4月に入っても、妙に疲れが残る仕事が多く、早朝から山に入るという気が起きなかった。遅い出発で道南を目指し、目的の川に到着したのは昼前のこと。先週、仲間が食べ頃のギョウジャニンニクを採取していたので、タイミング的にはどうか?とは思ったのだが、採取しにくい崖上には上物も生えており、採取は苦労した。しかし、帰還の途中、なんとなく予感がして道路近くの斜面を観察すると、丁度良い食べ頃のネギが生えていたりした。結局のところ、マメに場所を探す努力とタイミング次第ということだと思う。
一応はライトタックルを積み込み、川歩きの用意をしたのだが、結局は二カ所だけ堰堤を攻めてみる。そのうちの一つは、過去にはこの時期に大型のアメマスを釣り上げた事もあるけれど、これもタイミングである。その意味で堰堤はアプローチがしやすければ、結果が出るのが早い。過去に堰堤一発勝負と呼んでいた釣り方だが、残念な事に大型の姿は見えなかった。かろうじて、小型の岩魚が喰いついてきたが、後は続かず、何とか魚の顔をみたというレベルである。
もっとも、遅い出発をした時点で、釣りをする時間は僅かしかなかったのだ。1匹で十分だったのかもしれない。もっとも、竿を振った時間は、それぞれ10分ほどのこと。今日は午後からは天気も良く、ドライブ日和だったし、道南の自然にも触れる事が出来た。癒やされたと思えば、釣りはこれで良いのかもしれない。
流石に北海道でも温暖な地域である道南は、既に野花が咲いている場所が多かった。エゾエンゴサク、カタクリ、アズマイチゲなど、ギョウジャニンニクだけではない楽しみを感じた。
今日の道南は風が強く、吹き流しは真横であった。気が早い家庭では既に鯉のぼりを吊していたけれど、この鯉も真横に元気になびいている。こんな風が吹けば、当然ながら海は荒れる。大時化とまでは言わないけれど、何れにしても竿が出せる状況ではなかった。ダメモトでソルトタックルという事も頭に浮かんだけれど、実際に訪れてみると身の危険を感じる場所もあったから、積み込まなくて正解であろう。
瀬棚と島牧の間に茂津多(モツタ、もしくはモッタと読む)灯台がある。保護河川である須築川沿いに灯台へ通じる林道があり、車で灯台を訪れる事が出来る。多くの場合、道はあっても閉鎖されている事の多い灯台への道だけど、茂津多灯台は途中で狩場山の登山口があり、舗装された立派な林道があるので、普通乗用車でも無理なく訪れる事が出来る場所だ。