田原城の天守閣は昭和になり再建されたもので、築城後も地震などで何度か倒壊しているようだ。明治時代に城が解体されているのが惜しまれるけど、その後の戦争で城が無事という保証もなく、こればかりは致し方ないとは思う。
神奈川への出張が二週間予定されており、出張中の土日に伊豆へ足を伸ばしてみた。過去に数回訪れている伊豆だけど、最後が2004年と20年近く前になる。河津で早咲きの桜を見て、桜エビの蕎麦を食べた事も覚えているくらい少し前の感覚なのだが、知らぬ間に時が過ぎてしまっていた。
今回は往路はすべて普通列車を用いて下田に向かったけど、特に熱海から先は車外に向けた座席となっているなど(すべてではない様だが)など、踊り子号などの観光列車でなくても時間さえあれば十二分に楽しめる。
今回の宿泊先は小規模な宿ではあったけど、食事の質と量はちょうど良かったと感じた。中には食べきれないくらいの料理をという人も居るのだろうけど、今の僕は品数や量はほどほどで、質だけは上々のものをというスタンスである。
北海道は海産物の宝庫と言われることが多いけど、近年は乱獲でかつては安くて美味しい食材が高級品になっている事が多くなった気がする。シシャモやホッケなどは子供の頃までは大衆魚だった気がするけど、最近では上等なものはなかなか手が出ない価格になってしまっている。それでも美味しいものが多い土地ではあるけれど、今回の伊豆を含め、その土地の魚を味わえるのは旅の醍醐味の一つ。
伊豆周辺では外せない食材の一つではある金目鯛。刺身系は個人的にはさほど評価していないけど、煮付けなどの食べ方では文句なしに美味しいと思う。ただ、コスパはあまり宜しくない気がする。ただ、今回の旅で高価になるのは重さの割に食べる部分が少なく、歩留まりが悪いからという説明書きがあった。確かに頭が大きな割には胴体は先細り且つ短いので、どうしても高価になるのだろう。ちなみに日本人は”タイ”という名称と赤い魚が好きのような気がするけど、この魚は生きて泳いでいる時は銀色をしているそうだね。
ドラマやアニメの世界で舞台となった場所を訪れるのは”巡礼”と呼ぶそうだけど、堂ヶ島もその地の一つだろうか。もっとも、今回の旅ではこの地を訪れる予定は立てておらず、行く先々でバスの路線をみて、行き当たりばったりの偶然で訪れたものだ。
トンボロというのはイタリア語で陸繋島(砂州などで陸とつながった島)のことをいうらしいのだが、展望台からみても堂ヶ島のトンボロは砂州ではなくゴロタ石のようなゴツゴツ感があった。ゴロタ石は釣りでさんざん歩いて歩きにくさも知っており、流石に渡ろうとは考えなかったけど、かなりの人数がチャレンジしていたようだ。
伊豆半島はリアス式海岸が連続する険しい場所だけど、元々は火山島がプレートの移動で本州本土と合体したとされている。この為、風光明媚な海岸線や島が連続している。黒潮が近くを流れる事から鰹漁も盛んだった場所で堂ヶ島の北へ位置する田子などは子供の頃からその名前を聞いたことがあった。
この田子の周辺は地図で見ただけでも入り江などの景色が美しく、是非立ち寄ってみたかったけれど、路線バスによってバイパスを通過するので願い叶わず、次回のチャンスに是非訪れてみたい。
海鮮丼というのは海辺の観光地では定番ではあると思うけど、今回の海鮮丼は値段以上の価値はあった。何よりも土地の魚介類が使われているのが嬉しい。
出張中のプチ旅行の為、日曜日の午後には修善寺までのバスへ乗り、帰りは少し高価だが踊り子号で出張拠点で戻った。その中継地である修善寺駅で全くの予備知識なしで買い求めたのが写真の鰺寿司である。夕食というか酒のつまみに良さそうだと軽い気持ちで買ったのだけど、想像以上に美味しくて驚いてしまった。食べてからネットでこの鰺寿司を調べてみたのだけど、かなり有名な存在の様で並んで買うのが普通で、売り切れで買えない事も当たり前にあるとか。次回、修善寺を訪れて買える保証はないけれど、チャンスがあればまた食べたいと強く感じた品だ。