2019 道南のキノコ 2

鮭の遡上と共にアメマスのシーズンが開幕する

地域に限らず、小中河川で晩秋のアメマス釣りでは、エッグ(魚卵)への反応が圧倒的である。鮭が遡上する北海道ならではの理由なのだが、十勝川の様な大河川では河川規模が全く違う為、晩秋でもミノーやスプーンへの反応は悪くない。

今回訪れた道南の河川も鮭の遡上が多く、産卵でこぼれた魚卵を狙うアメマスが多い。この為、ミノーなどのハードルアーへの反応が極端に落ちるのだが、それでも降雨による濁りなどがトリガーとなり、ミノーへの反応が上がる事もある。

結局はタイミングが全てなのだが、それでも常に釣りたいという事になるとエッグを模倣したルアーか、手っ取り早く本流ロッドでエッグを流した方が間違いはない。ただ、個人的にはミノーで喰わなければ、それでもいいかなと考えているので、この時期の中小河川は釣れない事も多いのだ。

昔の道東などはアメマスの数が半端なく居たので、全く釣りにならないという事はなかったけど、流石に道南でそれを求めるのはどうかなとは思う。ただ、鮭の上るタイミングで周辺の河畔林に発生するエノキタケも楽しみの一つだ。

明け方から2時間ほど攻めてみたが、追いが一度あったのみ。時期的にミノーへの反応は少ないのだが、それでも厳しかった

紅葉も終盤にさしかかっている

晩秋からがシーズンであるエノキタケ 判りづらいが、右側にザトウムシが偶然写っていた

エノキタケは晩秋から初冬、早春に発生する寒さに強いキノコで栽培された物がスーパーに数多く売られている。但し、天然物と栽培物の姿がこれだけ違うキノコは他にないと思う。ちなみに天然物のエノキタケは柄が堅く、あまり食に適しているとは思えない。

柄を食べる栽培物とは違って当然なのだが、天然物のエノキタケは香りと食感は一級品だと思う。また、エノキタケの発生タイミングでは毒キノコが殆ど発生しないので、誤食する心配も少ないと思う。

これはナメコである

河畔林はそれなりの倒木があり、ナメコの発生も多い川なのも嬉しい限り。殆ど平地に近い場所で採取できるので安楽ではあるのだが、現実的には早朝や夕方に河畔林に入りたくはない。理由は簡単でヒグマに遭遇したくないからなのだが、こうした場所を歩かない人からすると人里近くのこうした場所でヒグマが出るとは信じられないかもしれない。

札幌市内に出没云々は話題になることも多いけど、実際、頻繁に出没するのは餌となる物が多い場所である。今回の河畔林は川に鮭が遡上する事も事実としてあるけど、実際に気持ち悪いと感じるのは付近のデントコーン畑だ。

今年は足跡は少なかったけれど、昨年は複数のヒグマが徘徊している事が判るほど、様々な大きさの足跡が河原に残されていた。勿論、排泄物も多く残されており、コーンの粒が混じっていたりしたのだ。

ブナシメジ 二回目だが、季節と姿形で同定できるので、今回は食べてみたけど美味しいキノコだと思う

前回の山歩きでも見かけたブナシメジだけど、数が少ないので採取は行わなかった。それからこの種のキノコの事を調べてみると、狙って採取できるほど豊富に発生するわけではないキノコと書かれており、その希少性から天然のブナシメジが市場にでることがないそうだ。

また、自分でも同定できると判断ができたので、今回はこのブナシメジを採取して食してみた。今回はバター焼きで頂いたのだが、香りも味も上等であった。ちなみに最近はスーパーでもブナシメジの名前で売られているけど、昔は本シメジの名称で発売されていたキノコの天然版が上の写真のキノコである。